ヤクルト2-0巨人
このブログで昨シーズン辺りから野村ヤクルトの遺産は使い果たしたと書いていたのだが、今日のゲームは野村ヤクルトっぽい勝ち方だった。今日は真中監督の采配で勝ちを拾ったゲームだと思う。私のような30代以上のヤクルトファンが喜びそうな勝ちゲームである。
プロ入り初先発となった寺田は制球が定まらず苦しい投球となった。初回、2回、3回とピンチの連続でいつ勝負が決してしまってもおかしくないようなフラフラの状態でのピッチングとなったのだが、それでも巨人打線に得点を許さなかった。正直まだ1軍の先発を任せられる実力ではないと感じたが、それでも3回まで無失点に抑えた辺りに苦労人のオールドルーキー寺田の意地を見たような気がした。今日求められていた役割は果たしてくれたのではないだろうか?
3回で74球を投げ、被安打3与四死球5の無失点という数字を真摯に受け止め今後のプロ野球生活に活かしていってもらいたい。これと言った武器はまだ見当たらなかったが、スローカーブは面白いボールだった。そのスローカーブの使い方も上手かったと思う。キャッチャー中村にも拍手である。
4回からは徳山がマウンドに上がり、6回まで巨人打線を無失点で抑えてみせた。3イニングのロングリリーフということで難しい部分もあったと思うのだが、威力のあるストレートを中心にボール自体は走っていたと思う。5回にはヒットと2つの四球で2アウト満塁のピンチを招いてしまったが、村田をピッチャーゴロに打ち取り、ピンチを凌いでみせた。ナイスピッチングだったと思う。
7回は久古、8回はオンドルセクとしっかり自分の役割を果たすと味方が先制してくれた直後の9回は、抑えの切り札バーネットが今日もキレキレのボールを投げ込み、橋本、立岡、亀井をあっさり抑え込んでみせた。カットボールとストレートで左バッターを抑え込んでいく様は圧巻の一言である。
打線は巨人先発のポレダの前に苦しんだ。これは仕方なかったと思う。初回から150キロを超えるストレートとツーシームに加え、キレのあるスライダーを投げ込み、全く付け入る隙がない状況だった。これだけの投球をされてはどうすることもできない。それでも得点を上げることは出来なかったのだが、6回の武内が振り逃げで出塁した後の比屋根の打席での粘りと何としてもランナーを進めようとする姿は今までのシーズンはどこか淡泊に映った比屋根のバッティングの成長を感じたし、川端の選球眼も見事だった。
そんな各打者の粘りがポレダにボディブローのようなダメージを与えていたのかもしれない。8回に球数が100球を超えたポレダに喰らいつき、1アウトから中村がチーム2本目となるヒットで出塁すると代打田中浩もヒットで続き、1アウト1、3塁とチャンスを広げてみせた。ここで巨人はポレダを諦めてマシソンをマウンドに上げてきた。ここまで好投してきたポレダを引きずり降ろしたのは決して主役ではない選手達が自分の役割を果たした結果だったと思う。
そして代わったマシソンから比屋根は三振に倒れてしまったが、田中浩が盗塁を決め、2アウト2,3塁とすると川端がマシソンのインコースのストレートを右手一本でレフト前に落とす技ありの2点タイムリーを放ってみせた。川端のバッティング技術の高さを見せつけるような見事な決勝タイムリーとなった。
今日のヒーローは決勝タイムリーを放った川端なのだが、真中監督の采配で巨人を倒したゲームだったと思う。寺田は最初から3回までの予定だったのかそれとも寺田の調子を見て3回でスパッと代えたのか分からないのだが、見事な継投だったと思う。先発の谷間のゲームで野村監督も稀に今日のような継投を見せていたと記憶しているのだが、そんな時代を思い起こさせるゲームとなった。真中監督のプラン通りに運んだゲームだったと思う。
一昔前のヤクルトが好きだった方々には堪らないゲームだったのではないだろうか?
