ヤクルト1-6巨人
やはり巨人は厄介なチームである。正直ヤクルトと巨人の現状を比較してみると個々の力ではヤクルトが互角以上に戦えていると感じる。しかしチーム力や試合運びと言った面では巨人の方が一枚上手に感じる。そしてV3チームの勝負所での圧力が2年連続最下位に沈むヤクルトに襲い掛かった。
今日は序盤から守備陣も先発の杉浦を盛り立てるなど頑張っていただけに勝ちたいゲームだった。「モヤモヤ感」の残る週末となってしまった。
このブログでは個人的な感情を持ち込んで記事を書いているのだが、今日は少しだけ真中監督の采配に関しても触れてみたい。
先発の杉浦は絶好調という訳ではなかったが、よく言えば非常に丁寧なピッチングを見せてくれた。しかし一昨日の小川、昨日の石川同様、現状の巨人打線の調子を考えれば慎重すぎる投球にも感じた。元々コントロールの良い杉浦なのだが、今日はおそらく1点も与えない投球を意識したのではないだろうか?長打を打たれての失点を避けるためにとにかく甘いコースにボールがいかないように投げているように感じた。その分球数も与四球も増えてしまった印象がある。丁寧に投げているつもりがいつの間にか自分の首を絞めるような投球になってしまったのではないだろうか?
それでも初回はセカンド山田の好守備に助けられ、6回はショート森岡の好判断と好返球という2つのファインプレーで得点を許さなかった。
この6回終了時点で杉浦の投球数は95球を数えていた。杉浦の課題の1つにスタミナというものがある。試合中盤になるとボールの威力が目に見えて落ちてくることが多い。今日も6回の時点でストレートの球速が落ちて来ていた。個人的には次の回に打席が回ることがあればそこで交代だろうと思っていたのだが(0-0のまま打席が回らなければ続投の可能性が高いとも感じていたが。)…ベンチの判断は違った。
7回表に中村が先制のタイムリーを放ち、なおも1アウト1、2塁の場面でそのまま杉浦を打席に立たせたのだ。これには驚いた。しかも初球にバスターを試みるなど采配もぶれた挙句、スリーバント失敗という最悪の結果に終わってしまった。ここまでリリーフ陣が結果を残してきていることを考えれば、この場面は代打を出して勝負を賭けても良い場面だと感じた。個人的には納得のいかない采配だった。
結局杉浦は続投した7回裏に四球とヒットでピンチを招いて降板となってしまった。6回1/3を被安打6与四死球5の2失点での負け投手となってしまったが、杉浦にわざわざ負けを付ける必要のないゲームだったのではないだろうか?
と書いたように7回のピンチで登板した中澤、オンドルセクが粘り切れず、中澤が亀井にオンドルセクが坂本と井端に押し出し四球を与えてしまい、1-3と逆転されてしまった。この辺りはV3チーム巨人の圧力と個々の選手の打席での粘りに脱帽である。
8回は秋吉が守備のミスにも足を引っ張られ3点を失ってしまい、勝負ありとなってしまった。リリーフ陣はやはり数字ほどの安定感はないと見て良いのではないだろうか?あれだけプレッシャーがかかる場面だと巨人野手陣の方が1枚上手である。中澤、オンドルセクの押し出し四球3つというのはファンからすると非常にがっかりする結果だったのだが、私はどちらかというと今日は継投ミスを責めるべき試合だったと思っている。
打線はルーキーの高木勇の前に沈黙してしまった。ルーキーながら初登板から2連勝しており、前回の登板では阪神相手に完封勝ちを収めるなど簡単な相手ではないと予想していたが、やはり簡単には点を獲ることが出来なかった。それでも今日の高木勇の調子はあまり良くなかったと感じただけにもう少しチャンスを活かしてほしかったという気持ちが強い。そしてそのためにはベンチももう少し考えた攻撃をしてもらっても良かったのではないか?と感じている。今日のゲームの采配の中で1番の疑問点は上記に書いた7回表1アウト1、2塁で杉浦をそのまま打席に立たせたことなのだが、もう1つ疑問に感じたのは、2回表に雄平のヒットと畠山の四球で0アウト1、2塁のチャンスで今日6番ショートでスタメン出場した森岡に何の策もないまま打たせた場面である。ここはバントで良かったと思う。もちろんシーズン前のことを考えればビッグイニングを作りに行くというのが真中ヤクルトの特徴だったかもしれない。しかし今シーズンは開幕から明らかにボールが飛んでいない。2011年や2012年のように獲れるときに1点を獲りに行く野球をしなければならないことは明白である。それならば森岡に送らせて1アウト2,3塁で武内、中村のバットに期待するという選択の方が相手にプレッシャーを掛けられたのではないだろうか?
