久保竜彦

サッカー


思い出ショートショート㉑

サッカーの日本人FWで私が最も好きな選手は、「久保竜彦」である。
MFからFWに転向し、一時代を築いた「カズ」こと三浦知、ガッツ溢れるプレースタイルで人気を博した「ゴン」こと中山、高い得点能力を発揮した高原、選手からの評価が高かった柳沢、身体も張れて、器用さも持ち合わせた点取り屋岡崎、万能型の大型FW大迫など花形ポジションだけに数多くの名選手の名前が挙がってくるのだが、それでも私は、高い身体能力を活かしたプレーに特徴のあった久保竜彦のことが最も好きである。
久保と言えば坊主頭に髭という風貌が印象的なのだが、サンフレッチェ広島で試合に出場し始めた当時は、まだまだ爽やかな青年風の見た目だったように記憶している。しかし当時から身体能力を活かしたプレーは注目を集めていた。いわゆるJリーグバブルが崩壊しかかったときに頭角を現した選手だったため当初は中々実力に知名度が追い付いてこなかった印象もあったのだが、日本代表に選出されて以降は、スピードと高さ、爆発的な左足のシュート力で一瞬で局面を変えることが出来るストライカーとして高く評価されていった。「個の力」で局面を変えられるFWというものは、中々出て来ないものなのだが、この久保は「個の力」で局面を変えることが出来るタイプのFWだった。怪我に泣かされ、06年のワールドカップに選ばれることはなかったのだが、私自身は、最後まで久保の選出を願っていた(実際にはコンディション的に連れて行くことが出来ない状態だったとは思うのですが…)。ジーコ監督がメンバーを読み上げていき、最後2名のところで「オオグロ、マキ」と読み上げた場面は今でも忘れられない。
Jリーグが発足した当時のスター選手と言えば、コメントも上手く、華やかな雰囲気を纏っている選手が多かった。その中で寡黙で口下手な久保のキャラクターは、異彩を放っていた。個人的には小笠原満男との寡黙なコンビが好きだった。04年の欧州遠征、ハンガリー戦、チェコ戦でのゴールは、特に忘れられない。怪我がなければ世界的にももっと名が知れ渡った選手になったのではないだろうか?

P.S FC横浜に移籍しての浦和レッズとの開幕戦で見せた超ロングシュートとゴール後の「ひょっとこダンス」も忘れられません。「何かやってくれる。」空気感を持った選手でした。「ドラゴン」というニックネームも似合っていたなあ。









にほんブログ村 野球ブログ 東京ヤクルトスワローズへ
にほんブログ村

コメント

タイトルとURLをコピーしました