チームも奥川も1つ1つ作り直していこう！

ヤクルト６－１阪神

マツダスタジアムで広島に3連敗を喫するなど、4連敗でホーム神宮球場に戻ることとなった。首位広島とは8ゲーム差が付いており、今日から1つ1つチームを作り直していくしかない状況である。そんなゲームで先発マウンドを任されたのは、先日808日ぶりに1軍のマウンドに帰ってきた奥川だった。奥川は奥川で今のコンディションの中で出来る投球を模索している状態だろう。チームも奥川も1つ1つ丁寧に作り直していく他ない期間なのではないだろうか？

先日809日ぶりの登板で980日ぶりに勝ち投手となった奥川は、今日は、823日ぶりに神宮球場のマウンドに上がった。初回は無難に立ち上がったのだが、2回は、コントロールに苦しんでしまった。ここまで自分のボールを制御できない姿は、怪我前にはほとんど見られなかったことなのだが、おそらく奥川の中でまだ自分のフォームが固まり切っていないことを感じているのではないだろうか？今現在の奥川の2021年の奥川の姿を重ねることは酷なことだと感じる。昨シーズンは、イースタンで登板を重ねることが出来た時期もあったのだが、その時期の投球も今日のような投球内容のゲームがたびたびあったように記憶している。多少抜けたり、引っかけたりするボールが目立つ日があり、試合を支配するような圧倒的な投球が出来る状態にまでは戻っていないと感じた。前回のオリックス戦での投球も、今日の阪神戦での投球も今出来る範囲で奥川なりに微調整、修正を図りながら試合を作っている姿が見られた。5回は2アウトランナーなしから代打の野口に死球、続く島田に四球を与え、中野にタイムリーを浴びて失点してしまった。この時点で5点のリードがあったため、こういう形で失点してしまう奥川の姿を見ることになるとは思わなかった。奥川が最も嫌うであろう無駄な与四死球からの失点であり、奥川自身も自分の身体を上手くコントロール出来なかった事を感じているのではないだろうか？最後は森下をセカンドゴロに打ち取り、5回1失点でまとめたのだが、最後のガッツポーズに今日の投球内容の苦しさを感じることが出来た。前回は5回で79球、今回は5回で87球を要した。これまでの奥川のことを考えると明らかに球数は多くなったと感じる。しかしこの数字はネガティブな部分ばかりではないと思っている。相手打者を抑えるために、工夫して苦労して1つのアウトを積み重ねていっていることが伝わってくる。思うような投球が出来なくても、心折れることなく、最後まで相手打線を抑えることに集中することが出来ている。これも奥川の凄さである。これから1つ1つ新たな奥川像を作り直していってもらいたい。
リリーフ陣は、星ー石山ー小澤ー清水のリレーでしっかり逃げ切ってみせた。ある程度点差があり、多少なりとも余裕のある場面ではあったのだが、星、石山、小澤の投球は冷や冷やする場面もあった。それでも5点のリードを上手く使いながら投球することが出来たのではないだろうか？

打線は、連敗中ということもあってから多少組み替えてきた。
1番丸山和、2番宮本、3番オスナ、4番村上、5番サンタナ、6番長岡、7番山田、8番中村、9番奥川というオーダーになった。
このオーダーが初回から繋がった。阪神先発の伊藤将は、今シーズンは昨シーズン程ボールにキレを感じず、相手打線に掴まってしまう場面も増えてきている。今日はその伊藤将に初回から打線が襲い掛かった。先頭の丸山和が四球で出塁すると、今日2番に入った宮本がヒットで繋ぎ、0アウト1，3塁とするとオスナのタイムリー2ベースで1点を先制し、続く村上のセカンドゴロの間、サンタナの犠牲フライで、この回一挙3点を上げることに成功した。タイムリーヒットは、オスナの一打だけだったのだが、村上、サンタナの一打もしっかりチームに貢献する一打となった。
3回は、相手のミスからチャンスを作るとサンタナ、長岡にタイムリーヒットが飛び出し、2点を追加すると5回には村上が代わった富田から左中間スタンドに飛び込むソロホームランを放ち、点差を広げてみせた。それにしても村上のホームランは毎度見応えのある打球ばかりである。今日のホームランも、「ボールが飛ばないのでは？」と言われているシーズンの中で、そこまで打球が伸びるのか！？という感想を持ったファンの方も多いのではないだろうか？こういったホームランを放てるのが村上の魅力の一つである。状態はまだまだ上がってきていないと思うのだが、今日の一発で何かが変われば良いのだが…

奥川が先発したゲームで、今日は打線が上手く繋がってみせた。ホームで連敗をしっかり止められたことは良かったことである。とにかく1試合1試合丁寧に戦ってもらいたい。

つばめ刑事 DVD-BOX [ つば九郎 ] 価格:8494円 (2024/6/29 21:26時点) 感想(5件)