ヤクルト5-6阪神
まだ5月ではあるのだが、今日、明日は絶対に落とせないゲームというシチュエーションにヤクルトは追い込まれていた。どんな形でもとにかく勝たなければならないゲームだった。良くも悪くも選手も首脳陣も決死の覚悟で戦っている姿は見えたのだが、チーム状況が良い阪神と比べると気持ちが空回りしてしまう場面も目立ち、頭を整理して戦うことが難しくなっていると感じた。それでも何とかシーソーゲームでリードを奪い、9回2アウトまで1点のリードを守っていたのだが、ここでライト並木がノイジーの打球を後逸してしまい、3塁打にしてしまうと大山四球後に佐藤輝に逆転タイムリー2ベースを浴びてしまった。並木の後逸に関しては、おそらく照明が目に入ってしまったと思うのだが、この場面でこういったプレーが起きてしまうこと自体がチーム状況の悪さを示しているのかもしれない。首脳陣も選手もファンもあまりにもショックの大きい逆転負けとなってしまった。ファンも含めた「チームスワローズ」はこの状況をどう打開していけば良いのだろうか?私はブログを更新しつつ応援するのみなのだが…
シーソーゲームとなったのだが、7回に村上のタイムリーで追い付き、次打者塩見のダブルプレー崩れの間に勝ち越しに成功し、1点リードというシチュエーションで8回清水、9回田口という形を作ることが出来た。吉村降板というアクシデント、もったいない失点や拙攻、冷静さを欠いた采配などもあり、苦しいゲームではあったのだが、何とかリードをして清水、田口を投入出来る勝ちパターンを作ることが出来たのだが…「これでも勝てないのか…」というゲームになってしまった。
清水は、原口にあわや逆転ホームランか?というような打球を打たれてしまう場面もあったのだが、ここはセンター塩見が好捕し、事なきを得た。この段階でまた一歩勝利に近付くことが出来ていた。
9回は、阪神の打順が1番近本からということで、決して簡単なイニングではなかったのだが、田口が慎重かつ大胆な投球で近本、中野と連続三振に斬って取り、後1アウトという所までこぎつけていた。続くノイジーの詰まったライト前への打球も並木であればおそらく捕球できるあたりだったと思うのだが、ここで並木が打球を後逸してしまい、ゲームセットだったかもしれない場面が一転、2アウト3塁という一打同点、一発出れば逆転という場面になってしまった。チームは5連敗中という状況であり、流石の田口も動揺を隠しきれなかったのではないか?大山は追い込みながらも歩かせてしまい、続く佐藤輝との勝負となったのだが、初球のストレートをライト線に運ばれると、1塁ランナーの大山の生還も許してしまい、一気に逆転されてしまった。4月のマツダスタジアムでの広島戦、秋山の逆転サヨナラホームランのゲームもショックは大きかったのだが、今日は負ければ優勝に赤信号が灯ってしまうゲームであり、ライトフライを捕球できていれば、試合を締め括ることが出来ていた所からの逆転負けということで、衝撃度で言えば今日の方が上である。
おそらく高津監督も今日の負け方はかなり堪えていると思われる。試合後のコメントで珍しく後逸した並木に苦言を呈していたが、照明が目に入ってしまった場合の対応というのは、非常に難しいということをよく聞くため、おそらくこういったチーム状況でなければもう少し違ったコメントを残していたのではないか?と推測する。もちろん並木は今日のプレーをしっかり振り返って、これからの野球人生の糧にしていかなければならないのだが、それにしてもよりによって、この場面でこういったプレーが出てしまうのか…というショックの方が大きい。
さて9回の場面から振り返ってしまったのだが、吉村は、得意としている阪神相手に3回まで無失点としっかり阪神打線を抑え、3回裏には自らのバットで犠牲フライを放ち、先制点を叩き出してみせた。このまま4回も乗っていきたかったのだが、大山、佐藤輝の連打と森下翔への死球で1アウト満塁のピンチを招いてしまうと、梅野、木浪に連続タイムリーを浴び、逆転を許してしまった。投球内容自体は悪くなかったのだが、粘り切れなかった。吉村は、何とかこの回をこの2失点で切り抜けたのだが、ここで降板となってしまった。ここでの降板については、代える理由が見付からないため、おそらく何らかのアクシデントがあったと見てよさそうである。こういった部分についても負の連鎖が止まらない。
2番手でマウンドに上がったのは、今日1軍に登録された山本だったのだが、2イニング目となった6回に2アウトから木浪にヒットを許すと、続くピッチャー西勇にも2ベースを打たれ、ピンチを広げてしまう。近本にはセカンドへのタイムリー内野安打を浴び、必死のプレーでアウトを狙いに行った山田の悪送球も重なってしまい、2点を勝ち越されてしまった。後1つのアウトを取り切ることが出来ないところに今のチーム状態が表れていた。コンディション不良の投手が新たに出てしまっている中で、投手のやり繰りは限界に来ている。誰かが投げなければならいのだが…枚数自体が足りなくなっている。
