ヤクルト7-9ソフトバンク(延長10回)
2000年代に入ってから球界をリードしてきたのは、ソフトバンク(ダイエー)で間違いないと思う。交流戦では、その強さを見せ付けられてきたし、2015年は日本シリーズでも子ども扱いされてしまった印象が残っている。しかし2021年、2022年はヤクルトが交流戦でソフトバンク相手に3連勝を飾り、実力差が埋まってきていることを実感していた。そして今シーズンに関しても、私自身はソフトバンクにかつてのような強さを感じることはなかった。しかし一昨日、昨日と連敗を喫する中で迎えた今日のゲームでも勝利を手にすることは出来なかった。
試合前から雨が降り続く難しいコンディションでのゲームとなり、両チームともにいつも以上に早めに仕掛ける展開となったのだが、最後に力尽きてしまったのはヤクルトの方だった。雨での長時間ゲームで2度のリードを守り切れずに延長戦で敗れ、3連敗を喫してしまった事実が重くのしかかる。選手、首脳陣にとってもファンにとってもストレスフルなゲームになってしまった。
ヤクルト先発にサイスニードは、いつも通り、しっかりゾーン内で勝負することが出来ており、難しいコンディションの中でも3回まではノーヒットピッチングを見せてくれた。その後味方打線が3点を先制し、そのまま乗っていきたかったのだが、4回に栗原のタイムリーで1点を返されると、5回にはソフトバンク打線にしぶとく繋がれ、代打近藤のタイムリー、今宮の犠牲フライ、牧原大のタイムリーで逆転を許してしまった。雨が降りしきる中での投球であり、内容自体はそこまで悪くなかったと思うのだが、コースヒットもある中で、逆転を許してしまった。
5回を終えた時点でサイスニードの球数は83球を数えていたのだが、味方打線が逆転する中で6回もそのままマウンドに上がることとなった。サイスニードの調子自体は悪くは感じなかったし、可能であれば先発投手は100球程までは投げてもらいたいと思っているため、今日のサイスニード続投に関しては、支持するのだが、結果としては、この采配が裏目に出てしまう。栗原四球、柳町ヒットでピンチを招くと、上林にタイムリーを浴びてしまい、1点差に詰め寄られてしまう。尚も0アウト1,2塁という場面でサイスニードを諦め、木澤をマウンドに上げる展開となってしまう。厳しいシチュエーションでの登板となった木澤は、1アウトこそ取ったものの、代打の川瀬に同点タイムリーを浴びると、2アウトを奪った後からコントロールに苦しみ、今宮を歩かせ、満塁としてしまうと続く牧原大に押し出し死球を与えてしまい、逆転を許してしまう。
木澤は元々細かいコントロールで打者を抑えるタイプの投手ではないため、悪コンディションの中で0アウト1,2塁という場面での登板は厳しかったかもしれない。先程も書いた通り、私もサイスニードに6回も投げ切ってもらいたいと思っていたのだが、そう上手くは行かないのが野球である。こうなってしまうと継投ミスと言われてしまうのも野球である。
その後7回からは、今野ー石山ー田口と繋いで、何とか同点で延長戦を迎える展開に持ち込むことが出来たのだが、最後は10回を任された清水が踏ん張り切れず、今宮に2点タイムリー2ベースを浴びてしまい、結局この2点が決勝点となってしまった。
雨が降りしきる中で両チームともに「雨天コールドゲーム」というものも頭に入れながらのゲームになったと思うのだが、そんな中での乱打戦、シーソーゲームという展開になったため、タフなゲームとなった。ヤクルト側から見ても何とか粘れていただけに、10回は清水できっちり抑えて、サヨナラ勝ちのシチュエーションを作りたかったのだが、ここで歯車が噛み合わないのが今シーズンのヤクルトである。
打線は、サンタナ、オスナの活躍と相手のミスも絡む中で7点を奪うことは出来たのだが、今日も山田、村上に当たりが戻らず、明日以降も苦しい状況が続きそうである。もちろん山田も村上も四球で出塁する場面はあり、その出塁が得点には繋がっているため、今日に関しては、打線が「線」として機能した部分もあるのだが、長期的な視点で見ると、やはりこの主軸2人の状態が悪いことは勝敗に直結してしまう。村上に関しては、春先から三振の多さが気になっていたのだが、ここに来て更に三振の数が増えてきてしまっている印象である。特大ホームランを放つ場面もあり、その都度「状態が戻りそうだな。」と感じるのだが、結局は元の状態に戻ってしまうことを繰り返し続けている。流石にこれだけ三振の数が増えてしまっているということは、本人も打撃面でのズレを感じているはずである。スイングの掛け方自体は大きな問題はないように感じるし、ある程度カウントも作れているし、四球も選べていることからボールが見えていないということもないと思うのだが、とにかく結果が出て来ない。昨年であれば仕留めていたであろうボールに対してスイングは掛けれているように感じるのだが、差し込まれてしまう場面が目立ち、フェアゾーンに打球が飛ばない状況である。素人目には何故こんなに打てなくなってしまったのかが全く分からないのだが、ここまで不調が長引くということは異常事態であることは何となく理解し始めている。この壁を乗り越えることが出来るだろうか?
正直タイトルの通りのゲームであり、心身ともに明日以降のゲームにも響きそうなゲームとなってしまったのだが、サンタナ、オスナが結果を残せば、山田や村上の出塁を活かせることが分かったゲームでもある。今日のように打線が「線」としてつながるようなゲームを増やしていきたい。
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コメント
このカードに小川高橋サイスニードを投入したのだから、最低1勝出来れば勝ち越しとしたかったですね。7点が初戦や二戦目ならとか、サイスニードがいつも通りの結果だったらとか思います。川端の使い方もそうですが色々上手くいきませんね。
超匿名さんへ
噛み合わないですよね。それでも投手陣は徐々に整備されてきているように感じるので、1試合1試合丁寧に戦ってもらいたいですね。
今のヤクルトにとってはDHありの方が良かったかもしれません
川端はまた敬遠されたましたが去年一昨年は代打の切り札の2枚目があったから代打攻勢も活きました
宮本丈を呼ぶべきです。(私の念が通じたか分かりませんが一軍昇格しましたね)
あとはスタメンマスクで無い日の中村は右の代打の切り札として使うべきだと思います。休ませるだけなら27番はなんのためにベンチにいるのか。なぜ捕手が4人も登録されてるのか。中村を攻撃に使うべきです
saboさんへ
川端をスタメンで起用出来た方が、繋がりは良くなりますかね?この日のゲームの川端を切るタイミングに異論はないのですが、中々川端を有効活用できない場面が続きますね。
中村は何かしらのコンディション不良でなければ良いのですが…