これも高梨

ヤクルト３－６DeNA

前回の阪神戦で快投を見せながら負け投手となっていた高梨なのだが、今日は初回から非常に苦しい投球となってしまった。正直、この姿も高梨なのである。1試合の中で、またシーズンを通して安定した投球が出来るタイプではないのである。キャリア的にも本来であればある程度の安定感を求めたいのだが、それが出来ないがために1軍での登板機会が減ってしまっているという部分は大いにあると思われる。

今日の高梨は、初回からピンチの連続だった。初回は岩田の好守、2回はオスナの好守があり、それぞれのイニングで2安打ずつ許していたのだが、何とか無失点で切り抜け、3回以降の立ち直りに期待したのだが、2点リードを奪った後の3回にマウンドでもDeNA打線に掴まってしまい、4本の長短打を浴び、一気に3点を失い、逆転を許してしまった。ストレートの球速自体は、前回登板とそれ程変わらなかったと思うのだが、各打者にしっかり対応されてしまっていた。最近のサイスニードにしろ、今日の高梨にしろ、いわゆる本格派でゾーン内で勝負したい投手が、ゾーン内で勝負しても打ち込まれてしまったということは、ボールが走っていなかったということになるのだろう。
どうしてもこういった結果になる登板の頻度が減らない所が高梨の大きな課題である。来シーズン先発ローテの座を奪い返すには、ボールの走りがイマイチでも何とか試合を作ることが求められる。今日は、初回、2回のピンチを味方の好守で無失点に切り抜けたのにも関わらず、3回に3失点、4回に牧のソロホームランで失点してしまい、5回で被安打11の4失点で降板となってしまった。このスタッツでは、厳しいと言わざるを得ない。
前回の登板では、かつてのキレキレの高梨のことを思い出させてくれたのだが、今日は悪い時の高梨を思い出すこととなった。この二面性が高梨らしさでもあるのだが…
リリーフ陣では、山本、石原の投球内容が気になった。山本は、復帰戦を三者凡退でしっかりDeNA打線を抑えてみせた。離脱前に比べて少しストレートの威力が戻っていないかな？という印象もあったのだが、マウンドで落ち着きを感じたのは、これまでの実績があってこそなのかもしれない。
ルーキーの石原は、ようやくこの時期になって1軍での初登板となった。野手陣のミスも重なる中で1点を与えてしまったのだが、まずまずの出来だったのではないだろうか？ストレート、変化球と持ち球をしっかり1軍の舞台で投げ込むことが出来たのは、プラスポイントである。私は、ドラフト時から石原を評価していたため、1軍で投げるまでここまで時間がかかるとは思わなかったのだが、完全にプロの壁にぶつかってしまった感じなのだろう。1つ1つの球種の質を高めることで、来シーズンの飛躍に繋げてもらいたい。

打線では、村上に第31号となる2ランホームランが飛び出した。追い込まれてからの吉野のフォークにしっかり反応してバックスクリーン右に打ち込んだホームランは、見事な一打だった。ここに来て状態を上げてきている。すでにシーズンも最終盤なだけに残念に感じる部分もあるのだが、これくらいの打撃が出来るのが本来の村上である。師匠の青木を見習い、最後の最後まで貪欲に数字を求めてプレーしてもらいたい。

10月中旬発送　anan No.2413 Special Edition[The TEAM 2024／つば九郎＆ドアラ] 価格:980円 (2024/9/22 18:19時点) 感想(0件)