今シーズンリリーフに転向後、しっかり結果を残してくれたロドリゲスがこのタイミングでヤクルトを退団することとなった。単純に1人の好投手がチームを離れるという部分で痛手なのだが、それ以外にもチーム運営、外国人選手の獲得戦略という部分でも痛手を負ったという形になってしまった。
過去記事はこちら→「エルビン・ロドリゲスを獲得 | ヤクルトファンの日記」
「ミゲル・ヤフーレ退団 | ヤクルトファンの日記」
ロドリゲスを23年シーズン途中に獲得した時は、助っ人外国人選手を育てながら戦力に仕立て上げていくという考え方には賛成だった。
過去記事の中でも「助っ人外国人選手と言えば、当然即戦力としての働きが求められたのが、これまでの常識だったのだが、育てながら戦力に仕立て上げていくという考え方には私は賛成である。おそらくは、ある程度球団運営的にも余裕が出てきているからこそ出来ることだと思うのだが、もしロドリゲスが今後、チームの大きな戦力になるようなことがあれば、今後も同じような助っ人獲得劇が見られるかもしれない。」と記させてもらっている。
そして実際に、今シーズンロドリゲスは、リリーフとして徐々に安定感を増していき、重要な場面を任せても問題ない程に実力を高めていた。長身から投げ込まれる150キロを超えるストレートにスライダー、チェンジアップ、カーブと縦横の変化を使って打者を抑えるスタイルに磨きがかかってきていた最中だった。入団当初は粗削りな印象もあったのだが、今シーズン後半の投球は、来シーズン以降に大きく飛躍することを感じさせるに十分な投球内容を見せてくれていた。
おそらくヤクルト球団も最後まで粘り強く、ロドリゲスとの契約更新を試みていたのではないだろうか?しかし今日自由契約となり退団となってしまった。
ロドリゲスは、間違いなくヤクルトでの1年半で投手として成長したはずである。ヤクルトフロント陣がロドリゲスを獲得した時にイメージしていたであろう成長曲線をなぞっているように感じていた。しかしロドリゲス自身は、ここでヤクルトを離れることを選択した。年俸面で折り合いが付かなかったのか、メジャー復帰など本人がステップアップを望んだのかは分からないのだが、ヤクルトフロント陣が狙っていたであろう若い外国人選手を青田買いのように獲得して、チームで育てて戦力に仕立て上げる戦略は「失敗」に終わったと言わざるを得ないと感じる。ヤフーレは1年、ロドリゲスは1年半で退団となってしまったのだが、球団とすれば、このタイミングで退団となってしまったことはおそらく想定外だったのではないだろうか?こういう結果に終わってしまったということは、今後も同じ路線で外国人選手の獲得を考えるのは難しいだろう。育てるだけ育てて本格化する前にチームを去ってしまっては、チームにとってのうま味は少なくなってしまう。もし今後も同じように潜在能力の高そうな年齢の若い外国人選手を獲得するのであれば、ソフトバンクのスチュワート・ジュニアのようにリスクを背負ってでも長期契約を結んで、育てていくような方法を取るしかないだろうか?しかしおそらく今のヤクルトは、そこまでリスクを負えないはずである。
そうなると、今後は、ある程度NPB1年目から数字を残してくれそうな選手を獲得する従来型の外国人選手補強に切り替わっていくことになるのではないだろうか?
ヤフーレに続いてロドリゲスも退団になってしまった衝撃は大きい。
P.S ケリン・ホセ、エルビン・ロドリゲス、ミゲル・ヤフーレと若い外国人投手を獲得して育てようとした戦略自体は、チャレンジングであり、とても画期的なことだと感じました。今回は上手くいきませんでしたが、新たなことに挑戦していく意欲は失わないでもらいたいと思います。
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