ロドリゲスと北村と今後のチーム運営と。

2023試合結果


ヤクルト11-5広島

来日初登板初先発となったロドリゲスの投球に注目が集まったゲームなのだが、ロドリゲスと共に存在感を放ってくれたのは、ルーキーの北村だった。ロドリゲスは、5回1失点で勝ち投手となり、北村は、プロ初ヒットとなる満塁ホームラン含め、2安打6打点の大活躍でヒーローとなってみせた。今日は、両選手の活躍について触れたいと思っているのだが、それと共に今後の球団運営というものについても少し触れてみたいと思う。

ロドリゲスの過去記事はこちらから→エルビン・ロドリゲスを獲得 | ヤクルトファンの日記 (ysfan-nikki.com)

ヤクルト先発のロドリゲスは、先日1回イースタンで登板しているのだが、その際には結果を残すことは出来なかった。それでもこのタイミングで1軍の先発マウンドに送り出したということは、おそらくは、来シーズンを見据えての起用という部分もあったのではないだろうか?個人的には、威力のあるボールを持っている25歳のオールドルーキーのような立ち位置の投手として、大きな期待を抱くことなく、今日の試合の投球は確認しようと思っていた。
そのロドリゲスは、大きな身体をコンパクトに使った投球フォームから力強いストレートとキレの良い変化球を投げ込み、立ち上がりは広島打線を完璧に抑え込んでみせた。ストレートは、140キロ台後半~150キロを記録し、変化球もある程度コントロールすることが出来ており、実戦で使えるボールであると感じた。広島打線は、おそらく初見の難しさという部分もあったと思うのだが、それを差し引いても序盤のピッチングは見事だった。3回以降は、ランナーを出した以降のピッチングに課題を感じ、ボールの威力、コントロールともに課題を感じる場面もあったのだが、それでもカウントを取れるボールと空振りを狙って奪えるボールの両方の球種を持ち合わせているため、ピンチでも落ち着いて投球が出来ているように感じた。やはり今シーズンの戦力としては、まだまだ粗さが目立つ印象なのだが、25歳の本格派右腕という見方をすれば、非常に魅力的な素材に映った。今後が楽しみな逸材である。
報道されている契約内容からすると、あくまでも今シーズン終了までの契約しか結んでいないようなのだが、スカウトや球団関係者のコメントから察するに来シーズン以降も見据えた中で、このロドリゲスを獲得したものだと思われる。育成という部分も視野に入れた中でシーズン途中に外国人選手を獲得することは、これまでほとんどなかったと思われる。上記の過去記事でも触れたのだが、21年シーズン途中にケリン・ホセを獲得したくらいしか思い出すことが出来ない。ケリンは全く結果を残せなかったのだが、こういった育成も含めて考えた中で外国人選手を獲得する手法は、今後も継続していく必要があると思われる。個人的には、投手だけでなく、野手に関しても今回のロドリゲスのような外国人選手の獲得があって然るべきだと思っている。
これまでのヤクルトは、ドラフトと外国人選手の獲得を軸に、そこにプラスしてトレードや他球団を戦力外になってしまった選手の獲得、稀にFAでの補強をして、チームを作り上げてきたのだが、FAやポスティングシステムでの選手の流出や、故障者の多さなどから中々安定的に強いチームを作れない状況に陥ってしまっていた。それでもチームの勝利に大きく貢献できる助っ人外国人選手を多数獲得することに成功してきたことによって、噛み合ったシーズンにはリーグ優勝、日本一を獲得してきたのが、これまでのヤクルトだった。しかしNPBの置かれている状況の変化もあり、ドラフトと助っ人外国人選手の獲得を軸にチームを作り上げても、常勝軍団は作りづらくなってきている。そういった背景を考えると日本人選手とも競争させながら育てていくタイプの外国人選手の獲得は、今後必要になってくると思われる。初登板初勝利を記録したロドリゲスが、今シーズン以降に目に見えて結果を残すようなことがあれば、今後も同様の外国人選手の獲得を行いやすくなると思っている。それだけにロドリゲスがNPBでどのような結果を残すのか?という部分については、注目していきたいと思う。

北村の過去記事はこちらから→西村・澤井・北村+橋本 | ヤクルトファンの日記 (ysfan-nikki.com)

