2024ヤクルトのドラフト(1)

ドラフト


さて、9月も中旬を迎え、そろそろドラフト関連のニュースも気になり始める時期である。このブログでも毎年、ドラフト関連の記事はアップしてきているので、今年も少しずつドラフト関連の記事を記しておきたいと思う。
今年も私なりにヤクルトのドラフトのポイントを上げておきたい。
昨年の記事はこちらから→「2023ヤクルトドラフト指名選手 | ヤクルトファンの日記 (ysfan-nikki.com)

2024年ヤクルトのドラフトのポイント
①宗山or石塚
②高校生投手の複数指名
③即戦力リリーバーの目利き
④育成指名の人数

上記の4つに絞ってみたい。

ちなみに昨年のポイントは
①山田、塩見、村上の後継者候補の指名
②嘉手苅、竹山、坂本の競争相手(将来の先発候補)
③即戦力リリーバー
④捕手の指名はあるか?
の4つだった。

昨年は、私が想定したドラフトとは違う指名となったため、今年のヤクルトのドラフトのポイントも昨年に似たポイントとなっている。ちなみに今年のドラフトの4つ目のポイントとして挙げた育成指名の人数については、2022年ドラフトのポイントに入れさせてもらっていた項目である。

昨年のドラフトは、1位~3位まで大・社の投手の指名を続け、個人的には、今シーズンの優勝を狙う中でのドラフトを行ったと感じていたのだが、1位~3位の選手が1軍のゲームで躍動することはほぼなく(松本健が完封勝利をあげたことくらいですよね。)、チームも下位に低迷してしまった。ドラフトの答え合わせは10年後という言葉はよく使われているし、その通りだと思うのだが、ヤクルトの2023年ドラフトに関しては、今後どれだけ指名された選手が活躍したとしても、私は、100点という点数は付けないつもりである。今シーズンの優勝のために行ったであろうドラフトの上位指名が機能しなかったためである。狙いが1つ外れてしまったということは、2023年ドラフトからまだ1年が経過していないのだが、その部分ではすでに「失敗ドラフト」になってしまったと感じている。
そんなこともあり、今年のヤクルトの個人的なポイントは、昨年に似たポイントになってしまった。

①宗山or石塚
・私が今年のドラフトの一番のポイントと感じているのは、宗山塁(明大)もしくは、石塚裕惺(花咲徳栄)に入札するかどうか?という部分である。この考え方については、ファンの間でも賛否が真っ二つに分かれるのではないだろうか?今年のドラフト候補の中には、即戦力度が非常に高い中村優斗(愛工大)、金丸夢斗(関西大)というスペシャルな投手が存在する。その2人の獲得を諦めてまで、宗山、石塚を優先する必要はないのでは?という意見の方も多いのではないだろうか?
そしてヤクルトには、今シーズン打撃面でも大いに成長した長岡の存在がある。長岡は、まだ高卒5年目の23歳という若さであり、そのことを思えば、同じ遊撃手の宗山と石塚へ入札することは、チーム事情にマッチしていないのでは?という考えも出来ると思う。
しかし私は、それでも宗山もしくは、石塚の獲得へ向かうべきだと思っている。それは、この両選手が特別な能力を有している選手だと感じているからである。昨シーズンのポイントに「山田、塩見、村上の後継者候補の指名」というものを挙げさせてもらった。この3選手は、21年、22年のリーグ制覇に大きく貢献した選手である。しかし山田、塩見は、コンディション不良と年齢的な衰え、村上は、近い将来チームを出ていくことが想定されている。そんな中で次代のスター候補の指名は必須である。
宗山に関しては、最近では死語に近くなっている「○○がいれば、このポジションは10年安泰」という言葉を使える数少ない選手だと思っている。春のリーグ戦で怪我をした部分で多少なりとも不安を感じているのだが、それ以前のプレーは、走攻守全てにおいて、プロレベルのプレーを見せてくれていたと感じる。どの球団に指名されたとしても1年目から遊撃手として出場機会を得られるレベルにある選手だと思っている。2025年~2034年までの10シーズン、遊撃手のレギュラーが固定されれば、チーム作りはしやすくなることは間違いない。
ヤクルトの場合は、「長岡がいるから無理に宗山に向かう必要はないのではないか?」という声もあると思うが、野手陣の作り直しが必要な状況にある中で、選手達に波風を立たせるような攻めのドラフト指名があっても良いと思っている。もし宗山がヤクルトに入団することになれば、長岡だけでなく、武岡、小森、伊藤らの若手野手、もっと言えば山田、オスナ、村上らも少なからず危機感を感じるはずである。チームの立て直しが必要な時には、こういった思い切った指名があって良いと私自身は思っている。
石塚に関しては、宗山以上に獲得に向かいやすいと感じている。それは、長岡との年齢差が5つ離れているからである。石塚に関しては、来シーズンからすぐに遊撃手のレギュラーを獲得するというのは、現実的ではない。しかし、打撃技術という部分に関しては、過去の高卒ドラ1の遊撃手の高校時代と比べても遜色ないどころか、上位の実力を持っているように感じる。構えに隙がなく、しっかりボールを呼び込んで強いスイングが出来るのが石塚の長所ではないだろうか?履正社高校時代の山田哲人と比べても身体能力、スピードでは山田に軍配が上がるかもしれないが、打撃、守備という部分では、石塚に分があるようにも感じている。確実に1軍の戦力になる未来が見通せるという意味では、宗山には、敵わないかもしれないが、将来のスーパースター好捕という意味では、石塚の方に可能性を感じることが出来る。
私の中では、今年のドラフトの1位入札は、この2人の選手のどちらかで決まっている。


