ピーターズ好投も連敗止まらず

2023試合結果


ヤクルト1-4広島

9連敗である。この大型連敗中にチーム状態が悪くなっていることが心配である。塩見が登録抹消となり、山田が欠場、サンタナもスタメンを外れてしまっては、相手バッテリーは楽になる。おそらく今日の森下は、絶好調という出来ではなかったと思うのだが、格の違いを見せ付けられるようなピッチングで抑え込まれてしまった。初回に先制しておけば、ということを言いたくもなるのだが、森下ー曾澤のバッテリーは、初回のピンチの際にも非常に冷静だった。ピーターズが好投し、「これしかない。」という展開に持ち込むことが出来たのだが、それでも勝てないのが今のヤクルトである。今のチーム状況であれば、とにかく先発が相手打線を抑え込むしかないと感じるため、現在の先発ローテの投手の中では安定しているピーターズ、小川で連敗を止めたいのだが…上手くいかないものである。大型連敗の精神的な厳しさもあると思うのだが、これだけメンバーが欠けてしまうとシンプルに実力でも相手チームに及ばないため、本当に勝利が遠くなってしまっている。1試合、1試合丁寧に戦っていくしかないのだが…苦しいところである。

ヤクルト先発ピーターズに関しては、ほぼ文句の付けようがない投球を見せてくれたと思う。相手先発の森下とヤクルト打線の現状を考えれば、戦前から多くの援護は期待し辛かったのだが、そんな中でも広島打線をしっかり抑え込んでいった。ストレート、スライダー、カーブ、チェンジアップとどの球種も自信を持って投げ込めている姿があり、常にカウント1-2という投手優位のシチュエーションを作ることが出来るため、広島打線も対応に苦慮したのではないだろうか?ランナーを出した後に大崩れするタイプでもないため、安心してみていられる投手である。不安を上げるとすれば、スタミナ面ということになるだろうか?高津監督をはじめとする首脳陣がこれまで、80球~90球辺りを目途に継投に入っていたのだが、今日は80球を超えた7回も続投させた。その7回に秋山に死球、マクブルームに四球を与え、1アウト1,2塁のピンチを招くと西川にタイムリーを浴び、先制点を許してしまった。その後のピンチは凌いだものの、ストレートが抜け気味になっていたため、もしかすると握力が無くなってきているなどの異変があったのかもしれない。4月上旬にコンディション不良で離脱したこともあったため、これまでは、コンディション面の不安もあるため、丁寧に起用されている可能性があるのかな?とも思っていたのだが、どうやら元々投げるスタミナという部分で課題がある投手なのかもしれない。ピーターズの今後の80球以降のピッチング及び継投のタイミングは注視していきたい。しかし今日のピーターズの投球は見事だったと思う。
リリーフ陣は、8回にマウンドに上がった大西が菊地にタイムリー2ベースを浴びてしまうと、その後のピンチでマウンドに上がった山本も秋山に2点タイムリー2ベースを浴びて、試合の大勢は決まってしまった。何とか守り切りたいイニングなのだが、勝ちパターンを起用できない展開の中で踏ん張ることが出来なかった。

打線は、冒頭にも書いたように登録抹消となった塩見だけでなく、山田、サンタナもスタメンを外れてしまい、メンバー的にも非常に苦しくなってしまった。1番センター太田、2番ライト山崎、3番ファーストオスナ、4番サード村上、5番レフト濱田、6番セカンド西浦、7番キャッチャー中村、8番ショート長岡、9番ピッチャーピーターズというスタメンは、森下と対峙するには心許ないメンバーと言わざるを得ない。
その打線は昨日同様初回に1,2番の連打でチャンスを作ったのだが、森下ー曾澤のバッテリーは慌てることなく、ピンチで無理して村上と勝負することもなく、1アウト満塁という場面で濱田、西浦と勝負することを選択した。ここで濱田、西浦に一本出ていれば、広島バッテリーを慌てさせることも出来たと思うのだが、森下が濱田、西浦相手に格の違いを見せ付ける結果に終わってしまった。これ以降は、森下相手に大きなチャンスを作ることも出来ず、抑え込まれてしまった。ピーターズが好投する中で、1点でもいいので先制点が欲しかったのだが、ホームが遠い展開となってしまった。
森下が降板した後の8回、9回には大きなチャンスもあったのだが、8回はあと一歩のところで、同点に追い付けず、9回も矢崎の乱調に付け込み、中村の犠牲フライで1点は返したのだが、反撃もここまでだった。今日は攻撃面で注文を付ける場面も少なく、実力で抑え込まれてしまった印象である。
明日以降も山田、サンタナをスタメンで起用できないとなると、チーム状況が上向くまでには時間がかかってしまいそうである。今のチーム状態では、もし連敗が止まったとしても、すぐに次の連敗が始まってしまう危険性がある。9連敗という大型連敗を早く止めなければならないプレッシャーもあると思うのだが、「止めたとしても…」というチーム状態に映る。非常に苦しい。




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