打線は、今日は内山が体調不良で特例抹消となってしまったのだが、先発オーダーも大幅にいじってきた。1番レフト山崎、2番ライトサンタナ、3番セカンド山田、4番サード村上、5番センター塩見、6番ファーストオスナ、7番ショート長岡、8番キャッチャー古賀、9番ピッチャー吉村というオーダーである。打線としてのバランスを保ちながらも大胆に入れ替えてきた印象である。そんな中で5番に入った塩見が2安打3打点と気を吐き、入れ替えは功を奏した部分もあるのだが、6回に塩見のタイムリー2ベースで1点差に迫った後の0アウト2,3塁のチャンスを潰してしまうなど反省点も見受けられた。オスナ、長岡が役割を果たせなかった中で、ベンチにも焦りがあったのか、2アウト2,3塁、打者古賀の場面で代打の切り札川端を起用し、申告敬遠で歩かされてしまうという場面もあった。この起用については、おそらく冷静であれば、あり得ない起用法であり、チーム全体に焦りがあることが伝わってくる場面だった。おそらくCSや日本シリーズという1試合の重みが大きなゲームであってもチーム内、首脳陣が冷静であれば、同じシチュエーションでも代打川端という起用法はしなかったと思われる。切り札を失ったヤクルトは続くピッチャー山本の場面で太田を代打で起用するのだが、西勇の前に打ち取られてしまい、チャンスを活かすことが出来なかった。
1つの勝利のために我武者羅に戦う姿勢を見えたのだが、その分冷静さが欠けてしまい、チーム全体が負の連鎖に陥っている。
首位阪神の落ち着いた戦いぶりとは正反対の姿である。逆転負けの夜に聞かなければならない「六甲おろし」の大合唱は、辛いものがあるのだが、今日の「六甲おろし」は特に胸に突き刺さることになってしまった。今日で首位阪神とは10ゲーム差が付いてしまった。苦しい限りである。
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コメント
一番の不安は吉村のコンディションですね。正直負けたこと以上に吉村が降りた時の方がショックでした。単純にペナント回せるのか。石川を中6日で試すか山野を支配下にするか。まあ山野かな。高橋奎二も二軍で投げ始めましたがもう少し調整してから上げるだろうし
オーダー組み換えの成功もあり塩見の大活躍もあり良い線いってたのですが呪われてるんでしょうか。田口は悪くない。むしろ完璧なくらいだったのですが、佐藤の初球だけは「うそーん」というようなど真ん中で…本来の田口のメンタルならあんな球投げるようなことはなかったでしょうね
高津監督も並木への苦言は冷静さを欠いたちょっとらしくないと感じます。ちょっと失言かなとも。ゲーム差はあれですけど所詮6連敗ですよ。今まで何連敗してきたんですか。指揮官はもっと冷静でいて欲しい。
比屋根とオンドルセクの試合を思い出しますけど、結局あの試合は勝ったんですよね。まあ同点どまりだったってのもありますけど。そういう意味では田口には同点で止めて欲しかったし、西田山田村上には打って欲しかった。
結局負けたのは岩崎の低めを打てなかったからですよ。低すぎると思ったけど田口の低めも取ってたから球審は平等だった。力負けです
saboさんへ
吉村は登録抹消となりましたね。本当に投手陣が苦しくなってきてしまいましたね。
高津監督もかなり追い込まれている様子がありますよね。ここまで勝てないのはおそらく想定外でしたよね。
優勝した翌年で序盤から首位に10ゲーム離されたり、投手の故障者が多かったりするのは、94や96シーズンと重なってしまいますかね。
吉村が離脱なら原、奥川、山下のドラ1勢に、高橋に吉田に山野に金久保といった、今頃はローテに入っていないといけない、あるいは入っていることを期待される投手が二軍にいることになります。これだけのメンバーを欠いた上に一軍にいる高梨も不振という状況なので、最下位を免れているのが信じられないくらいです。打線の方も状態が上りつつあると言っても、いまだチーム打率がリーグ最下位では、マネジメントでカバーしきれず、低迷するのも仕方がないでしょう。それでも目に余る様な守備ミスは減らしてもらいたいですね。
超匿名さんへ
そうですね。今頃ローテに入って、石川を押し出さなければならない面々が1軍で投げられないため、マネジメントでカバー出来るチーム状況ではありませんね。単純なミスを減らすことが第一になりますかね。