ヤクルト４－２広島
今日のゲームに関しては、「サンタナ・オスナペア」というタイトルで記事を書こうと思っていたのだが、9回表の内山のビッグプレーがあまりにも素晴らしかったため、記事のタイトル及び内容を変更することとした。9回表1アウト1，3塁、西川のレフト線へ切れていくフェンス際への打球をダイレクトキャッチした場面は、ヤクルトを勝利へ導くスーパープレーとなった。「天才」、「野球センスの塊」と形容されるだけのことはあるな、と感じさせる内山らしいプレーとなった。
今日のゲームは1点を先行されたもののオスナの逆転3ランホームラン、サンタナのタイムリーで加点し、投手陣もリードを奪ってからは危なげない投球を披露していたため、中盤からは、安心して見ていられる試合展開だった。しかし9回を任された田口が1アウト後野間に2ベース、秋山に内野安打を許し、1アウト1，3塁のピンチを招いてしまい、球場の雰囲気が変わり始める。一発が出れば同点という場面で打席には西川を迎えることとなる。ここで西川が低めのストレートを逆方向へ運ぶテクニカルなバッティングを見せる。一瞬同点ホームランも覚悟した打球は、レフトフェンス際、そしてライン際に切れて行く打球となった。レフトを守る選手にとって最も難しい打球と言っても過言ではない打球だったのだが、8回の守備からレフトに入っていた内山は、果敢に打球を追い、最後はフェンスに激突しながらもボールを放さなかった。捕球出来なければ、おそらくは、リードは2点差となり、尚も1アウト2，3塁、もしくは、リードは1点差となり、尚も1アウト3塁、という状況が想定されたのだが、この打球を内山がキャッチしたことにより、犠牲フライで2点差に詰められたものの、2アウト1塁というシチュエーションで田口ー中村のバッテリーは坂倉と対峙することが出来た。そう考えるだけでも内山のプレーがどれ程のビッグプレーだったか分かるのではないだろうか？
星稜高校時代から抜群の野球センスが評価されていた内山は、プロの世界でもそのセンスの高さを発揮し、今シーズンは本職のキャッチャーだけでなく、外野手としても起用されている。高校時代は、下級生時はショートを守り、夏の甲子園での準優勝にも大いに貢献した選手である。昨シーズン前のオープン戦ではショートでも起用されている。もちろん外野から内野へのコンバートよりも内野から外野へのコンバートの方が難易度は高くないのだが、それにしても今シーズン前のキャンプから本格的に外野への挑戦をスタートさせたとは思えないプレーを見せてくれている。レフトをメインにしながらライト、センターを任されることもあり、その中でスタメンマスクを被ることもある。これがどれ程難しいことなのか？という部分については、おそらくプロの選手が一番凄さを理解しているのではないだろうか？現在の内山の立ち位置としては、捕手としても外野手としてもレギュラーではなく、守備の評価としても特別高い評価を受けている訳ではない。どちらかというと長所である打撃力を少しでも活かすために外野手にも挑戦しているという経緯がある。それでも今日のような場面で今日のようなプレーが出来てしまう内山は、間違いなく将来のスター選手候補である。「勝負を掛けなければならない場面でしっかり勝負を掛け、その勝負に勝利する。」見事な勝負師ぶりを見せてくれた。
9回表の内山のプレーに文字数を割いてしまったのだが、今日は2021年からヤクルトに入団したオスナ、サンタナの両助っ人外国人選手コンビの活躍で試合の流れを掴むことが出来た。昨日は村上がスタメンから外れる中で、初回に飛び出したサンタナの3ランホームランがチームを勝利に導いたのだが、今日は、1点ビハインドの4回、1アウト1，2塁のチャンスでオスナが広島先発森の甘く入ったカットボールをしっかり捉えると打球は左中間スタンドギリギリに飛び込む逆転3ランホームランとなった。ここの所結果が出ずに苦しんでいたのだが、今日は良い場面で一発が飛び出した。これをきっかけにしてもらいたい所である。
そして昨日のヒーローサンタナも5回の1アウト満塁の場面でタイムリーヒットを放ち、勝利に貢献してみせた。0アウト1，3塁から山田がピッチャーゴロに倒れ、嫌な雰囲気もあったのだが、ここでしっかり1点追加することが出来たのは大きかった。
オスナとサンタナ、ペアで覚えたい両助っ人外国人選手が昨日、今日の連勝に大いに貢献してくれた。
ヤクルト先発の高橋は、今日もこれまで同様、良さと課題の両面が見える投球であり、一歩間違えれば崩れてしまう危うさも感じたのだが、3回のピンチをダブルプレーなどで切り抜けた所から、落ち着いた投球となり、最終的には6回1失点でまとめてみせた。球が多少荒れても、ピンチを招いても先発ローテを任されている投手として、今日のように粘れるゲームを1試合でも多くしていきたい。高橋の本来持っている力からすると今シーズンの成績はまだまだ物足りない。ここから勝利を重ねていってもらいたい。
P．S 今日は村上がスタメンに復帰し、しっかりフル出場してくれたのだが、山田が途中交代ということで、まだまだ噛み合わないチーム状況が続いている。おそらくは何かしらのアクシデントがあった思われるのだが…心配である。
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コメント
内山には来年からセカンドの守備に挑戦してみて欲しい！
山田哲人の後継者は内山が相応しい気がします。
エンジェルス大谷の二刀流も凄いですが、内山もプロの世界でキャッチャー、外野を無難にこなせるのはセンスの塊ですね(^^)
アームさんへ
チーム状況によって起用法も変わってきそうですね。本当にセンスの塊ですね。
セカンド起用を希望するファンの方もいるでしょうね。
今季の広島戦は衝撃的な敗戦が多い中でのカード勝ち越しということで、嫌なムードが少しでも払拭されていればと思います。しかし山田抹消‥。
高橋はQS達成は良かった。でも結果、内容共にもう一段上のピッチングを求めたいですね。
超匿名さんへ
内山のビッグプレーがなければ、この日も衝撃的な敗戦になった可能性がありましたよね。
山田の状態は気になりますね。