ヤクルト6-4巨人
814日ぶりに館山が1軍のマウンドに戻ってきた。ヤクルトファンが待ちに待ったゲームである。館山の復活登板を見ようと神宮球場は超満員に膨れ上がった。館山は5回途中で降板となってしまったが、館山らしさは随所に見せてくれたのではないだろうか?そして館山復帰のゲームをチーム一丸となって戦うことが出来たのではないだろうか?ナイスゲームである。
814日ぶりの登板となった館山は、やはり長期離脱前の状態に比べるとまだまだと言った内容だったのだが、球威はあり、ランナーを出してもマウンドでバタつかない辺りは「エースの姿」そのものだった。並の投手であれば4回まで無失点で抑えられるような状態ではなかったのではないだろうか?それでも0を並べてしまうのが館山の投手としての総合力の高さと経験値の高さを示している。結局4回0/3で99球を投げ、被安打7(被本塁打1)与四死球5の4失点という数字が残ったのだが、今日はとにかくこれだけ投げられたことをファンの一人として素直に喜びたいと思う。
これだけコントロールがばらついてしまうということは、感覚的にもまだまだしっくりいっていない部分が多いと思うのだが、何とかしてくれる雰囲気は漂っていた。そして99球投げられたことは収穫である。当分は登板日翌日に登録抹消して10日以上間を開けた中での登板となるようだが、とにかく無理をしないようにチームに貢献してもらいたい。館山のマウンド内外での立ち居振る舞いは多くのチームメイトのお手本になるはずである。
今日はまずスタートの第一歩と言ったところだろうか?今日の登板での身体のダメージがどんなものか確認した中で次回の登板はいつ頃になるだろうか?そしてどんなピッチングを見せてくれるだろうか?良いボール、悪いボールははっきりしていたが、1軍のマウンドで躍動する館山の姿が見れて本当に良かった。
館山降板後は、今日もピンチでの登板となった秋吉が一旦は勝ち越し点を与えてしまったが、秋吉ーオンドルセクーロマンーバーネットと勝ちパターンの投手をフル動員して巨人打線を抑え込んでみせた。ロマン、バーネットは回跨ぎという起用法になったが、しっかり自分の仕事をしてくれた。特にバーネットは8回1アウト1塁という場面からの登板となったのだが、8回は亀井、長野のバットをへし折り、9回も阿部に死球を与えたものの危なげなく投げ切ってみせた。左バッターに食い込むカットボール、スライダー、右バッターに食い込むシュートと力のあるボールを投げ込んでおり、バッターとしたら非常に厄介な投手なのではないだろうか?今日のヒーローの1人である。
野手陣は巨人のエース菅野を攻略して見せた。特に山田は3打数3安打1ホームラン1四球と完全に菅野を攻略して見せた。7回の打席では明らかに菅野が嫌がっている様子が見られた。広島の前田、巨人の菅野とリーグを代表する投手も苦にしない山田のバッティングはやはり素晴らしい。
初回はいきなり2ベースでチャンスメイクをし、先制点につなげると逆転を許した直後の5回の打席では菅野の内角低めのシュートという非常に難しいボールに素早く反応し、レフトスタンド中段に飛び込む逆転2ランホームランを放ってみせた。あのボールを打たれては菅野もお手上げ状態だろう。山田はインコース低めに関しては、ツボを持っているような気がする。インコースの捌き方が上手いということなのだろうが、腕が伸びきった状態で捉えると飛距離も物凄いものがある。今日のホームランは素人が見ても玄人が見ても唸ってしまうようなホームランだったのではないだろうか?
