ヤクルト3-4広島
相手先発が床田ということで、今日はとにかく石川に頑張ってもらってロースコアの展開に持ち込むしかない。と考えていたのだが、その床田の調子がイマイチであり、ヤクルト打線は3回までに3得点を奪う展開に持ち込むことが出来た。後は石川がきっちり試合を作ってくれれば、勝利が期待できる展開だったのだが、そう上手くはいかなかった。スポーツ界ではよく「心・技・体」という言葉が使われる。古くから用いられる言葉ではあるのだが、アスリートに必要なものを端的に表した良い言葉だと思っている。例えば44歳のベテラン石川に関しては、何となく「心・技」の部分は、揃っているように感じてしまうのだが、実際には、今日のような勝ち投手になるチャンスのあるゲームで踏ん張り切れないこともあるのである。もちろん「体」の部分の衰えという部分もあると思うのだが、「心・技・体」が高いレベルで揃っているということが、現役アスリートには求められてくる。そしてそれは、選手個人だけではなくチームとしての「心・技・体」というものもあると思っている。一口に「心・技・体」と言っても様々な解釈の仕方があると思うのだが、少なくとも今のヤクルトには、この3つが高いレベルで揃っている状態にないことは確かである。心が劣っていても技、体でカバーする、体が劣っていても心と技でカバーするなど、上手くチームを回していければ良いのだが、今のヤクルトは、そういったチーム状況にない。だからこそ勝てるゲームを落としてしまうと、大型連敗のリスクが高まってしまう。今日の敗戦で連敗は7まで伸びてしまった。すでにセリーグは、最下位のヤクルトと他5球団の優勝争い、上位争いという構図が出来上がってしまっている。ここから追い上げるのは至難の業である。
先発の石川は、今日は序盤から打線の援護もあったため、勝ち星を積み上げられるチャンスがあったのだが、初回から広島打線に掴まってしまった。結局5回で85球を投げ、被安打8(被本塁打1)、無四球の4失点で負け投手となってしまった。石川自身が自分の投球をどう評価しているか分からないのだが、小園に打たれた2本のタイムリー、秋山に打たれた決勝ホームランについては、完全に小園、秋山に技術で上回れたようにも見えた。どういうことかと言うと、結果球についても配球についてもそれ程悪くなかったように感じたのである。しかし小園、秋山に完璧に打たれてしまった。それにしても秋山は、本当にヤクルト戦に強い印象がある。高い技術で難しいボールも捉えてしまう。流石稀代のアベレージヒッターである。
広島も4連敗中という嫌な流れの中でのゲームだったはずなのだが、そんな中でも石川の技術を粉砕してみせた。正直今の広島打線であれば、ある程度抑えてもらいたかったのだが、シンプルに実力で上回れてしまった印象である。1つ勝つことの難しさを実感するようなゲームとなった。
打線は、1番丸山和、2番武岡、3番宮本、4番村上、5番オスナ、6番長岡、7番濱田、8番松本直、9番石川というオーダーで床田と対峙した。おそらく左打者の方が攻略しやすいと感じたからこそのオーダーだと思うのだが、1番~3番までの並びは、かなり新鮮である。今日は、2番武岡、3番宮本がしっかりチャンスメイクをし、3得点に繋げてみせた。
武岡は、山田の状態が上がらない中で、出場機会を増やすチャンスである。今日の打撃を明日以降のゲームにも繋げていってもらいたい。打率は2割そこそこではあるのだが、着実に1軍レベルの投手にアジャスト出来るようになってきている。レギュラー奪取に向けて、今シーズンは大事なシーズンになりそうである。そして宮本は、3安打猛打賞と気を吐いてみせた。打席での集中力は見事なものである。自分の役割をしっかりと果たしてくれた。
それでもチームは勝利を手にすることが出来なかった。村上にタイムリーが飛び出し、長岡がチャンスで最低限のバッティングを見せ、床田から3点を奪っても、とにかく勝てないのである。大型連敗に陥ってしまうとチームとしての「心」の部分にも揺らぎが出てきてしまう。今のヤクルトにはチームとしての「心・技・体」全てにおいてセリーグの他のチームと差を付けられてしまっている。相手があることであるため、負けてしまうことは仕方ないと言えば仕方ない。もう一度自分達自身のことを見つめ直して戦ってもらいたい。出来ることを1つ1つこなしていくほかないのではないだろうか?
P.S 明日は、小澤が先発ですね。勝ち星に恵まれない中でリリーフに配置転換となったもののチーム状態は中々上向かず、再度先発起用となりましたね。相手先発は好調大瀬良ですが、それでも勝利を目指して頑張ってもらいたいですね。小澤に今シーズン初白星を勝ち取ってもらいたいですね。
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コメント
先制してもチームも石川も勝てなかった。どうやったら勝てるのかという気持ちになりました。
超匿名さんへ
床田相手に先制点を奪うなど、序盤に得点できたのは良かったんですけどね…
それでも勝てませんでしたね。