吉村2桁勝利は来季へお預け

2024試合結果


ヤクルト2-5広島

今シーズンの神宮球場での最後のゲームとなった広島戦で吉村が2桁勝利をかけて先発のマウンドに上がった。初回に先制点は失ってしまったもののその後は、ほぼ完璧な投球を披露し、8回1失点と結果は残したのだが、勝ち星には繋がらなかった。私は、古いファンであるため、どうしても先発投手の「勝ち星」というスタッツには注目してしまう。確かに運の要素もあるため、最重要視すべきスタッツではないことは理解しているが、やはり2桁勝利を達成となると見栄えが良くなることは確かだろう。今シーズンの吉村に関しては、このブログ内で「エース誕生」という言葉を使わせてもらった記憶がある。シーズンの中で停滞してしまった時期もあったのだが、ほぼ1シーズンを完走しての9勝8敗、防御率3.19という数字は見事である。マウンド上での風格も出てきたと感じている。来シーズンはもう一段上のレベルを狙うシーズンにしてもらいたい。

今日の吉村は、初回からストレートが150キロを超えるなど、まずまず状態は良いように感じたのだが、坂倉にタイムリーを許し、いきなり先制点を奪われてしまった。しかし、それ以降のピッチングは圧巻だった。ストレートを軸にしながらカットボール、フォーク、カーブ、スライダーを駆使して、広島打線から凡打の山を築いていった。最近の吉村は、ヒットを打たれても冷静に後続を断ち、試合を作っていたのだが、今日は、2回~8回まで僅か2安打で広島打線を抑え込んでみせた。ゾーン内で勝負しながらヒットを許さず、与四球も1つのみ、奪三振は8つという数字を見ただけでも、今日の吉村の投球の充実ぶりが伝わってくる。
1シーズンをほぼ完走した疲労の蓄積が来シーズンにどのように影響するか分からないのだが、今シーズンのようなボールが投げられるのであれば、確実に2桁勝てるだけの力は持っていると思う。21年シーズンの奥川とまではいかないが、与四球が少なく、奪三振が多いところは、奥川を彷彿とさせることもある。良い投手である。
リリーフ陣では、9回のマウンドに上がったロドリゲスが広島打線に打ち込まれてしまった。ここの所好投を続けていたのだが、今日は先頭の野間に2ベースを打たれると、続く矢野にバントヒットを許し、ここで落ち着きを失ってしまった。菊地に四球を与え、0アウト満塁のピンチを迎えると、1アウト後田村に勝ち越し2点タイムリー2ベースを浴びてしまった。ここ最近は、安定した投球を披露してくれていたのだが、今日はその後石原にもタイムリーを許し、この回、一挙に3点を失ってしまい、1イニング投げ切ることなく、交代となってしまった。今シーズンは後半戦になってからリリーフとして結果を残してきたのだが、今日のような投球も今後の課題としてしっかり向き合っていってもらいたい。ロドリゲスにとっては良い経験になったのではないだろうか?

打線は、4回に中村のタイムリーヒットで同点に追い付いたのだが、結局大瀬良からは、この1点しか奪うことが出来なかった。今日の大瀬良は、特別調子が良いという投球内容ではなかったように感じたのだが、シチュエーションによって冷静に投球を組み立てられる部分は流石である。打ち崩せそうで打ち崩せない形になってしまった。今日は山崎の引退試合にもなっていたため、何とか勝利したかったと思うのだが、競り負けという結果に終わってしまった。

P.S 山崎は、1軍で引退試合は実施されないのかな?とも思っていたのだが、今日、8番センターでスタメン出場し、2安打を放ってみせた。決して派手な選手ではなかったのだが、自分の役割に徹することが出来るいわゆる脇役タイプの選手で、チームに必要な駒となってくれた。21年、22年シーズンのリーグ優勝時も地味ながらチームを支えてくれた。この9年間でヤクルトに欠かせない選手に成長してくれた。9年間のプロ野球生活お疲れさまでした。
過去記事→「山崎晃大朗が引退 | ヤクルトファンの日記 (ysfan-nikki.com)




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コメント

  1. 超匿名 より:

     吉村は終盤まで球威を維持するスタミナがありますからね。ヤクルト先発陣にとって10勝は高い壁になっていますが、来季はアクシデントがなければクリアしてくれるでしょう。
     山崎は粘りのあるらしいバッティングを見せてくれました。青木同様にまだやれそうに見えます。青木と共にお疲れさまでした。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      吉村は、来シーズンはエースとして開幕を迎えることになりそうですね。

      山崎も記憶に残るプレーヤーですよね。

  2. sabo より:

    最後の最後でオスナとサンタナが怪我したのがなんとも……。優勝するには二人がほぼフルで出場してもらわないとなりませんからね。

    吉村は文句無し。巨人戦の完封からスタミナ不足という汚名を返上しましたね。

    山崎晃大朗はお疲れ様でした。結局誰にでも言ってるんですけど怪我がなければもうワンランク上の選手になれたと思います。活躍し出すと怪我する選手がどうしても多い。そういう意味では長岡はフェニックスでの大怪我から良く戻ったと思います。回復力というのも才能ですね

    • fiys より:

      saboさんへ

      オスナ、サンタナが来シーズン以降も機能するかどうか?という部分は、ヤクルトにとって大きなポイントになりそうですね。

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