古賀VS内山

2023試合結果


ヤクルト4-2巨人

現状のヤクルトの正捕手は、中村である。しかし不動の正捕手ということではなく、中村に休息を与え、他の選手がマスクを被りながらローテーションしている状況が続いている。一昨年は、古賀がマスクを被るゲームが増えたのだが、昨シーズンは、内山がマスクを被る機会が増え、第二捕手、及び中村の後釜争いが勃発している。これまでは、現在30代の西田や松本直らも含めた中で争っている印象があったのだが、将来を見据えるという意味でも、次代の正捕手争いは、古賀と内山の一騎打ちになりつつある。今日のゲームでは、その古賀と内山がそれぞれに特徴を発揮してくれた。

今日のゲームでマスクを被ったのは、古賀だった。8番捕手で起用され、先発の小澤とバッテリーを組んだ。巨人打線は、小澤対策という意味合いもあり、左打者を多く起用していたのだが、序盤は、ストレート中心に組み立てる強気のリードで巨人打線を抑え込んでいった。おそらくストレートの走りが普段以上に良かったからこその配球だったと思うのだが、小澤の課題の一つである左打者相手に上手く対処することが出来たのではないだろうか?初回~5回まで毎回ヒットを許したのだが、ランナーを許した後も粘り切ることが出来ていた。また4回には古賀が牽制で一塁ランナーの吉川を刺すなど、捕手として機敏な動きを見せてくれた。
結局小澤は、5回に岡本和に先制タイムリーヒットを許してしまったのだが、それでも6回1失点でまとめてみせた。ここ数試合、打ち込まれる場面が目立っていたのだが、今日はよく粘ってみせた。100球以上を投げることが出来たこと、久々に勝ち星が付いたこともプラスポイントである。
7回は木澤が0アウト満塁のピンチを招き、岡本和に犠牲フライを許してしまったのだが、その後の2アウト2,3塁のピンチでマウンドに上がった山本が吉川を打ち取り、リードを保ってみせた。この場面、捕手の古賀が木澤にも山本にもインコースのシュートを要求し、岡本和をレフトフライ、吉川をセンターフライに打ち取る場面があった。木澤は中日の石川昂に頭部死球、山本は阪神の近本に先日死球を与えており、インコースを攻め辛いシチュエーションにあったと思うのだが、古賀はピンチの場面でしっかりインコースへのシュートを要求し、木澤、山本は投げ切ってみせた。この場面に関しては、古賀が捕手としてしっかり投手を「リードした。」という印象が残った。
古賀は、9回にも2アウト1塁という一発出れば同点に追い付かれてしまう場面で岡本和と対峙することになったのだが、田口に対して初球からインコースを要求し、この要求に田口がしっかり応え、最終的には岡本和を三振に仕留めて、ゲームを締めくくってみせた。
古賀は、小澤、木澤、山本、星、田口という5投手をリードしたのが、今日はとにかく強気の配球が目立った。特に木澤、山本に勝負所でインコースのシュートを要求した場面については、「これぞ捕手!」と感じることが出来る場面だった。

古賀が捕手として大いにアピールする中で、かねてから「野球センスの塊」と言われている内山もその異名に恥じないプレーで大いにアピールしてみせた。今日は1番レフトとしてスタメン出場となったのだが、雨での中断を挟んだ後の第1打席でいきなりヒットを放つと第2打席は、追い込まれながらもビーディに喰らい付き、9球目をライト前に運ぶと、続く丸山和の初球に盗塁を決めてみせた。ビーディにテンポよく抑え込まれていた中で、相手のリズムを崩すヒットとシチュエーションをよく頭に入れた中での盗塁は「野球の申し子」と呼びたくなるプレーだった。結局この回は得点を奪うことが出来なかったのだが、6回に貴重なタイムリーを放ち、猛打賞でチームの勝利に貢献してみせた。

高卒7年目25歳の古賀優大、高卒3年目21歳の内山壮真、実際に捕手として識者が評価しているのは、どちらなのだろう。打てる捕手として華を感じるのは、内山なのだが、捕手としての身のこなし、刺せるスローイング、リードなどでは古賀も中々ハイレベルなのではないだろうか?現状では少し内山の方に分があるのかな?と感じていたのだが、今日のゲームを見て、古賀の捕手としての能力もかなり高いものがあるのではないか?と感じた。今後、この2人で正捕手を争っていくと思うのだが、どのような結末を迎えるのか、今日の地点では全く予想することが出来ない。この2人の存在は他球団からも羨ましがられるのではないだろうか?だからこそ、ヤクルトにとって捕手がストロングポイントになるように首脳陣は育ててもらいたい。

今日はこの2人のことを語れば十分だろう。




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コメント

  1. sabo より:

    初回から2番にバントさせるのはどうなのか。
    神宮球場だし、相手投手は緊急登板の防御率4点台のビーディだし、ワンアウト取れていない投手にアウトを献上するバントは消極的すぎると感じました

    古賀の成長も著しいですね。古田がキャンプの臨時コーチを務めてから良い意味で自分を前に出すようになったと思います。内山は捕手として投手やチームを引っ張っているというにはまだまだ青いかなぁ。古賀は打つ方も成長したし、内山は天性のバットがありますしね。内山の6本塁打という数字もなかなか凄いです

    二人とも将来(といっても2・3年後の近い未来)が楽しみです

    • fiys より:

      saboさんへ

      思ったようなオーダーが組めなかったり、打線が繋がりを欠く中で、ベンチも弱気になっている部分もありますかね?バントの使い方は、疑問に感じる場面もありますよね。

      古賀、内山ともに2,3年後は主力になっていてもらいたいですよね。

  2. 超匿名 より:

     小澤は雨による長時間の中断に乱れることなく好投してくれましたね。
     強肩の古賀対長打力の内山の争いはどちらに軍配が上がるのか。古田を知るファンは打てる捕手により魅力を感じるでしょうから、やはり内山が少し優勢ですかね。
     もう無理をする状況ではないからかやや調子落ちの清水は休ませましたね。田口は地位が人を作るという言葉が当てはまる様に、去年までからレベルアップしていますよ。素晴らしい内容でした。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      打てる捕手候補の内山はやはり魅力的ですよね。古賀と内山の長所両面を高いレベルで兼備していた古田はやはりスーパーな捕手ですよね。

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