いくつか山は作れたが、それが精一杯。

ヤクルト２－５中日

中日柳の好投もあり、終始押され気味のゲームとなってしまった。中日を得意としているサイスニードも柳の投球の前に、多少なりともプレッシャーを掛けられた部分もあったのか、石川昂に2本、細川に1本、合計3本のホームランを許したことが敗戦に繋がってしまった。ヤクルト打線は、6回と9回に「あわや。」という場面は作ってみせたのだが、それが精一杯だった。塩見、山田を欠いてはいるが、7月の戦いぶりは悪くはなかったため、ホーム神宮でしっかり中日相手に勝ちを積み重ねたかったのだが、上手くはいかなかった。

ヤクルト先発のサイスニードは、ここまで安定した投球を続けており、特に中日戦では抜群の強さを見せてくれていた。今日も初回からボールはある程度走っていたように感じるのだが、好球必打で積極的にスイングを掛けてきた中日打線の餌食になってしまった。2回は、石川昂に初球のインコース高めのストレートをホームランにされてしまい、6回は、1アウト1塁から細川にアウトコース高めのナックルカーブをライトスタンドに運ばれ、2アウト後には石川昂に低めのストレートを右中間スタンドに運ばれてしまった。中日はここの所、ゾーン内で勝負してくるサイスニードに対して、カウントが浅いうちに積極的に仕掛けていく姿が目立っているように感じる。サイスニードのボールが上回れば、その策も裏目に出ることがあるのだが、今日はヤクルト打線が柳に抑え込まれる中で、中日打線の積極策がヤクルトバッテリーにプレッシャーを掛けた部分もあっただろうか？また石川昂、細川の若手にとっては、柳の好投がメンタル面でプラスに作用した部分もあったのではないだろうか？石川昂、細川らしい強いスイングでサイスニードのボールを捉えていた。結果としては、中日のサイスニード対策が当たったということになるだろうか？
サイスニードはボール自体はある程度走っていたと思うため、6回4失点という数字は不本意なものになってしまった。
リリーフ陣は、7，8回を任された今野がきっちり仕事をしたのだが、9回を任された丸山翔がピンチを招くと、代わった山本も2アウト後に代打福永に押し出し四球を与えてしまい、決定的な追加点を与えてしまった。丸山翔については、やはりまだバラつきが目立つ印象である。

中日先発の柳については、ヤクルト打線はそれ程嫌なイメージは持っていない投手だと思うのだが、昨シーズンまでは村上が柳を得意としていたこともあり、得点を重ねることが出来た部分もあったように感じる。今シーズンはその村上が不振にあえいでおり、塩見、山田も欠く中で、今日のようにストレートも変化球もコースに決められてしまうと、中々攻略が難しくなってしまう。特に5回までは攻略の糸口さえ見付けられないような内容だった。
それでも6回に1アウトから代打宮本が2ベースヒットで出塁すると並木が四球で繋ぎ、続く武岡、青木のタイムリーで2点を返すことに成功した。尚も1アウト1，2塁で打席が村上に回り、ここで一気に同点まで持っていきたかったのだが、村上がセカンドゴロダブルプレーに倒れ、チャンスを逸してしまった。7回からは、中日が勝野ー清水ーマルチネスと盤石のリレーで繋いできた。それでも9回2アウトからサンタナ、オスナ、代打川端の3連打で長打が出れば同点のチャンスは作ったのだが、長岡が倒れ、ゲームセットとなってしまった。基本的にはマルチネスが登板できるシチュエーションを作らせないことが大事であり、3点ビハインドの9回にマルチネスを打ち崩すことは非常に困難である。サンタナ、オスナという助っ人外国人選手がそれ程マルチネスを嫌がっているように見えないことは、ヤクルトにとって今後もプラスになる可能性はあるのだが、それでも3点差を跳ね返すことは難しいことである。

明日は小川と福谷が先発ということで、ヤクルト側からすると絶対に落とせないゲームである。以前に比べて中日打線も中軸に迫力を感じるのだが、小川がしっかりコースに投げ切ることが出来れば、失点は抑えることが出来るはずである。とにかく神宮でしっかり勝ち星を手にしたいところである。

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