山田のホームラン以外にも4回には川端、畠山、デニングの3連打で0アウト満塁のチャンスを作ると1アウト後、大引の打席で菅野のワイルドピッチと大引のショートゴロで2点を上げることに成功し、7回には上田のタイムリーで1点を追加して見せた。正直7回の攻撃に関しては、菅野降板後のチャンスに1点も奪えなかったのは気になったが、それでも山田が歩かされた直後に上田がタイムリーを放った場面は痛快だった。上手いファーストであればキャッチしていたかもしれないが、打球自体は痛烈であり、阿部も反応しきれなかったのかもしれない。そして上記にも書いたのだが、山田が歩かされた場面に関しては、明らかに菅野が逃げ腰になっていたのが分かった。今日の山田は完全に菅野の心を折るようなバッティングを見せてくれたのかもしれない。相手を恐れさせ、チームに勢いを与えるという意味においては最高のトップバッターである。
今日は兎に角館山の復活登板に限る。5回持たず、勝ち投手にはなれなかったが、それでもチームに勢いとまとまりを与えるゲームになったと思う。来週は好調阪神との3連戦が控えているが、今日の勝利でヤクルトも勢いが付くと思う。ここまで苦戦が続いているが簡単にやられてしまうことはないと思う。是非とも勝ち越してもらいたい。
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コメント
思わず目頭が熱くなる試合でした。
いやーまさかあの場面で山田が逆転ホームランを放ってくれるとは。凄すぎる。
ヤクルト全選手の集中力がいままでと違ってましたし、気付けばAクラスにいるし、このままいい流れで行きたいですね。
あと昨日の新垣の熱投が色んな意味で今日に繋がった気がします。同級生の友情ですね。
館山はボールの威力はさすがだったし、次の登板が楽しみです。
今週を4勝1敗は上出来ですね、逆に中日がヤクルトの3連敗で脱落した感じですから本当に気が抜けない試合が続きますね(次はDeNAとの争いでどちらかが脱落するかでしょうか)。
やっぱり館山はマウンド上での存在感が他のヤクルトの投手よりありますね。
オープン戦でも制球が悪かったですから内容や結果より今後の方が大事なので次の登板に期待したいですね、しいて言うなら中村のリードで変化球中心より真っ直ぐで押して欲しかったですね(結構、首を振っていましたから)、元々相川と多く組んでいて中村とはこれからなので館山の良い所を引き出して欲しいですね。
今日の試合では山田の活躍だと思うのですが打つ方もそうですけど守備が上手くなりましたね、特に逆シングルでの捕球が格段によくなってますね、昨日の草薙では地方球場特有の土のグラウンドで少しバウンドが変わっても(坂本はトネンルしてましたしね)上手くさばいていましたので守備力でも菊池に負けてませんね、打力も考えると総合力では山田の方が上だと思います。
あと大引が復帰しましたが、やはり守備面ではチームに安定をもたらすというか特に投手が気持ち面で安心して投げているのが分かりますね。
最後に雄平ですが、また元のフォームに戻ってましたね。あれではコーチ陣がいくら指導しても勝手に元に戻ってしまっては元の子もないですよね、残念ですけど正直今年は調子上がる事はなさそうですね。
勝てて良かったです。でも回跨ぎによるドタバタがあったですので、そのあたりはしっかり考えておく必要があろうかと思いました。今回は攻撃にまで影響したですから、それはしっかり反省点としてふまえておく必要があろうかと思います。
秋吉って本当に火消しに向いているのでしょうか。私にはむしろイニングの頭からいくべき投手のような気がするのですが。5回のピンチでロマンかオンドルセクは無理でも、下位に廻るのですから、松岡や中澤など相手の打線に応じて使い分けして、6回から相手の打順に応じて3人つなぎ、最後はバーネットで締めるパターンが良かったと思います。
5回だとまだ早いですから、下位打線とは言え代打は使い辛い筈です。ですから松岡など使っても良かったのではないでしょうか。
勝てたから良かったでは済ませずに、やはり反省して欲しいと思いました。終盤で中継ぎ投手に廻ったのに代打を使えない事態など、本来なら絶対に避けなければいけないことなのですから。
> saboさんへ
選手もファンも一体となったヤクルトらしい素晴らしいゲームだったと思います。
新垣と館山は「松坂世代」ですもんね。新垣からいい形でバトンを受け取りましたね。
> kさんへ
館山の存在感は別格ですよね。次の登板はどんな姿を見せてくれますかね?
