小川の状態は心配だな。

ヤクルト３－１０巨人

小川の状態は素人目に見ても明らかに悪い。試合後の高津監督のコメントでは、2軍での再調整を示唆したということだが、今の小川の状態であれば当然のことだと思う。開幕前にコンディション不良で離脱し出遅れ、交流戦中には体調不良で離脱するなど、今シーズンの小川は、コンディション作りに苦労している。そのことが影響しているのか分からないのだが、ストレートの球威が戻ってこない。復帰当初は、それでも結果を残したため、小川の投手としての総合力の高さや引き出しの多さを称賛した記事も書いたと思うのだが、体調不良から復帰後の2試合に関しては、擁護の仕様がないくらいの投球内容となっている。
今シーズンは、ここまで「投高打低」のシーズンになっており、ボールが飛ばないのでは？などということも噂されている。こういった状況を鑑みると小川のような総合力の高さで勝負する投手は、多くの恩恵を受ける形になりそうなものなのだが、その小川がここまで残している数字が、2勝4敗、防御率5.04というものである。この数字だけを見ても良くない数字なのだが、「投高打低」のシーズンということを考えると数字以上に状態が悪いと見るべきだろう。ちょっと心配である。

小川は、前回の広島戦でも立ち上がりに失点してしまったのだが、今日も初回から苦しむことになってしまった。先頭の丸から吉川、ヘルナンデスと3連打を浴び、いきなり失点を許すと立岡のセカンドゴロの間に1点、岸田にタイムリーを浴びて2点を追加され、この回4点を失ってしまった。相手先発が戸郷だったことを考えると致命的な4失点となってしまった。小川は、3回にも岸田に犠牲フライを許し、5回を投げ切るのがやっとの内容になってしまった。悪くても何とか試合を作れるのが小川のストロングポイントの1つだし、前回登板の課題の修正を行えるのもストロングポイントの1つである。しかし今日の登板を見れば分かるように、それらの小川のストロングポイントは、消えてしまっている。この状態であれば、実績のある小川であっても再調整に踏み切るべきである。もう一度コンディション及び、投球を見つめ直してもらいたい。
6回からは、石山、清水がそれぞれ2イニングずつを任されたのだが、2人ともに2イニング目に失点してしまった。テレビ越しには、まずまず良いボールを投げ込んでいるようにも見えたのだが、これだけ打ち込まれてしまうということは、両投手ともにイマイチの状態なのだろう。実績のある小川、石山、清水がそれぞれ失点を重ねてしまったことは残念だった。

打線は、4点を追う展開になってしまったこともあり、とにかく打って繋ぐしかなかったのだが、戸郷に余裕を持って対応されてしまった印象である。毎回のようにヒットは出ていたのだが、これは試合展開を考えて、「ヒットOK」と考えた巨人バッテリーから放ったヒットと考えた方が良さそうである。西川の猛打賞や山田のホームランは、ファンとして素直に嬉しかったのだが、はっきりと追い上げムードが高まる場面に持っていくまでには至らなかった（7回にもう一本出ていれば多少雰囲気が変わったかもしれないが…）。
そして心配なのがサンタナの状態である。今日の第1打席で2ベースヒットを放ったのだが、足を引きずるように走る姿があり、次の回の守備からベンチに退いてしまった。試合前から多少下半身に張りを感じていたようで、状態が心配される。山田、村上の状態が上がらない中で、サンタナが打線の核となっているのが、今のヤクルトである。正直ここで離脱されてしまうとかなり厳しい状態に追い込まれてしまう。明日以降試合に出ることは出来るのだろうか？

P．S　今日は岸田に打ち込まれてしまったのだが、今思うと2017年の巨人のドラフトがどういった意図で行われたのか気になっている。2位岸田、3位大城と社会人の捕手を連続で指名し、当時も話題となっていたのだが、どちらかというと否定的な意見の方が多かったと記憶している。私自身もちょっと巨人のフロントが何を考えているのか分かりづらい指名だな。と感じていた。当時はまだ、今程捕手を併用するという考えが当たり前にはなっていなかった印象がある。もし巨人のフロント陣が、この先捕手は複数体制でシーズンを回していくのが常識になるということを見越したうえで2人を指名していたならば、中々凄いことだと思う。ドラフト当初と現在とでは、評価が変わってくるドラフトの代表格になるかもしれない。