②高校生投手の複数指名
・今年のヤクルトのドラフト関連の報道で、大型高校生投手の視察情報が多かったように感じている。正直夏の時期のドラフト関連の視察情報については、私はそれ程気にしないタイプの人間なのだが、今年に関しては、意識して大型高校生投手に向かおうとしているのではないか?と引っ掛かりを感じた。ヤクルトは、ここ数年、本ドラフトで高校生投手を複数指名することは少なく、直近でも2018年の市川(明徳義塾)、鈴木(日本文理)まで遡らなくてはならない【育成指名を含めれば、2020年に嘉手苅(日本航空石川)、下(健大高崎)】。正直奥川より下の年代の戦力が薄いと言わざるを得ない。昨年は、育成ドラフトで翔聖(鴬歌工商)を獲得したのだが、本ドラフトでは高校生投手の指名はなかった。このことに関しては、個人的には少なからず気になっていた。
今年に関しては、今朝丸(報徳学園)、藤田(東海大相模)、清水(前橋商)、村上(神戸弘陵)、沼井(横浜隼人)、狩生(佐伯鶴城)らの名前が報道の中で挙がってきていたはずである。その他にも育ててみたいと感じている高校生投手がいる可能性がある。高校生投手は、モノになった時のリターンが大きいことがプラスポイントである。ハイリスクな部分もあるのかもしれないが、時には多少のリスクを背負ってでもポテンシャルの高い高校生投手の指名に踏み切る必要があるだろう。今年は、そのタイミングにあるのではないだろうか?

③即戦力リリーバーの目利き
・来シーズン高津監督が続投するかどうかは、現段階では分からないのだが、高津監督が就任して以降、リリーフ投手の運用が目に見えて変わったのは、事実である。いわゆる「勝利の方程式」と呼ばれるような勝ちパターンで使う投手であっても登板間隔などをしっかり調整し、出来る限り特定の投手に負担が掛からないように運用するようになってきた。監督が変われば投手陣の運用方法にも変化が出る可能性があるのだが、個人的には、監督が変わっても、少なくとも来シーズンは、今シーズンまでの運用方法をほぼ継続する形を取るのでは?と予想している。そうなると出来るだけリリーフで使える投手の頭数を増やしておきたいという部分はあるだろう。
ここ数年にリリーフ投手の運用方法がヤクルトに少し似ているのかな?と感じるのが、オリックスである。多くの選手に1軍での登板機会を与えながら、1軍で使える投手を上手く作っている印象である。そしてこのオリックスは、ドラフト下位で指名した社会人出身の投手を戦力に仕立て上げることに長けている。ドラフト時の目利きという部分でもスカウト陣が力を発揮しているのではないだろうか?
私自身、今年のヤクルトのドラフトに関しては、①で挙げた宗山、石塚や②で挙げた高校生投手の方が優先順位は高いと思っている。そうなると即戦力リリーバーの獲得を目指すとしても、ドラフト順位は中位から下位になってしまう。その中でどの投手であれば1年目から戦力になるのか?という目利きは非常に重要になると思っている。ヤクルトスカウト陣は、どの投手に白羽の矢を立てるのだろうか?

④育成指名の人数
・ヤクルトの2軍施設が2027年より茨城県守谷市へ移転することが発表されている。現在の戸田の施設に比べて、より野球に集中しやすい環境が整ってきそうである。数年前までヤクルトは、70人以内の保有選手でチームを運営してきたのだが、現代のNPBのレギュレーションの中では、2軍のゲームを回しきれなくなってきた過去があり、70人縛りを撤廃している。徐々に育成選手の数も増やしてきているのだが、育成ドラフトでの獲得人数は、守谷移転が報道され始めた後も大幅に増えるということはなかった。それでも2027年に向けて、そろそろドラフトでも動きが出始めるのかな?という予感はしている。最近の変化では、育成ドラフトでの高校生の指名が増えているという部分があるのだが、ヤクルトはこれまで育成ドラフトで獲得した高校生選手を一人も支配下契約に結び付けることが出来ていない(分母が少ないため、もう少し様子を見る必要はあるが…)。下や翔聖や高野が戦力になってくれば良いのだが、この路線を続けていくかどうかも気になる所である。
守谷移転が正式決定したということは、おそらく選手の保有人数も増やしていくはずである。今年のドラフト含め、どういった動きが出てくるのか注視していきたい。

一応現段階で私が考えるドラフトのポイントは、上記4点となります。今年もこのブログやX(旧Twitter)でドラフト関連の発信も行っていきたいと思います。皆様からのコメント、ご意見もお待ちしております。皆で楽しくドラフトのことを語り合えればと思っています。




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コメント

  1. 超匿名 より:

     私も1位は野手でと思っています。青木という稀代の野手の引退と村上の渡米が控えているからです。村上は来季の成績がどんなに不振でも、ヤクルトでのラストイヤーになると思います。なので次のスター候補が欲しいです。山田がいるから牧を指名しなかったのとは違うでしょう。山田はスーパースターですが、まだ長岡はそこまでの選手にはなっていません。
     現実には金丸入札に向かうのでしょうね。交渉権獲得のイメージが湧きません。宗山だと単独とは限りませんが、やはりクジ外しすぎの影響は大きいですね。何人か当てていればもう少しましな成績だったでしょうから。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      私は、宗山、石塚を高く評価していますが、もし入札して獲得できなかった場合は、野手に拘る必要はないと思っています。

      金丸については、春に故障もしているのでヤクルトは入札し辛いかな?と感じています。

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