濱田、西浦起用は裏目に出る。カード負け越し。

ヤクルト２－４中日

今日の中日の先発はサウスポーの小笠原ということで、ヤクルトベンチは、昨日のゲームで活躍した2番山崎、6番元山という2人の左打者を外し、2番濱田、6番西浦という2人の右打者を起用してきた。結果としては、この起用は裏目に出てしまい、打線が繋がることなく、小笠原を始めとする中日投手陣の前に抑え込まれてしまった。ホーム神宮で最下位中日との3連戦ということで、何としてでも勝ち越したかったと思うのだが、1勝2敗でカード負け越しとなってしまった。

今日のヤクルトの先発オーダーは、1番センター並木、2番レフト濱田、3番ファーストオスナ、4番サード村上、5番ライトサンタナ、6番セカンド西浦、7番キャッチャー中村、8番ショート長岡、9番ピッチャー小澤というオーダーになった。相手先発がサウスポーの小笠原ということで、高津監督を始めとする首脳陣は、昨日猛打賞と結果を残した山崎、元山を外し、濱田、西浦というパンチ力のある右バッターの打撃に期待するオーダーを組んできた。
その打線は、小笠原の力のあるストレートと鋭さを感じるナックルカーブに苦しみ、2回に飛び出したサンタナのソロホームラン、4回に飛び出した村上のソロホームラン以外は、ほぼ危なげなく小笠原に抑え込まれてしまった印象である。
気になったのは、濱田と西浦の打席で送りバントを企図した場面である。今日のゲームで濱田と西浦を起用したということは、間違いなく小笠原対策で濱田と西浦のバットに期待しての起用だったはずである。しかし初回の0アウト1塁の場面では、濱田に送りバントを命じ、7回の0アウト1塁の場面では、西浦に送りバントを命じた。7回の西浦への送りバントについては、回も終盤であり、1点を追う展開であったことから理解できなくもなかったのだが（代打三ツ俣という手はあったと思うが…）、初回の濱田の送りバントについては、個人的には好きな采配ではなかった。好投手小笠原相手にランナーを得点圏に置いて、クリーンアップで勝負するという策だったのだが、それであれば2番濱田起用の意味は薄れてしまう。この場面で濱田はきっちり送りバントを決めたのだが、一塁ランナーが快足の並木だっただけに正直に送る作戦は、相手の気持ちを落ち着かせてしまった部分もあったのではないだろうか？今日の濱田や西浦に期待していたのは、小笠原のインコースへのストレートが多少甘く入った時にレフトから左中間方面へ弾き返すパンチ力のあるバッティングである。それだけに送りバントという策を使うのであれば、他の選手を起用する作戦もあったのかな？という気持ちにはなってしまう。濱田も西浦もスタメン起用というチャンスが巡ってきたのだが、2人ともに精彩を欠くプレーが目立ってしまった。

ヤクルト先発の小澤は、今日も緩急、内外角の出し入れ、縦変化を上手く使い、中日打線と対峙してみせた。カーブ、チェンジアップといった緩いボールを上手く使えるようになったこと、右バッター、左バッター関係なく、バックドア、フロントドアのボールを投げ込めるようになったことで、投球の幅は昨シーズンに比べてだいぶ広くなっている印象である。ここに元から武器としている空振りを奪えるフォークを駆使できるため、相手打線も攻略に苦労している様子が見られる。
今日も結果的には、6回3失点でQSを達成しており、先発としての役割を果たしてくれたのだが、上記のように小澤自身が投球スタイルを確立しつつあるため、これまでよりも一段上のピッチングを期待したくなる気持ちはある。4回は、2アウトからビシエド、村松にタイムリーを浴びてしまい、6回は2アウトランナーなしから宇佐見に勝ち越しホームランを浴びてしまった。投球内容が悪くなかっただけに、いずれの失点ももったいない失点となってしまった。前回のDeNA戦同様ボールを引っかける形での無駄な与死球もあったため、この辺りは修正していかなければならない。
また今日のゲームでは外野守備という部分でももったいないプレーがあった。4回のビシエド、村松のタイムリーに関しては、どちらも打者走者を二塁まで進塁させてしまった。しっかりカットマンに返していれば、打者走者の進塁は止めることが出来たはずである。また8回の石川昂のタイムリー2ベースに関しても、きっちり打球を処理し、中継プレーが決まれば、ホームでランナーを刺せるプレーだっただけに、投手陣だけでなく、守備陣全体で課題の残るゲームとなってしまった。

昨日の勝利や今日飛び出した主砲村上の2試合連続となるホームランを勝ちに繋げたかったのだが、そこが上手く繋がらないのが今シーズンのヤクルトである。

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