今シーズンの中ではレアな勝ち方

2024試合結果


ヤクルト5-2阪神

今シーズン下位に低迷するヤクルトは、こういったロースコアで推移したゲームを勝ち切ることが出来なかった。特にビジターゲームで先制点を奪われ、逆転したものの終盤に追い付かれ、先発投手の勝ちが消えた中で、9回に代打に回った山田のタイムリーで勝ち越し、オスナの2点タイムリーも重なり、勝利を手にした今日のようなゲームはほぼなかったのではないだろうか?こういうゲームを拾えるチームは、いわゆる「強いチーム」なのだと思う。今シーズンはこういった勝ちゲームの頻度があまりにも少なすぎる印象である。だからこそ、今日の勝ちは、輝いて見える。

ここ3試合、石川、吉村、サイスニードと初回に3点を奪われるなど、先発投手が序盤から失点を重ねてしまうゲームが続いていたのだが、今日は、ヤフーレが先発としての役割を果たしてくれた。2回に島田にタイムリー3ベースを浴び、先制点を許してしまうのだが、この一打に関しては、インコースのフロントドアのツーシームをコンパクトなスイングで弾き返した島田を褒めるべきだろ。おそらく失投ではなかったはずである。そしてこの1失点以降は、ゴロアウトの山を築く、ヤフーレが理想とする投球が出来たのではないだろうか?前半戦にポンポンと勝ち星を手に入れたものの、その後中々勝ち星に恵まれず、現在5勝9敗と勝ち負けだけを見ると見栄えが悪くなっているのだが、私の開幕前の想像からすると1.5倍くらいは、良い投球を見せてくれている。確かに勝ち星には恵まれなかったり、左打者対応に苦戦したりしているのだが、初めての日本の夏は、外国人選手にとっては堪えるという話もよく聞く中で、ヤフーレは、大きな不調なくコンスタントに先発として投げ続けてくれている。これは、チームにとって本当にありがたいことだと思う。今日も6回2/3を1失点としっかり結果を残してみせた。私の中では、今シーズンのヤフーレについては、高く評価している。開幕ローテを勝ち取った時は、まだヤフーレの実力を疑っていたし、その後勝ちが続いた時も、早急に判断することは避けようと感じていた。しかしある程度各球団と対戦して以降も、大きく崩れる試合は少なく、しっかり試合を作る姿を見せてくれた。今は私もヤフーレの実力を評価できるようになった。ファストボール系のボールを動かし、ナックルカーブで緩急を使う投球スタイルは、NPBでは希少である。後は、シーズン最後までスタミナが持つか見守りたいと思う。
リリーフ陣では、7回2アウトから登板した田口がしっかり無失点で凌いだのだが、8回に大西が2アウトから大山に同点ソロホームランを浴びてしまった。この一球に関しては、おそらく失投だったのではないだろうか?ホームランだけは避けたい場面でスライダーが甘く入ってしまった。大西は、コントロールも良い投手であり、上手く2アウトを取れていただけに、本人にとって悔いが残る一球になってしまったのではないだろうか?この一球でヤフーレの勝ち星は消えてしまったのだが、その後打線が勝ち越し点を奪い、最後は、この所クローザーとしての起用が続いている小澤が、ストレートを軸とした力強い投球で阪神打線を三者凡退に仕留め、試合を締め括ってみせた。小澤に関しては、リリーフ時にストレートの威力が増すことがプラス要素である。先発も出来るだけに、どっちで起用するか意見は割れると思うのだが、出力を上げ、ポーカーフェイスで投げ切れる小澤は、クローザーの適性があるのかもしれない。

打線は、久々の1軍マウンドとなった青柳に対して、初回、2回は、無失点に抑え込まれてしまったのだが、先制点を許した直後の3回に3本のヒットでチャンスを作ると宮本の犠牲フライで同点に追い付いてみせた。青柳先発時に起用されることが多い宮本が首脳陣の期待に応えてみせた。5回には相手のミスも重なって作ったチャンスで村上が勝ち越しタイムリー2ベースヒットを放ってみせた。決して会心の打球ではなかったと思うのだが、ファースト大山は捕球出来ず、タイムリーヒットとなった。
追い付かれた後の9回には、1アウトから長岡が、今日猛打賞となるヒットで出塁すると、岩田は送りバントを決め、2アウト2塁という場面でヤクルトベンチは、今日の試合の切り札の一つにしていたであろう代打山田のカードを切ってきた。そしてその山田が桐敷からセンターオーバーの勝ち越しタイムリー2ベースを放ってみせた。決して代打慣れしていない山田なのだが、今日は代打で登場してヒーローとなってみせた。
その後打線が繋がり、オスナに2点タイムリー2ベースが飛び出したのも大きかった。

今日は如何にも「野球をしたな。」と感じるゲームになったのではないだろうか?

P.S 9回表の攻撃、1アウト1塁で岩田に送らせたのは、私の中では意外でした。0アウト1塁もしくは、ホームゲーム(後攻)での1アウト1塁でのバントであれば「あり得るかな?」と感じるのだが、ビジターゲームの9回に1アウト1塁でバント、代打山田で勝負というのは、リスクも負った采配だったはずである。個人的には決して好きな采配ではなかったのだが、結果として2アウト2塁の場面を作り、外野を前進させたことによって、山田の勝ち越しタイムリーに繋がった。またその後打線が繋がり複数得点を奪えたため、結果論で言えば、今日の采配は満点の采配ということになる。こういった作戦や両チームの駆け引きを楽しめるのが野球というスポーツの良い所ですよね。




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コメント

  1. アーム より:

    自分も9回はワンアウト一塁三塁の状況を作ることが今のヤクルトで点が入る確率が高いかなと思っていました。

    まさかツーアウト二塁から3点入れるとはヤクルト打線はどのタイミングで繋がるか全く読めませんね(笑)

    首脳陣たちも自チームのことを把握していますけど、読みづらい、采配しづらいチームだと思ってそうです(笑)

    • fiys より:

      アームさんへ

      2アウト2塁からの3得点。こういう部分が野球の面白さの一つですよね。

  2. 超匿名 より:

     山田が活躍する機会は減っていますが、活躍を目にするのはやはり嬉しいですね。
     阪神の投手力が過去2年より落ちていると感じます。広島と巨人に遅れを取っている一因でしょうね。どちらが優勝しても就任一年目ですね。去年の岡田監督、ヤクルトでも真中監督の例があり近年は珍しくないケースですが、昔に比べて下克上しやすくなっているのでしょう。面白い面もあると感じつつ、一年目であっさり勝たれてしまうのも複雑に感じる面もあります。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      やはり山田はファンにとっても特別な選手ですからね。活躍は嬉しいですよね。

      新井監督は2年目ですね。

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