ヤクルト４－５巨人
ポジティブに捉えるのであれば、壊れかけた試合を立て直し、1点差まで追い上げたということも言えるのだが、やはりプロは勝たなければならない。これで巨人戦に限れば、4連敗となってしまった。スコアは、７－８、７－８、８－９、４－５ということでどのゲームもどちらに転んでもおかしくない1点差ゲームなのだが、今シーズンはどうも相性が悪く感じる。こういった競り合いをここまで続けて落としてしまうと、今後の対巨人戦にも影響が出てしまいそうで怖いところである。
今日は先発に抜擢された市川の投球に注目が集まった。ゲーム前は、ショートスターターや、第二先発要員として高梨との継投を考えているのではないか？などと言った声も聞こえて来ていたのだが、結局高梨はベンチ入りしておらず、行けるところまで市川が行くという形になっていた。
その市川は、2軍でも結果を残しておらず、今日の投球内容も昨シーズンの投球内容と大きくは変わらなかった。140キロほどのストレート、シュートにスライダー、シンカー気味のチェンジアップ、緩いカーブでタイミングをずらし、のらりくらりと打者と対峙していくスタイルである。私が市川の明徳義塾高校時代の投球を見て、思い描いていた成長曲線は、パワー型サイドハンドとして、フィジカルの強化と共に、パワーアップする姿だったのだが、プロ入り後の市川は、投球フォームも投球スタイルもこじんまりしてしまった印象である。それが市川にとってのプロでの生きる道だったと思われるため、モデルチェンジしたこと自体を責める気にはならないのだが、今後も今の投球スタイルでやっていくのであれば、ストレートも変化球も質を上げていく必要がある。まだ組み立て云々で抑えて行くだけの力に達していないのではないだろうか？
今日は、初回に吉川、丸に連続で2ベースを浴び、いきなり先制点を許してしまうと4回には、岡本和への死球と大城のヒットで0アウト1，2塁のピンチを招くと秋広を緩い変化球で泳がせたのだが、高々と舞い上がった打球はライトスタンド最前列に飛び込む3ランホームランとなってしまった。タイミングをずらしてもこれだけ強くスイングされてしまうということは、おそらく打者から見てそれ程嫌らしさを感じない投手なのだと思う。結局市川は、5回のマウンドにも上がるのだが、自らのミスも絡んでピンチを招き、岡本和にフェンス直撃のタイムリー2ベースを浴びてしまい、5回を投げ切れずに、5失点でKOされてしまった。2軍での登板から中4日での先発ということで、やはり予定された中での登板ではなかったのではないか？と推測されるため、難しかった部分もあったと思うのだが、もう一度2軍で鍛え直しである。
市川が降板した時点でスコアは、０－５となっており、完全にゲームが壊れてしまっていたのだが、ここからリリーフ陣がよく立て直してくれた。5回のピンチは病み上がりの星が大城を三振に斬って取り、抑えると、6回、7回はエスピナル、8回、9回は丸山翔が巨人打線を無失点で抑え込んでみせた。エスピナルも丸山翔も今の役割は、今日のようなゲームでイニングを喰うことなのだが、今日はしっかり無失点で抑えるという最高の仕事をしてくれた。エスピナルに関しては、オープン戦の時に比べると多少コントロールが安定してきた印象がある。私が見た中では、今日の投球が最も良かったように感じる。丸山翔は、ちょっとしたことでコントロールが乱れる場面があり、安心感はないのだが、１つ１つのボールはストレートも縦のカーブもフォークも面白いボールだと感じる。精度が上がってくれば1軍の戦力として考えられるようになるかもしれない。現時点では、まだまだなのだが、それでも2日続けて2イニングを無失点で抑え込んでくれたことはチームにとって大きかった。今日はエスピナルと丸山翔には拍手を送りたい。
打線は、おそらくは本調子ではなかった中5日で先発マウンドに上がった山崎伊から中々点を奪えなかったことがあまりにも痛かった。今の巨人は、投手陣にかなり大きな不安と課題がある状況であり、原監督をはじめとする首脳陣が最近の流行りであるコンディションを重視して、投手を起用することが出来ないチーム状況に陥っている。山崎伊については、ストレートも速く、シュートとスライダーで内外角を広く使え、そこにスプリットとスローカーブも交えて打者と対峙するという投手として必要なものを多く兼ね備えた「投手らしい投手」である。おそらくコンディションが整っていれば、もっとキレのあるボールを投げる印象であり、やはり今日は好調ということはなかったと思う。その中で初回や3回に崩して、1点でも奪いたかったのだが、ここで無得点に終わってしまったことで長いイニングを投げられてしまうことになってしまった。ようやく内山のタイムリーで1点を返したのが、7回というのは遅すぎた。中5日で110球以上投げさせなければならない巨人の投手陣の現状を思えば、勝つチャンスはあったはずである。8回には支配下登録されたばかりの中川から塩見のホームランと山田のタイムリー2ベースで2点を奪ったのだが、その後のチャンスを活かすことが出来ず、9回も内山が大勢から見事なホームランを放ったのだが、後1点が及ばなかった。調子の上がらない巨人相手に勝っておきたいのだが、その1勝が遠いゲームが続いている。
P．S
①今日の内山のホームランは素晴らしい一撃でしたね。各打者がカットするのも苦労するような大勢の力のあるストレートに対して、全く力負けせずに打ち返し、レフトスタンドに運んだという事実が内山の打撃センスの高さを表していますよね。
②結局今日の市川起用は、どういった意図でしたかね？高橋の状態が思ったより上がっていなかったり、アクシデントがあったりという可能性もありますかね？
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コメント
高橋奎二については苦手な神宮登板からずらすための抹消と思ってましたが高梨が先発ということはもう怪我という覚悟をしたほうがいいですね
今年は小川ピーターズ吉村高橋奎二サイスニードで近年どころか歴代でもそうそうない平均レベルの高いローテーションだと思っていたのですが高橋がいなくなっただけで急に心もとない
市川、、、うーん、こうなっちゃいますよね。高津監督も中々難しい判断ですね
saboさんへ
高橋にアクシデントということであれば、また一段と苦しくなりますよね。ピーターズ、吉村がまずまず頑張っているだけに奥川、山下、原辺りの不在が痛いですよね。