オスナがコンディション不良により、登録抹消されたことでチャンスが巡ってきたのだが、ルーキーの北村である。先日の中日戦でプロ初スタメンとなったのだが、この試合では結果を残すことが出来なかった。それでも今日は、広島の先発がサウスポーの森ということもあり、7番ファーストで起用されると、2回のチャンスでプロ初打点となる犠牲フライを放ち、先制点を奪うことに成功すると、3回に満塁のチャンスで巡ってきた2打席目には、森が初球に投じたチェンジアップを完璧に捉え、打球はレフトスタンドに飛び込む満塁ホームランとなった。プロ初ヒットが満塁ホームランということでド派手なホームランとなった。プロ初ヒットがホームランというと長島や稲葉、小野、武内、西浦、廣岡、村上らの名前が挙がってくるのだが、北村の場合は、「満塁ホームラン」ということで、より一層強烈なインパクトを放ってみせた(プロ初打席初ホームランの稲葉、小野、武内、西浦、廣岡、村上、社会現象にもなっていた長島らの方がインパクトが強かったという方も多いとは思うのだが…それでも満塁ホームランは凄いですよね。)。
北村は、続く打席でもタイムリーヒットを放ち、今日は2安打、1ホームラン、6打点という凄まじい数字を残してみせた。北村に関しては、キャンプ、オープン戦時から、打席での落ち着きが目立っていた。目に見えて結果を残していた訳ではないのだが、しっかりボールを見極めているという感じる場面もあり、流石中学時代から注目されいる選手だけのことはあるなと感じていた。しかし大学では成長が停滞してしまったように感じ、同じ中央大学でプレーしていた、現阪神の森下翔と比べるとどうしても見劣りしてしまう部分があったように思われる。プロでも現状1軍で結果を残しているのは、森下翔である。しかし北村も近江高校時代から長距離砲として、その森下翔と比べられてきた選手である。簡単に白旗を上げる訳にはいかないだろう。2軍でも打率は2割そこそこであり、まだまだ課題は多い選手なのだが、こういった選手を一人前に育てていくことは、安定したチーム作りのためには必須となってくる。
ヤクルトはヒッターズパークである神宮球場を本拠地にしていることもあり、「投手陣に課題あり。」と語られることが多いのだが、野手陣も3年後という視点で考えると、新戦力の台頭がどうしても必要なチーム状況となっている。メジャー移籍を希望している村上は、3年後にはおそらくヤクルトにはいないだろうし、山田、塩見も30代中盤に差し掛かっている。オスナ、サンタナについても3年後にチームにいるかどうか?と聞かれれば「?」マークが付くし、残っていたとしても山田、塩見同様年齢的な衰えが気になる状況にあると思われる。そう考えると昨年のドラフトで獲得した西村、澤井、北村を育てていかなければならないし、今年のドラフトでも将来主軸を担えそうな野手の獲得は必要になってくると思われる。北村や西村や澤井が1軍の戦力になれるかどうかは分からないのだが、今後も投手に比重を置いたドラフトはし辛い年が続きそうである。
将来のヤクルトスワローズのことを考えた時に、「ドラフトでの野手の獲得と育成」、「育成型助っ人外国人選手の獲得」という部分は切っても切り離せない部分になると思われる。育成選手枠の助っ人外国人選手の獲得や、韓国や台湾といったアジアの若手の発掘なども今後は考えていく必要がありそうである。そういったチーム作りを自信を持って行うためにもロドリゲスや北村に掛かる期待は大きいのではないだろうか?




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コメント

  1. sabo より:

    ロドリゲスは映像通りのピッチングが出来るならすぐにでも一軍で通用するのではないかと思ってましたが期待通りでした。粗さや再現性の怪しさはありますが球種も結構多いしセットポジションでの制球は怪しいですがクイックは速そうに見えたしメジャー経験の肩書に相応しい投手だと感じます。

    北村の初ヒットがグランドスラムは3人?しかいないんでしたっけ?初打席ホームランはあまり大成しづらいというジンクスがありましたけど3人しかいないならジンクスも何もないですね。
    初犠牲フライから初ホームランで本人もホッとしたんじゃないでしょうか
    オスナが帰ってくるまで一打席でも多く経験を積んでほしいです
    守備も流石にファーストは慣れたものですね
    セカンドはサブとしてサードはどんなもんなんでしょうかね。

    澤井はどうかな。打つ方は期待しかないですけど、守備や走塁はどうなんでしょう。ネットではあまり良くないという噂も聞きますがその辺りも成長して一軍のスタメンクリーンナップを担ってもらわないとチーム編成的に厳しいですね

    • fiys より:

      saboさんへ

      ロドリゲス、北村ともに今後の活躍、成長に期待したくなりますよね。

      澤井は、大学時代から守備、走塁面は大きな課題があると評価されていた選手であるため、心配は心配ですよね。長所である打撃を磨いてもらいたいのですが、何とか1軍レベルの最低限の守備、走塁スキルは取得してもらいたいですよね。

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