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コメント
巨人打線の状態の悪さが目立った3連戦でしたので打線が上のヤクルトの方が勝った3タテでしたね。(影の功労者は中村のリードですね)巨人は次に絶好調の中日にもやられそうですので脱落するかもしれないですね。
初先発の寺田ですがスローカーブは有効ですね、あとはチェンジアップを低めに制球できればピッチングの幅が広がると思いますが後は1軍でのマウンド経験が必要ですね(球種や球速を見ると中日の若松に似ているのかなと感じました)。
試合は中継ぎ(徳山・久古)が踏ん張って終盤8回に脇役(中村・田中浩)が打って走ってチャンスを作り中心選手の川端が決め最後は抑えが締めるという本当にヤクルトらしい勝ち方ですね、試合内容も良かったので明日からの阪神との首位攻防に弾みがつき7連勝以来の良い流れをもってきましたね。8月好調の阪神は台風で中止になって勢いが止まった感がありますね、甲子園に戻って気負ってる部分もありますし打線が下降しそうな雰囲気もあるので初戦の明日をものにすれば一気に崩れる可能性はありますね(先制点がカギを握りそうです)
あと比屋根の状態が悪くなってきましたね(上田がいないの痛いですね)守備や足があるので替えが利かないので四球を選ぶとかで踏ん張って欲しいです。
寺田投手は3回まで、そのあとは徳山投手らでつなぐ!という私見が当たってしまい驚いています。これでまた、優勝への道が見えてきた勝利ですね。広島さんも阪神を叩いてくれましたし。今日からは燕が虎を叩きましょう!
野村監督もやりましたが、西武の黄金期は正にこうした継投で勝ちを重ねました。試合を作れる投手が多く居ないチームは、こういうことを考える必要があると思います。
ヤクルトは投手の数がやたらと多く、試合を作れる投手が少ない。だとすればこういうのをパターン化すべきだと思います。そうしない限りチームの改善がなかなか進まないのではないでしょうか。こういうことをパターン化すれば、由規や村中、赤川も使えるようになるかも知れません。腐るほど居る現有投手をこのようなことでもして何とか整備して、若手野手の強化を図らないと、優勝できるチームなど永久にできないのではないでしょうか。
今度のドラフトで先発投手が足りないからと、1位2位は先発投手となりそうな感じがしますが、私は今いる投手を活かして小刻みな投手リレーで何とかしていくチームスタイルを確立したうえで、野手の強化を図って欲しいと思っています。継投自体かなり高度な戦術にはなるのですが、それを是非克服して欲しいです。
出番が少なくて目立たないのですが、田中浩の(二塁からの)単打生還率は誰よりも高かったと思います。セリーグ一と言われる川端など、問題にならないくらいではないでしょうか。それくらいに打球判断が抜群だと思います。この試合もあの打球でしっかり生還しましたね。並みの選手なら捕手が慌てることなく楽々アウトになるくらいで、二死であっても突っ込むことすらしないのではないでしょうか。
寺田は少し自信ついたのではないかな?反省点を次に生かして行けばプロ初勝利も近いと思います。
とくさんはナイス!影のヒーローと言っても間違い無いでしょう。
9個は本当に牽制上手いですね。また最近良い仕事してますね。この苦しい中、もう少し出番与えても良いのかな?
ただ次の甲子園3連戦で心配なのは、とくさんが3イニング投げたのとバネの3連投…頭が浪漫、たいち、タテヤマンだと完投の望み薄いし、打線が湿りがち…大丈夫かな?勢いで乗り切れることを祈ります(笑)
それにしても弱虫ジャイアン…もう上でジャイアンコールは聞けないなぁ~トホホ。
今日は
This is 完敗…
また明日頑張りましょう!
> kさんへ
巨人にはいい形で3連勝できましたね。
しかし甲子園での阪神戦はやはり鬼門ですね…
> 久保田さんへ
久保田さんの私見通りの継投でしたね。
寺田の評価は難しいですが、徳山が良く投げてくれましたね。
> trefoglinefanさんへ
真中監督の采配が当たりましたね。
投手陣はやはりドラフトで「名ばかり即戦力投手」をかき集めてしまったために偏った戦力になってしまいましたね。シーズン後自由契約になってしまう投手は何人くらいいますかね?
> trefoglinefanさんへ
田中浩の走塁は素人目に見ても素晴らしいですよね。
好走と暴走は紙一重などという言葉もありますが、田中浩は好走はあっても走塁ミスは少ない選手ですよね。打球判断は抜群に上手いですよね。
> つばくろまてさんへ
寺田は最低限の仕事はしてくれましたかね。徳山もナイスピッチングでした。
甲子園ではとにかく1つは勝ちたいですよね。
> つばくろまてさんへ
また明日ですね!
選手もファンも切り替えましょう!
寺田のフォームとボールはかなり打ちづらそうで制球さえ良くなれば良い投手になれると思うんですけどオールドルーキーなんですね。もちっと若ければ、……いや山中みたいに一年でがらりと変わる場合もあるから期待です
> saboさんへ
寺田はどうですかね?今年、来年が勝負ですね。