J3松本、土壇場で追いつかれ昇格ならず…霜田監督「ずっと守り切るのは難しいが、守り切りたかった」【J2昇格プレーオフ】:中日スポーツ・東京中日スポーツ
J2昇格プレーオフ決勝
松本2-2富山
※年間順位上位のカターレ富山がJ2昇格
J3降格後、3シーズン目となる松本山雅は、今シーズンも強さを見せることは出来なかった。しかし今シーズンは年間順位3位~6位までのチームがJ2昇格プレーオフに進出できるレギュレーションとなっており、シーズン最終盤にこれまで霜田監督の下で培ってきたポゼッションサッカーを捨て、なりふり構わず戦ったところから、勝利を重ね、勢いそのままにPO決勝までたどり着いたのだが、最後の最後で勝ち切ることが出来なかった。正直シーズンが終盤になってもJ2に昇格できる雰囲気はあまりなかったところから、「よくぞここまで立て直したな。」という思いは持っているのだが、昇格できなかったこと自体は、妥当な結果といえるのかもしれない。
しかし今日だけのゲームを切り取ると、2点リードを奪いながら、後半35分に1点を失い、最後はアディショナルタイムに同点弾(今日のゲームで言えば逆転弾)を浴びるというショックの大きなゲームとなってしまった。
松本山雅のPOと言えば、2016年の「松本山雅J1昇格ならず | ヤクルトファンの日記」このゲームになると思うのだが、後一歩という所で勝ち抜けなかった所、冷たい雨のゲームであったことが今日のゲームと重なる所もある。ショックの大きさということで言えば、自動昇格をあと僅かという所で逃し、チームの完成度もそれなりに高いと感じていた2016年の方が大きいのだが、おそらく熱心に松本山雅を追いかけているサポーター、ファンにとっては、今日のゲームもショックは大きいのだろう。
私は、あくまでもライトな山雅ファンなのだが、そんなファンから見ていても、反町監督がチームを去って以降は、チームが迷走していることが伺える。過去にこのブログでも何度か触れているのだが、それほどまでにかつての松本山雅は、反町監督に依存したチームだったのだと思う。日本を代表する名将が、J2に昇格した松本山雅の監督に就任し、あれよあれという間に、チームをJ1に昇格させてみせた。その反町監督でも松本山雅をJ1に定着させることは出来なかったのだが、それでも反町監督が率いた松本山雅は、常にJ1昇格が狙えるチームだった。そんな松本山雅に松本市民や長野県民は熱狂した。「おらが町」のチームとして松本山雅は、Jリーグの地方クラブのモデルとなるようなチームに成長していった。J3という下部カテゴリーに降格してしまってもある程度の熱量を保っていることは、素晴らしいことだと感じている。しかし、チームの成績自体は、中々上向いてこない。
2023年シーズンからは、霜田監督が指揮を執り、これまでの「堅守速攻」スタイルから、ある程度ボールポゼッション率を高めて、能動的に戦えるチームを作ろうとしてきた経過がある。昨年は、結果が出なかったのだが、私自身は、サッカーのスタイルを変えようとしている途上のことであると感じていたため、今シーズンの霜田監督率いる松本山雅に期待していた。霜田監督が目指すサッカースタイルがチーム全体に浸透してくれば、十分J2昇格が狙えるチームだと。
しかし、現実は甘くなかった。開幕直後からチームは、一進一退の状況が続き、「波に乗れそうで乗れない。」逆に言えば「大崩れしそうで崩れない。」という何とも言えない状況が続いていた。ギリギリのところで息を吹き返したのは、シーズン最終盤の第34節からだった。そこからの5連勝で何とかPO圏内を確保したのだが、来シーズンということを考えると、中々難しい部分があると言わざるを得ない。ボールポゼッション率を高めて能動的に戦えるチームというのは、非常に魅力的なものだと思うのだが、J3というカテゴリーでも通用しなかったという部分を今一度振り返らなければならないだろう。反町監督退任以降のチームの混迷をどこかで止めなければならないのだが、そういったチームを作り出すことが出来るだろか?
P.S 私は、ヤクルトスワローズのファンであるため、Jリーグに関しては、ほぼ追えていないのだが、松本山雅のJリーグでの歴史やプレーオフを見ていると、「Jリーグの世界は厳しい世界だな。」と感じている。高校野球を始めとする一発トーナメント的な部分もあり、POの負け一つで、来シーズンのチームは選手の顔触れ含めて大幅に姿が変わる可能性がある。この辺りの厳しさがNPBとの違いかな?と感じている。そういうレギュレーションの中でも一つのチームを応援し続けるサポーターの方々には頭が下がる思いである。
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