魅惑のサウスポー高橋奎二

2024試合結果


ヤクルト6-3広島

髙橋奎二は「魅惑のサウスポー」である。私達ファンの心を惑わせてくれる。ファンを惹き付ける魅力に溢れているのである。全く結果を出せない日もあれば、今日のように圧倒的な投球で首位広島相手に快投し、大瀬良に投げ勝ってしまうこともある。その振れ幅が一つの魅力なのである。だからこそ、首脳陣からすると「難しい投手」だと思うのだが、ハマった時の投球は、日本代表級である。

ここ2試合先発としての役割を全く果たすことが出来ず、前回のゲームでは、2回持たずにKOされてしまっていた高橋の投球に注目が集まったのだが、今日は初回からストレートも変化球も抜群の切れ味だった。特にストレートで打者を差し込んだり、振り遅らさせることが出来ていたため、松本直もリードし易かったのではないだろうか?4回に末包に同点ソロホームランを浴びてしまったものの、その一発で崩れることもなく、ストライク先行の投球で広島打線を抑え込んでいった。ボールがキレている時の高橋は、ストライクゾーンで勝負しながら三振を奪うことが出来るため、常に主導権を握って投球することが出来る。おそらく相手打者は立ち遅れないように準備して打席に入っていると思うのだが、それでも高橋のペースになってしまうのだろう。特に3回~6回の投球は、お見事だった。4回に末包にホームランを浴びたのだが、それでも「お見事」という言葉が適切なのだと思う。7回は、味方のミスからピンチを招き、犠牲フライで1点を失ってしまったのだが、それでも7回をきっちり投げ切ってくれたことが大きかった。今日の投球は先発投手として合格点を与えられる内容だった。
7回で94球を投げて、被安打4(被本塁打1)、無四球の2失点(自責点1)という数字は、投球内容にマッチする数字となった。前々回の巨人戦では、無四球だったもののボール先行の苦しい投球に終始してしまい、ストライクを取りに行ったボールを痛打されてしまったのだが、今日は、攻めた中での無四球ピッチングということで高く評価できる。後はコンスタントさである。先発ローテを任される投手として大きな課題である。高橋奎二が「魅惑のサウスポー」から「安定感抜群のサウスポー」に成長する日は来るのだろうか?

打線は、今シーズン好調の大瀬良相手に上手く喰らい付いてみせた。初回は今日1番で起用された太田のヒットからチャンスを作ると村上がセンターオーバーのタイムリー2ベースを放ち、先制点を奪うことに成功した。インコースの厳しいコースのストレートをきれいに打ち返してみせた。4番として見事なバッティングだった。
その後は、高橋と大瀬良の投げ合いで、1-1というスコアのまま試合が推移していったのだが、6回に長岡、サンタナの連打と村上の四球でチャンスを作ると、ここでオスナが三塁線を破る2点タイムリー2ベースを放ち、均衡を破ってみせた。すると松本直にタイムリーヒット、岩田に2点タイムリー2ベースが飛び出し、この回一挙5点を奪うことに成功してみせた。どの打者もコンパクトなスイングで大瀬良のボールを捉えてみせた。見事な集中打となった。

先発投手が長いイニングを安定的に投げ切ることが出来れば、打線がどこかで援護点を奪ってくれる。こういったゲームを積み重ねることが出来るチームが強いチームである。ヤクルトは、今日はそういった試合を見せることが出来たが、シーズン通してみるとこういったゲーム展開に持ち込むことが中々出来なかった(開幕直後は、先発投手が役割を果たしながらも打線が得点を奪えないゲームも多くありましたが…)。やはり先発投手に安定感が出てくるとチームの勝ち星は増えていくのかもしれない。

P.S 今日の6回、サンタナが大瀬良から放ったライト前ヒットは、見事でしたね。外角いっぱいのストレートを長いリーチで掴まえ、逆らわずに一二塁間を破ったバッティングは、「首位打者」の打撃でしたね。こういった打撃も出来るのがサンタナですよね。おそらくNPBに来てから身に付けた打撃技術もあるのではないでしょうか?




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感想(10件)




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コメント

  1. 超匿名 より:

     高橋は3回連続で大量失点だったら2軍降格が免れない崖っぷちの状況だったと思います。チームが苦手にしている首位広島相手に価値ある勝利でした。球威と制球が共に揃っていれば勝ちますよね。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      投げるボールの質は一級品ですからね。こういう投球が出来る頻度を増やしていってもらいたいですよね。

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