丸山和、並木、岩田と言えば、スピードを活かしたプレーに特徴のある外野手である。チーム状況によっては、ゲーム終盤の代走、守備固めとして重宝されるようなプレーヤーになる可能性がある3選手なのだが、現段階では走守のスペシャリストを目指してもらいたくはないと思っている。
丸山和は、明大からプロ入りし、今年が4年目の26歳、並木は、獨協大からプロ入りし、今年がプロ5年目の26歳、岩田は信濃GSからプロ入りし、今年が4年目の28歳ということになる。年齢的にもそろそろ自分のプロ野球生活での生きる道を探し始めたくなる頃合いではないだろうか?確かにこの3選手は、走塁、守備という部分においては、レベルの高い選手であり、ゲーム終盤の切り札的存在としてチームに欠かせない存在になる可能性はある選手達だと思っている。
しかし、この3選手は、プロでの経験を積むとともに徐々にではあるが、確実に打撃力を向上させてきている選手でもある。努力が結果に繋がり始めている選手と言うことが出来るのではないだろうか?
現在のヤクルト外野陣で明確にレギュラーを確保しているのはサンタナ1人である。塩見はどの程度コンディションが戻っているか不透明な部分がある。ベテラン西川も明確にレギュラーを確保しているという状況ではなく、残りの2枠を数多くの選手で争っている段階とみて良いと思われる。
そうなると丸山和にも並木にも岩田にもあくまでもレギュラーポジションを奪いに行ってもらいたい気持ちが強くなる。
この3人の中では、丸山和が昨シーズンの前半戦に一旦はレギュラーを確保できるのではないか?と感じさせるような打撃を見せてくれていた。打球に力強さを感じさせてくれたし、1軍クラスの投手のボールにもアジャスト出来るようになってきていた。守備力も非常に高いものを持っているため、この3人の中では最もレギュラーに近い存在だと感じる。もう一段階打撃面でレベルアップ出来ればレギュラー獲得も視野に入るはずである。
並木に関しては、アジリティ、俊敏性という部分では、チームトップの存在になっているのではないだろうか?短い距離でトップスピードに持っていける走塁は驚異的であり、相手守備陣からすると非常に嫌な存在になっているはずである。ゲーム終盤の切り札として起用される可能性が高い選手ではあるのだが、並木にもやはりレギュラーを目指してもらいたいと感じている。塩見の状態次第という部分もあるかもしれないが、塩見以外で1番に起用したいと思わせる選手として私の中で真っ先に名前を挙げたいのがこの並木である。とにかく出塁率を上げるという部分を意識してプレーすれば、嫌らしいタイプの1番打者として定着する可能性もある選手だと思っている。伝家の宝刀とも呼びたくなるようなセーフティバントも大きな武器になりそうである。
岩田は、昨シーズン初ホームランを放ったように、プロ入りからの3年間でパワーが付いてきた印象がある。守備面でも落下地点に一直線で向かうことが出来、守備範囲が広い印象がある。同じ左利きの外野手として元ロッテの岡田幸文のような存在を目指してもらいたい。ここまでの実践でも打撃面でアピールできているため、この状態を維持してもらいたい。
打撃面でのレベルアップを求める理由は、チーム内でのレギュラー争いを活性化させてもらいたいという思いがあるからなのだが、もう一つ、ゲーム展開によってはサンタナを早めに交代させる可能性があるからということもある。サンタナがベンチに退くということは、チームがリードしている状況が想定される。しかし僅差のゲームであれば、勝っていても負けていても交代した選手にも打撃面での活躍が期待されることとなる。もし試合をひっくり返されて打席が回ってきた際に、代打を使うということになれば、それだけゲーム終盤の駒が足りなくなってしまう可能性が高くなる。それであれば、サンタナの代わりは務まらないにしろ、打線の一部としてしっかり機能できるだけの打力は身に付けてもらいたいと思う。
サンタナ以外の外野手を見渡すとコンディションが整えばレギュラーに最も近い塩見、ベテランの西川、打撃に特徴のある澤井、濱田、ある程度の打力のあるユーティリティプレーヤーである赤羽、増田、太田、スピードタイプの丸山和、並木、岩田とバラエティ豊かな選手が揃っている。この中で結果を残してレギュラーを獲得する選手が表れればそれに越したことはないのだが、そう上手く事が進むとは思えない。スピードに特徴のある丸山和、並木、岩田にも昨シーズン以上に打席が与えられる可能性がある。そこでしっかり相手にプレッシャーを掛けられる存在になってもらいたいものである。
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