山田は、本当に守備が上手くなりましたよね。派手さはないのですが堅実ですよね。宮本を目標にしているのですかね?
> trefoglinefanさんへ
昨日は特別なゲームだったのであのような継投も全く問題ないと思うのですが、毎回昨日のような継投では投手がつぶれてしまいますよね。
最初からロマンを回跨ぎさせるつもりなのでしたら、5回のピンチからロマンが投げて、6回まで投げさせた方が良かったのではないかとは思います。問題は次の回投手から始まりますので、デニングか大引あたり(本当なら雄平)を代わりに引っ込める必要は出てきますが、故障明けですから丁度良い気はいたします。そもそも本当に秋吉は火消しに向いていますかね。
そんなことお構いなしに、真中監督はただ外国人3人の前と決めつけているだけのような気がします。だったらリードを許したらこの3人を絶対に使わない。だからこそ秋吉を先に出している筈なのに、そうした整合性の取れないことをやっているから、私は手が痛くなるまで机を叩きたくなるのです。
館山の代わりに上がるのは田中雅ですね。ですから西田も思いっ切り使って欲しいところです。藤井と違ってセカンド、サードの控えでは一軍では捕手控えの意味合いが強いでしょうから、西田も代打などでフル回転させられることに期待したいと思います。
もし5回にどうしても秋吉なら、6回と7回はロマン、という方法もあったような気がいたします。とにかく私は何だかこの試合の打順と継投の組合せがおかしいと思いましたし、こうした歪な継投になった理由には、前日の無駄なオンドルセク起用が、結局影響させてしまったとも言えようかと思います。
私が前日にたったの1点差でありながら「無駄遣い」と断じたのには、理由があります。ビハインドの場面での投手起用として考えるべきことは以下のことです。
1.僅差を保って同点、逆転の可能性を探る
2.僅差を保って相手に勝ちパターンの投手を投入させる
3.味方の勝ちパターンの投手を休ませる
4.出番のない選手に機会を与える
ここで真中監督は1.を選択しました。まさか2.はないでしょうね。1点差でもマイコラスが9回に投げることは最初から分かり切っていたのですから。もし真中監督が9回は澤村が出てくると思っていて2.を選択したのであれば、大馬鹿者だとしか言いようがありません。
1.についてどう考えるかですが、オリックスのように120球でも投げさせていれば、9回に最後の攻撃に期待できましたが、ヤクルトの打者がそういうバッティングをしていなかったのですし、あるいは工夫できなかったのかも知れませんが、そうだとしたらこの日のマイコラスは余りにも素晴らし過ぎた訳で、どちらの場合にせよ9回にマイコラスから得点できな可能性が大きかった訳です。もし日曜日ならそれでもいいのですが、次の日があるなかで、しかも館山が早く降りる可能性が大きいと判断したなら、オンドルセクの起用など絶対にしてはいけなかったと言えないでしょうか。
という訳で2連戦を通して投手起用に本当に問題がなかったかどうかを、私は真剣に検証すべきかと思っているのです。外野や後付けだから好きなことを言えると思われるかも知れませんが、こういうのを「1勝1敗でヨシ」の一言で片付けているようでしたら、この先に大きな禍根を残すこと必定かと思います。
> trefoglinefanさんへ
捕手3人体制にすることで西田を代打などで積極的に起用できることはいいことですよね。
> trefoglinefanさんへ
詳細な分析ありがとうございます。
静岡での巨人との試合でオンドルセクを起用した場面については、trefoglinefanさんがいう所の1.の選択肢だったかと思いますが、あの状況では最も可能性の高い選択だったのではないでしょうか?良くも悪くも無難な投手交代だったのではないでしょうか?