ヤクルト5-4DeNA(延長12回)
中盤まではシーソーゲーム。高津監督、三浦監督も積極的に動き、流れを引き寄せようとしたが、両監督の計算通りには、事が進まなかった。7回以降は、両チームのリリーフ陣による我慢比べが続き、引き分けも見えてきた12回にヤクルトが相手のバッテリーミスで決勝点を奪ってみせた。決勝点に関しても計算外の得点であり、野球の難しさを感じるゲームとなった。これでチームは4連勝である。決してチーム状態が良くなっているとは思えないのだが、上手い具合に勝ちを拾えている。この流れを明日以降にもつなげていきたい。
ヤクルト先発の小澤は、先発に配置転換となった以降、好投を続けているのだが、今日は立ち上がりに躓いてしまった。関根、桑原に連続四死球を与えてしまい、ピンチを招くと牧のサードゴロの間に先制点を失い、宮崎にもピッチャー強襲のタイムリーを浴び、この回2点を失ってしまった。4回には2アウトからソトを四球で歩かすと柴田、戸柱に連打を浴びてしまい、1点を失ってしまった。
結局今日の小澤は、5回で79球を投げ、被安打3、与四死球3の3失点でマウンドを下りることとなってしまった。特別調子が悪かったという印象はないのだが、初回も4回も自らの与四死球がきっかけで失点に繋がってしまった部分に関しては、もったいなかった。開幕当初からリリーフ登板を続けた中で先発に配置転換されたため、球数は80球程を目途にしていると思われるのだが、その球数で5イニング以上をしっかり投げ切ってくれていることは、高く評価できるのではないだろうか?不安定な部分が見えながらも大崩れせず、5回3失点にまとめたことも評価できると思われる。
小澤がマウンドを下りた時点でスコアは、4-3となっており、このままリリーフ陣で逃げ切れれば良かったのだが、6回からマウンドに上がった星がDeNAの中軸を止めることが出来ず、ソトに同点タイムリーを浴びるなど1アウトを取ることも出来ず、マウンドを下りることになってしまった。尚も0アウト1,2塁の場面で登板した山本は柴田に送りバントを決められ、1アウト2,3塁とピンチが広がるとここでDeNAは、戸柱に代えて大和を代打で起用する。するとヤクルトベンチもすかさず投手を大西にスイッチするなど両ベンチの動きが慌ただしくなる。この場面で監督の起用に応えたのは、大西だった。大和を浅いセンターフライに打ち取ると、続く代打楠本もファーストゴロに打ち取り、DeNAに勝ち越し点を与えなかった。終わってみれば、この回が同点止まりとなったことが、両チームにとって大きい出来事になったように感じた。
6回のピンチを何とか凌いだ大西は、7回もマウンドに上がり、きっちり無失点で切り抜けると、8回は石山、9回、10回は木澤、11回は今野というリレーでDeNA打線を抑え込み、勝ち越した後の12回は4連投(移動日挟む)となる田口が危なげなく、試合を締め括ってみせた。
DeNAの三浦監督が6回裏の攻撃で勝負に出ており、宮崎やソトを交代していたこともヤクルトにとっては、ありがたかった部分もあるのだが、ビジターゲームということで1点でも失えば、即敗戦に繋がるプレッシャーの中でリリーフ陣が本当に良く投げ切ってくれた。今日のゲームは両チームにとって計算出来ない場面が目立ったのだが、リリーフ陣がある程度試合を落ち着けてくれれば、戦いようはあることを再確認することが出来た。
打線は、昨日のメンバーから7番、8番を入れ替え、7番中村、8番長岡となったのだが、それ以外は、昨日同様のメンバーとなった。1番~3番までの並びも変えなかったのだが、ここの所存在感を見せ付けている並木が今日も随所に活躍してくれた。
2回に中村の2点タイムリー2ベースで同点に追い付くと、3回は先頭の並木が四球を選ぶとその後盗塁と山崎の内野安打で0アウト1,3塁というシチュエーションを作ってみせた。結局は、宮本のダブルプレーの間に1点を上げることしか出来なかったのだが、それでも並木のスピードを活かした攻撃で1点を奪った場面は、見方によっては「良い得点の取り方」のようにも感じた。
同点に追い付かれた後の5回には1アウトから小澤が2ベースで出塁すると並木にタイムリーが飛び出し、一旦は勝ち越しに成功した。その後のチャンスでの宮本のセーフティスクイズは惜しくも失敗に終わってしまったのだが、ここでも並木がバットと脚で存在感を放ってみせた。
並木のスピードがチームの1つの武器になっていることは大きなことである。ここの所打席数も与えられている中で、徐々に1軍の投手のボールにも目が慣れてきているのではないだろうか?今日は1安打以外に2つの四球を選ぶなど、成長した姿を見せてくれている。打席に入る際にかなり頭を整理して打席に入れるようになっているのではないだろうか?「出来ないことは出来ない。」と割り切って打席に入っているようにも感じる。この割り切りが、好結果につながり始めているのではないだろうか?
