ヤクルト3-6広島
先日の阪神戦に続いて試合展開的には、悪い展開ではなかったように感じる。しかしそういった展開に持ち込みながら勝ち切れなかった所に首位を争う阪神や広島との実力差を感じてしまうことも否めない。正直広島については、開幕前に決め手がないチームと見ていたため、新井新監督の下ここまで快進撃を続けるのは予想外である。個人的にはまだ広島の「強さの秘密」にたどり着いていないのだが、自分たちの野球をすることだけではなく、相手をかなり研究し、そのデータを実戦で活かしているような部分もあるのかもしれない。今日のゲームもそうだったのだが、ここ数試合の広島は、パッとスタメンを見ただけでは強さは伝わってこない。しかし実際に勝利を重ねているのだから「強いチーム」で間違いないはずである。だからこそ今回の3連戦は勝ち越したいのだが…
先発のピーターズは、今日も安定した投球を見せてくれたと思う。場面場面に応じて、しっかり考えて投げることが出来ていると感じるし、大怪我をしない投球が出来ていると思う。3回に、この日4番に入った上本にタイムリーを浴びてしまうのだが、よく粘った投球を披露してくれたと思う。しかし結局球数が100球に近付くとキレが落ち、相手打者に対応され始めてしまうのもいつものピーターズの姿であった。5回1/3で8つの三振を奪っていることから調子自体は悪くなかったと感じるのだが、それだけに6回を投げ切ってくれるとチームにとってはありがたいという部分はある。今日は6回裏、1アウト1塁という場面で大西にスイッチすることになるのだが、その大西が踏ん張り切れず、小園のタイムリーヒットで1点差とされると、代打野間に同点タイムリーを浴びてしまい、ピーターズの白星は消えてしまった。そこまでがある程度ヤクルトに流れがあったため、非常にもったいない6回裏となってしまった。
7回は石山が2アウト1,2塁からデビッドソンに2点タイムリー2ベース、小園にタイムリー3ベースを浴び、完全に試合の流れを失ってしまった。
大西にしろ石山にしろ、先日の阪神戦で崩れてしまった木澤にしろ、良く投げてくれているのだが、勝てるチャンスのあるゲームでこういう失点の仕方をしてしまうとチームにとっては厳しくなってしまう。8回の清水、9回の田口以上に登板までの調整が難しく、負担も大きくなることは確かなのだが、チーム状態が上がりかけている中で、こういったゲームを拾えないのは厳しい。まだ借金が12あり、CSラインの3位とも8ゲーム差という差が付いている。もちろん全試合勝てる訳はないのだが、勝てそうな試合を拾っていくことは大切になってくる。そのためにリリーフ陣の奮闘は必要不可欠なのだが…勤続疲労もあってか厳しい状況である。
広島先発の九里には、前回登板で抑え込まれてしまっていたのだが、今日の九里は、オールスターから中4日ということもあってか調子自体はそれ程良くなかったように感じる。2回には、村上の四球を起点にチャンスを作り、中村の犠牲フライで先制点を奪うと、3回には並木、青木、サンタナの三連打で1点を追加することに成功した。その後のチャンスは、デビッドソンの好守などに阻まれ、もう1点を奪うことが出来なかったのだが、それでも5回に今日おそらく九里対策でスタメン起用された元山がタイムリー2ベースを放ち、起用に応えてみせた。これでスコアは3-1となり、悪くない展開に持ち込めたと思ったのだが…
ここから投手陣が打ち込まれ、同点、逆転を許してしまうと、投手陣に引きずられるように打線が沈黙し、6回以降は、広島投手陣の前にパーフェクトに抑え込まれてしまった。相手の好守もあったため、九里を崩しきれなかったのは仕方なかったのかもしれないが、ターリー、島内、矢崎辺りに完璧に抑え込まれてしまった部分は今後に響いてくると思われる。ヤクルトリリーフ陣が夏場を迎えて苦しくなっているのとは対照的にメンバーが揃い始めている。リリーフ陣が計算出来るとなると、広島も十分優勝争いが出来るチームになりそうである。
阪神や広島との実力差を思い知らされる連敗となった。
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