まあまだシーズンも序盤であり、シーズン前から真中監督は「序盤での送りバントは極力行わない。」という主旨の発言もしていただけに強攻策を選択した気持ちも分かるのだが、それでもここまで得点が入らない試合が続いているのだからどんな形でも1点を獲りに行くという選択をしても良かったと思う。
ミレッジ離脱という事情はあったにしろ、2番川端という真中ヤクルトの象徴にするつもりだったオーダーに早めに見切りをつけた所から柔軟な考えを持っている監督だと感じたのだが、その判断を下すのは少し早過ぎたかもしれない(私自身も1試合1試合一喜一憂し過ぎかもしれないが…)。
P.S このチーム状態でも中々上田は使ってもらえませんね。やはりここ数年レギュラーを掴むチャンスを潰し続けたのが痛かったようですね。1番上田もしくは2番上田は面白いと思うのですが…
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コメント
私も2回に森岡バントで武内中村で1点でもいいから先制を狙うべきだと感じました。実は今年のヤクルトは2得点以上した試合は負けなしですからとにかく1点でも先制を。そして7回表も1得点で満足せずに杉浦に代打をして2点めを取らねばなりませんでした。(それも天才4割川端さえ打てば万事OKと言えたのに……2試合4タコとは……ぐぬぬ)
今日の投手陣は運が悪かったというか、賭けに負けたようなもんでしょう。
杉浦は今日調子自体悪かったし、中澤は0失点か3失点のどちらかみたいなギリギリに賭けるしか無い投手ですから。彼の調子というよりその日のストライクゾーンに合わなければどうしようもない。甘い球は無かったしストライクにコールさえされれば勝てたはず。現に秋吉の甘い球は連打されたし、やはりコントロールを気にせずにねじ伏せる投球が出来るリリーフはバーネットだけかと。
上田は三振多いのが不評なのかも。。。三輪も武内もカットや選球で粘りますから。
このままでは中継ぎ陣が潰れてしまう気がします。たまには先発陣が完投若しくは8イニングくらい投げてくれなくては。
ここまで点が取れないのならばユウイチや武内よりは上田を使った方が走塁守備で貢献してくれる気がします。
ずいぶん強気な言い方になってしまいますが、
3連勝も狙えたのではないかと思います、今の巨人相手ならば。
長野、村田、坂本と例年なら厄介な相手が、飛ばないボールの影響もあってか
絶不調ですよ。
かなりのチャンスを逃してしまった感があります。
その状況でもやはり巨人は巨人で強いということなのでしょうか。
バレンティンの復帰はまだでしょうか。
彼なら飛ばないボールでもチャンスメイク&打点を狙えると思います。
SECRET: 1
とにかくあの7回表の1,2塁で杉浦に代打を出さなかったのがすべてだと思います。確かに好投はしていましたが何はとも代打で攻める姿勢を見せることが
大変に大事だと思います。今までリリーフ陣も頑張って抑えていましたから何が何でも攻める姿勢を見せてほしかったです。3連戦の最終戦でなおかつ翌日は
休みであることを考えればなおさらではと思います。ここでの弱気が非常に悪い
方向への流れを作ってしまったと思えて仕方ありません。長いペナントですが
かなり影響の出そうな1戦と思えて仕方ないのは私だけでしょうか?
> saboさんへ
これだけロースコアのゲームが続いてしまえば、作戦面を再度検討していく必要があるでしょうね。1点を守りきる野球へのシフトチェンジが必要かもしれませんね?
力でねじ伏せられるバーネットの存在は心強いです。
> 通りすがりさんへ
リリーフ陣の酷使については現代野球というものを考えた時に仕方ないという一面もあると思います。今シーズンに関しては、それでも数多くの投手を登板させることが出来ているので、まだ良い方かな?と感じています。左が中澤1枚なのが少し気になりますが…
上田にはもう少しチャンスを与えてほしいと個人的には思っています。
> ケマルさんへ
個々の力が落ちてきてもそれなりに試合を作ってしまったり、勝負所がよく分かっている巨人を倒すのは簡単なことではないと思います。守備も固いため今シーズンの巨人もそれなりに強いという印象です。
バレンティンはまだ時間が掛かりそうですかね?