ヤクルト・荒木貴裕が今季限りで現役引退 「14年間ありがとうございました」(サンケイスポーツ) – Yahoo!ニュース
サンケイスポーツの記事の通り、荒木貴裕の引退が発表された。紆余曲折ありながら、プロの世界で生き残るために努力をし続けた14年間だったのではないだろうか?
09年に近大からドラフト3位でヤクルトに入団するのだが、その際は、プレーだけでなく、大学日本代表でキャプテンを務めたリーダーシップにも焦点があたっており、当時の高田監督は、即戦力として荒木のことを大いに期待していた記憶がある。その証拠に開幕戦からショートでスタメン起用されるほどだった。しかし打撃面で結果を残せず、レギュラー奪取には至らなかった。その後期待されていたはずのショートの守備でも苦しみ、チャンスをモノにすることが出来なかった。一旦は存在感が薄れかけていたのだが、プロ生活を続ける中で、5年目、6年目辺りになると打撃面で力強さが増してきた。代打や左投手キラーとして存在感を示すようになり、チームが低迷した17年シーズンには、中日戦で大野雄大からサヨナラ満塁ホームランを放ってみせた。私の中で最も荒木が輝いた場面と言えば、この場面を思い出す。
その辺りからレギュラーは確保出来なくても、チーム内でユーティリティープレーヤーとしての立ち位置を獲得し、代打、代走、守備固め、離脱した選手の穴埋めなど様々な役割を担うようになる。飛びぬけて打てる、守れる、走れるという選手ではなかったが、野球に必要な能力をバランスよく兼ね備えたチームに一人は必要な存在になっていった。
優勝を果たした2021年シーズンには、自己最多の100試合に出場するなど、地味ながらチームを支えてくれた。今シーズンはここまで1軍での出場がなかったため、薄々覚悟はしていたのだが、このタイミングで引退となってしまった。
おそらく荒木は、私達のようなファンが見えない部分でチームや他の選手を支えているのだと思う。今シーズンも1軍での出場がなくても、2軍で時には、若い選手のお手本となり、時には、苦しんでいる選手に寄り添う役割を担っていたのではないだろうか?数字以上に貢献度の高い選手だからこそ14年という長きに渡ってプロ野球生活を続けられたのではないだろうか?
14年間のプロ野球生活、本当にお疲れさまでした。そしてありがとうございました。
P.S 最後に17年シーズンのサヨナラ満塁ホームランを放った際のブログ記事を貼っておきます。
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コメント
二軍では試合に多く出場していたので、まだまた体は動くんでしょうけど、一軍での出場機会がないので引退となりましたか。お疲れさまでした。
超匿名さんへ
今年は2軍の便利屋という役割に留まっていましたからね。それでも14年間しっかりチームを支えてくれましたね。本当にお疲れさまでした。
谷内に続いて荒木もかぁ。
人間的な性格的なすばらしさは理解したうえで近年の成績を見ると……正直よくここまで戦力外にならず粘れたなと。
私としてはレギュラー争いしていた2014-2015辺りが印象的です。その後は左キラーの代打や代走守備固めでしたね
2020から急にめっきり打てなくなったのは何故でしょうか(怪我とかありましたかね)
走塁守備は問題なかったのだから打撃が如何に繊細なものなのか
しかし「引退」と言える選手は幸せですよね。「戦力外通告」は辛いですね。既に若返りを断行済みのヤクルトにとって今年は若い選手も戦力外通告される可能性があります
saboさんへ
入団から引退まで、レギュラー獲得には至らなかったですが、時代時代で様々な役割をこなしてくれましたよね。いそうでいなかったタイプの選手なのかもしれないですね。引退後の活躍にも期待したいですよね。
指導者としてプロで投手と捕手(センターも?)以外すべてのポジションを守った経験はとても活きそうですね
saboさんへ
元々人間性やキャプテンシーというものが評価されていた選手ですからね。指導者としてキャリアを積んでいくのではないでしょうか?
現地観戦でしたが、良い引退試合だったと思います。
個人的には最近のNPBは誰彼構わず引退する時はマイクで喋って家族から花束貰って球団社長まで握手したりしてなんだか大袈裟で、
(そこまでの選手だったろうか…?)
とか
(消化試合の興行のためか…)
とか感じてしまっていたので、荒木は丁度良い塩梅で爽やかで良かったです
saboさんへ
引退試合のあり方というものは、中々難しいものがありますね。
私も荒木のような引退試合も悪くないと思っています。