試合の方は、8回以降ヤクルトも何度か勝ち越しのチャンスを作ったのだが、DeNAの好守に阻まれる場面もあり、1点が遠かった。それでも延長12回に濱田の四球と武岡のヒットで2アウト1,3塁のチャンスを作るとオスナの打席で入江のフォークをDeNA捕手の伊藤が後逸し、その間に3塁ランナーの濱田が生還し、結局この1点が決勝点となった。
今日のゲームは小澤の与四死球からの失点や、村上が三塁を狙った中で桑原に捕殺されてしまったり、宮本のセーフティスクイズが失敗してしまったり、星が1アウトも取れずに降板してしまったりと計算外の場面が目立ってしまった。それはおそらくDeNAにも言えることだと思う。そんなプレーもありつつ、両チームが守備面で好プレーを見せる場面も目立ち、何ともつかみどころのないゲームに感じた。それでも最後の最後に勝利を手にすることが出来た。こういう競り合いで中々勝利を掴めなかったのだが、ここ4試合は不思議と競り勝てている。この流れを大事にしていきたい。
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コメント
並木が最近の活躍が続くのなら塩見が戻ったら三番ですかね。打線の組み方の選択肢が広がります。
超匿名さんへ
今の並木をスタメンから外すということはおそらくないですよね。センター塩見、レフト並木という形になりますかね?
間違いなく打線の組み方の選択肢は広がりましたよね。
急に勝ち運が付いてきましたね!
今日も丸山翔大に運が味方をしてくれるといいですが、
選手たちは出来ることをしてファンは勝つことを祈るしかないでけど
アームさんへ
プロという高いレベルであるからこそ「凡事徹底」ということが大事になるのでしょうね。
不思議な勝ちではありましたが並木の存在感が攻走守でグッと増してますよね
丸山もですが一軍で使う度に成長というか正に「割り切り」というようなメンタル面の成長を見せてくれますね。ただあくまで一軍で通用する武器あってこそですから経験の浅い選手を育てたヤクルトのファームコーチ陣も中々やるではないですか。
ファームでは塩見が出てきましたね(今日は先頭打者ホームランですか)。フル出場ではないのでまだコンディションは万全ではないという事でしょうか
コンディションを踏まえて当面は塩見が一軍に戻ってきてもセンター並木でレフト塩見でもよいかもしれません。山田を欠いている今、塩見の長打力は欲しいですからね
そして奥川はアメリカンノック中に左足捻挫ですか。。。アメリカンノックと言うのを初めて聞きましたが外野手以外も体力作りとして行うらしいですね。どうなんでしょうね奥川。また怪我かぁと。怪我したくてする人はいないわけですが。奥川大丈夫かな。短期的な意味では無くて、長期的な意味で奥川はセリーグを代表するエースになれるだろうか、というような心配があります
saboさんへ
並木が自分の地位を確立し始めましたね。この辺りの若手の成長を促す考えは高津監督のマネジメントの一つなのだと思います。
塩見と並木の併用ということは充分あり得ることでしょうね。
奥川は心配ですね。アメリカンノックはアマチュア野球でも行う、かなりメジャーな練習法の一つですね。それ自体が悪ということはないと思います。おそらく奥川も何度も行ってきている練習法かと思います。