J3での2シーズン目は、新監督に霜田監督を迎えて、まさに立て直し元年のシーズンとなったのだが、結果は、15勝9分け14敗の勝ち点54で20チーム中9位に終わり、J2昇格を逃すこととなってしまった。名将反町監督が8年間に渡って指揮を執り、J2では、常にJ1昇格を狙える位置に付け、2度J1で戦った姿はすでに消え失せている。2020年以降は、コロナ禍にも見舞われる中で(コロナ禍については、全チーム同じ条件ではあるが…)、サポーターを含め以前の熱量が中々戻ってこない部分もあるように思われる。2019年にJ1で戦っていたチームが2022年にはJ3で戦うこととなり、2年間J2への昇格が叶わなかったのだから、当たり前なのかもしれないが、まだ迷走は続いているように感じる。
昨年の振り返り記事はこちらから→松本山雅J2復帰ならず。名波監督退任。 | ヤクルトファンの日記 (ysfan-nikki.com)
私は、コアなサポーター、ファンではないため、ある程度の距離感で山雅を見ているのだが、反町監督がチームを去って以降、中々チームの方向性を統一することが出来ず、布監督、柴田監督、名波監督と結果を残せないまま、ズルズルと戦ってしまった印象である。
今シーズンは、霜田監督が就任し、これまでの「堅守速攻」スタイルから、パスを繋いで攻撃を組み立てる主体的なサッカーへのスタイルの転換を図った。印象とするとかなり高度なサッカーが求められるようになったと感じていた。チームにとっては、これまで以上にチャレンジングな1年になったのではないだろうか?このスタイルでおそらくは、得点力アップを狙ったと思うのだが、後半戦は、相手チームに研究されてしまったこともあってか、その攻撃部分で課題が露呈し、得点力不足に悩まされることとなってしまった。サッカーというスポーツは「攻防一体」のスポーツであり、1つ歯車が狂い始めると、ゲームマネジメント全体に影響が出てしまう競技だと思っている。今シーズンのJ3は2位以下が大混戦となり、勝ち点が積み上げられない中でも残り2試合まで昇格のチャンスはあったのだが、歯車が狂ったチームは、面白みに欠けるゲームを繰り返してしまい、最終盤に失速することとなってしまった。
2019年にはJ1で戦っていたクラブだけに、J3で9位という結果を受け入れられないサポーター、ファンの方々も多いのかもしれない。しかし今シーズンに関しては、チームを作り直すシーズンになることは目に見えており、かなり厳しいシーズンになることを予想していた方も一定数いるのではないだろうか?私はどちらかというと「厳しいシーズンになるのでは?」と考えていた方である。その中でどこが通用して、どこを修正する必要があるのか?という部分をチーム全体でしっかり共有し、来シーズン開幕に向けて戦力を整えるとともに、戦術を落とし込まなければならない。来シーズンはJ3で3年目のシーズンということで、運営的にも難しい部分はあると思うのだが、続投が決まった霜田監督を中心にJ2昇格を目指してもらいたい。来シーズンも今シーズンと同じような成績で終わってしまうようであれば、来々シーズンは、またチームを0から作り直さなければならなくなる可能性がある。そうならないためにも攻撃的なポゼッションサッカーで新たな松本山雅像を作り上げてもらいたい。得点王に輝いた小松や攻撃の中心となった菊井などがチームに残るか分からないのだが、攻撃に関しては「個の力」というものにも期待したい。来シーズンは松本山雅にとってどんなシーズンになるだろうか?
P.S 今年は、17年ぶりにアルウィンで山雅の試合を観戦することが出来ました。17年前と比べれば、その景色は一変していましたが、J1で戦っていた頃の熱量はそれ以上だったことは容易に想像できます。地域密着型のクラブとしてモデルとなるチームと言われていたかと思いますが、実際に観戦してみて、その意味が少し理解できたように感じます。老若男女が楽しめる仕掛けや雰囲気を作ったという意味で、松本山雅は素晴らしいクラブだと思っています。コアなサポーター、ファンでなくとも楽しめる環境を今後も継続していってもらいたいと感じます。私はまた家族と一緒に観戦してみたいなと感じることが出来ました。
2002年ワールドカップ時に、パラグアイがアルウィンをキャンプ地とし、チラベルトやサンタクルスを見るために私も公開練習を見に行ったのですが、あれからもう20年以上が経過しているのですね。時の流れは速いものです。
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