弱い!でも最高だ!

2024試合結果


ヤクルト7×ー6中日(延長11回)

この3連戦は、今日も含めてもつれにもつれたのだが、両チームの脆さが目立った3連戦になったのではないだろうか?第1戦目のサヨナラ勝ちも今日のサヨナラ勝ちも弱いからこそ、ここまでもつれてサヨナラ勝ちに繋がったというのが、私の見方である。今のヤクルトは、弱い。でも8回の岩田の同点2ランホームラン、11回の村上のサヨナラタイムリーヒット。この流れは、ファンとして興奮してしまう。弱くても、最下位でも、こんな劇的なゲームが見られるのである。ヤクルトスワローズも野球も最高である!

今日のヤクルトは6回終了時点で4-1と3点をリードしており、このまま逃げ切りたいゲームとなっていた。しかし7回に先発のサイスニードが1点を返されると、8回にマウンドに上がった木澤が、石川昂に犠牲フライを許し、1点差に迫られると、木下に逆転タイムリー2ベースを浴び、川越にもタイムリーを浴び、逆に2点ビハインドの展開になってしまった。中日の強力リリーフ陣のことを思えば、致命的な4失点になってしまったと思っていた。
そして8回裏の攻撃も、この回からマウンドに上がった藤嶋の前に簡単に2アウトを奪われてしまった。ここを抑えられてしまうと、2点差以上の点差で9回にマルティネスと対峙しなければならないシチュエーションとなってしまうため、かなり苦しくなったと思ったのだが、ここから試合は劇的な展開を見せることとなる。2アウトランナーなしで打席に入った山田が四球で歩くと、続く岩田が、カウント1-0からのインコースのスプリットに対して、コンパクトなスイングで捉えると、打球はライトスタンドへ飛び込む同点2ランホームランとなった。岩田のプロ初ホームランが、とんでもない場面で飛び出したのである。正直全く予想していなかった。岩田は、昨日の最終打席でマルティネスから左手首に死球を喰らっており、その状態が心配されていた。しかし、今日のゲームはスタメン出場となり、この打席でよもやのホームランを放ってみせた。正直代打があってもおかしくないシチュエーションだったと思うのだが、高津監督をはじめとする首脳陣は、岩田をそのまま打席に立たせた。何故、ここでそのまま岩田に託したのかは分からないのだが、その起用に岩田が応えてみせた。いわゆる「満点回答」というやつではないだろうか?先日同じく信濃グランセローズ出身の赤羽が死球により、骨折し、戦線を離脱しているのだが、この岩田も昨年のキャンプ中に同じように骨折して支配下契約を勝ち取る前に離脱した経過がある。今日の岩田のホームランは、赤羽にも何らかの刺激を与えているはずである。おそらく、今日の岩田のホームランについては、ヤクルトファン各々が、様々な物語を描いているのではないだろうか?「苦しみながら支配下契約を勝ち取った苦労人の大仕事。」という物語。「昨日の乱闘騒ぎからのホームラン。」という物語。「木澤の乱調を帳消しにする。」物語。そして私のように「赤羽との絆」を感じる物語。その他にも各々のファンが様々な物語で今日の岩田の同点ホームランを語っているはずである。だからこそ、プロ野球は面白いのである。そしてヤクルトスワローズは面白いのである。私は、「勝利こそが最高のファンサービス」を考えるとファンであるため、当然強いヤクルト、勝つヤクルトを期待するのだが、それでも1988年からヤクルトを応援し続けることが出来たということは、強くなくてもヤクルトに魅力を感じ続けているということなのだと思う。今日のヤクルトは「弱かった。」それでも最高の気持ちにさせてくれる。だからファンを辞めることはないのだろう。

興奮しすぎてすでに締めのような文面になってしまったのだが、11回裏の攻撃についても振り返っておきたい。正直この回に決められなければ、だいぶ分が悪くなると感じていた。12回のマウンドに誰を上げるのかも気になっていた。それだけにもしドライに行くのであれば、中日の変則サウスポー斎藤相手に前の打席でホームランを放った岩田に代打を出すという選択肢もあり得ると思っていたのだが、ここでも高津監督をはじめとする首脳陣は、そのまま岩田を打席に立たせると、その岩田が2ベースヒットを放ち、チャンスメイクしてみせた。その後1アウト満塁の場面で、昨日同じような場面でダブルプレーに倒れてしまった内山を代打で起用したことについても多少の驚きがあった。これまでの高津采配であれば左対左であっても川端を起用したと思うのだが、今日は内山を選択した。その内山は三振に倒れてしまったのだが、こういった経験が内山を強くさせるのだと思う。そして、こういったことが言えるのも続く村上がきっちりサヨナラタイムリーヒットを放ったからこそである。ここまでノーヒットに抑え込まれていたのだが、最後の最後に4番としての仕事をしてくれた。内山の三振を帳消しにするような見事なサヨナラ打となった。
今日は投手について触れなかったのだが、8月10日に48球を投げたロドリゲスが、力のあるボールを軸に1イニングを力で抑え込んだ場面も印象に残った。いい形で勝ち投手になれたのではないだろうか?

タイトルにも冒頭にも書かせてもらった通り、今のヤクルトは「弱い。」それでもこんなゲームが見られるのであれば、それはそれで最高である!




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感想(2件)




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コメント

  1. 超匿名 より:

     岩田の攻守に渡る活躍や田口の奪三振にしびれたり、村上のタイムリー。相手側からもビハインドの展開で156kmを連発する投手が出てきたことに驚かされたりと、見所満載の非常に面白い試合でした。ただ試合がもつれたのは、長年セットアッパーを努めた清水の不振による不在がもたらした副産物のようなものと言えるでしょうから、リリーフ陣の再構築が急がれますね。
     私もその時々で応援に対する熱意の強弱があっても、ヤクルトファン自体を辞めることはないと思います。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      本当に見所満載のゲームでしたね!
      これからも一緒に応援していきましょう!

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