ヤクルト5-3広島
今日は、ヤクルトのスーパースター青木を送り出すための特別なゲームである。引退試合のあり方というものには、私自身色々と思う所もあるのだが、今日は青木の野球人としての実力と素晴らしい引退セレモニーに心を動かされたのは事実である。
青木については、引退発表時にブログ記事を書いているため、今日は、あくまでも試合について触れていきたいと思う。
過去記事はこちらから→「青木宣親引退 | ヤクルトファンの日記 (ysfan-nikki.com)」
それでもまずは、青木について触れていきたい。今日は1番センターでスタメン出場し、そのままフル出場となった。広島は、まだCS進出の可能性が僅かながらに残っていたのだが、青木に対しては、床田、アドゥワ、九里と全球ストレートで勝負をしてきた。こういう部分に関しては、広島にとっても引退試合というシチュエーションの難しさはあったかもしれない。そんな中で青木は、第2打席で床田からレフト前ヒットを放ち、技術の高さを見せ付けると、第4打席では、九里からライト線への2ベースヒットを放ってみせた。強いスイングでしっかりコンタクトした打球は青木の上手さという部分だけでなく、強さと言う部分も感じさせてくれた。この2ベースヒットが青木の現役最後の打席、最後のヒットとなった。引退発表をした時点での日米通算安打数は、2723本だったのだが、その後代打でヒットを重ね、そして今日はスタメンで2安打を放ち、安打数は、2730本となった。この数字だけでも青木の野球人としての凄さが伝わってくる。引退セレモニーでイチロー氏が青木のことを「同じ世代、同じ条件でプレーしたらどちらの方がヒットを打てたのか?ということを想像させる打者だった。」というニュアンスのコメントを残していた。おそらくイチロー氏のこの一言は、青木にとっての最高の誉め言葉になったのではないだろうか?そして青木が大好きだったヤクルトファンの私も、イチローという日本球史に残るプレーヤーが少し上の世代にいたこともあり、多少青木は過小評価されえているのでは?と感じていたため、今日のイチロー氏の引退セレモニーでの一言はグッとくるものがあった。
青木宣親は、ヤクルト球団にとって特別な選手である。これだけ盛大な引退試合を公式戦の中で実施することは、タイミングの問題などもあり、難しい部分もあるのだが、今日に関しては、ある程度実施できるタイミングになったということなのだろう。広島投手陣のストレート勝負については、おそらくは、青木に敬意を表した中でのことだったと思うのだが、個人的には、まだCS進出の可能性もあったのだから、「自分が持っている全ての技術を使って、青木を全力で抑えにかかってもらいたかったな…。」という気持ちも持ち合わせているのは事実である。素晴らしい引退試合、セレモニーを見た後でそんな部分を気にすることは間違っているのかもしれないが、個人的には、こういった部分については、公式戦で引退試合を実施することの難しさだと感じている。
話しが逸れてしまったのが、2回の攻撃に関しては、2アウトランナーなしからピッチャーの高橋がヒットで出塁し、続く青木もヒットで続く中で、長岡のタイムリー2ベース、サンタナの3ランホームランで一挙に4点を追加してみせた。2アウトランナーなしから青木のヒットも含めて繋がった攻撃は、今日の一つのハイライトになったのではないだろうか?メジャーでも主力としてプレーした経験のある青木の存在は、助っ人外国人選手にとっても心強かったのではないだろうか?2018年にヤクルトに復帰した以降の青木は、数字以上にチームに貢献してくれていたことを最後の最後で改めて感じることが出来た。
そして青木の引退試合という特別なゲームで先発を任された高橋は、初回から勢いのある投球を披露し、広島打線を抑え込んでいった。ストレートの威力があるため、変化球に各打者が泳がされている姿が印象的だった。ボールが走っている時の高橋は、本当に支配的な投球を披露してくれる。今日は完全に高橋が打者を圧倒していたのではないだろうか?配球など関係なく、シンプルな「個」VS「個」の対決でことごとく勝利を手に入れることが出来る高橋のスタイルは、やはり魅力的である。今シーズンは、波がありながらも、何とか8勝9敗、防御率3.58までまとめてみせた。最終的には飛躍のシーズンになったと言っても良いのかもしれない。
リリーフ陣は、7回にサイスニード、石川がマウンドに上がった。これは、青木の引退試合だからこその起用だと思うのだが、2人とも結果を残すことは出来なかった。普段のゲームとは違い、このシチュエーションで投げてくれる心意気を買わなくてはならないことは分かっているのだが、「来シーズン」ということを考えると少し不安を感じたことも確かである。
そして来シーズンということを考えると、8回ロドリゲス、9回小澤のリレーは、楽しみになる。小澤は坂倉に一発を浴びてしまったが、シーズン終盤に若手投手で勝ちパターンが形成できたことは来シーズンに繋がるはずである。
今日は青木の引退試合ということで、ブログも上手くまとめることが出来なかったが、ヤクルトファンとして青木宣親という選手に出会えたことは、幸せな事だった。今はそういう時代ではないことは重々承知しているつもりなのだが、NPBでは、ヤクルト一筋でプレーしてくれたことは、ヤクルトファンとして嬉しいことだった。
青木選手、本当にお疲れさまでした。そして本当にありがとうございました。
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コメント
青木の最終打席となった安打を放った時のスイングの鋭さには改めてまだやれそうと思わされめした。
高橋は球威良し制球良しの申し分のない投球でした。シーズン終盤に好投が増えたのをそのまま来季に繋げて欲しい。二桁勝利とチームに貯金をもたらす存在に今度こそと思います。
まだやれそうという青木とは逆に石川は球が高めで痛打されても仕方ない内容でした。シーズン終盤に先発の機会は与えられなかったし、来季は厳しい状態になりそうで不安を残しましたね。
超匿名さんへ
青木は、いつも以上に強くスイングをしてやろうという気持ちが伝わってきましたよね。
文句無しのレジェンドですからね。良い引退試合でした。
高校の監督がビデオで出た辺りからちょっと涙腺来ましたね。強豪校がダメってわけじゃないですが地元の学校出身だとホントに地元の誉れって感じで良いんですよね
青木ならこれからのキャリアもある程度選べる立場だと思うのでどんな道を選ぶのか楽しみです。
チームとしては高橋奎二の好投が全てでしょう。来季も変わらないピッチングが出来るか、ですね。やっぱりちょっとムラッ気があるというか投げてみないも分からないので、来年は投げてみないと分からないと言われない投手になってほしい
saboさんへ
20年以上の月日が経過し、青木の中でも様々な変化があるのでしょうね。将来監督をしたいとの発言が出たのは意外でした。今後の活躍も楽しみですね。
ファンからすれば渡米前と渡米後の青木でイメージが大分変りましたよね。WBCは活躍した第二回が印象的と言われますが、唯一のメジャーリーガーとして参戦した2017年も十分印象深いです。
saboさんへ
そうですね。青木のプロ野球人生の中でWBCというものも大きな出来事になりますよね。2017年も頼もしかったですよね。