優勝への厳しい道のりが続く。最低限の「引き分け」。

ヤクルト2-2中日(延長12回)

試合の流れからするとよく追いついて引き分けに持ち込んだとも言えるのだが、「優勝」ということを考えると昨日に続いて勝っておきたいゲームだったと言うことも出来るだろう。
今日は阪神が敗れたため、一応単独首位に躍り出た格好にはなっているのだが、2位阪神とは0.5ゲーム差、3位巨人とも0.5ゲーム差、4位広島とは3ゲーム差という大混戦が続いている。贔屓チームを見る目線はどうしても厳しくなってしまうのだが、未だにヤクルトが優勝するイメージが出来上がってこない状態である。

先発の石山は今日も良く粘った。ハイライト映像しか見ていないので分からない部分もあるのだが、一球速報を追っている限りでは中日打線の淡泊な攻撃にも助けられたように感じる。それでも相手の先発が若松だったことを考えると5回まで無失点で抑えてくれたことは後々の展開を考えると大きかったように感じる。ストレートも変化球もそれなりにコントロールがまとまっていたため、中日打線も早打ちになったとも言えるのかもしれない。
しかし石山は6回に2アウトランナーなしから大島、亀澤、ルナに3連打を許し2点を失ってしまう。2アウトランナーなしからだっただけに痛い失点となってしまった。それでも6回を被安打5無四球の2失点としっかり試合は作ってくれた。6回の失点があまりにもったいなかったが良いピッチングだったのではないだろうか?
正直今日の展開からするとこの2点で「勝負あり」かな?とも感じたのだが、ここからリリーフ陣が粘り、何とか試合を引き分けに持ち込んでみせた。ロマンーオンドルセクーバーネットー秋吉ー久古ー松岡という執念のリレーで中日に得点を許さなかった。
1点差の7回に登板したロマンは力強い投球で中日打線に得点を許さず、流れを呼び込むと同点に追いついた後の8回は、オンドルセクが1アウト満塁という絶体絶命のピンチを招きながら平田、森野を連続三振に斬って取り、何とか凌ぐと9回、10回の2イニングをバーネットがきっちり無失点で凌ぎ仕事を果たす。11回はここのところ登板過多になっている秋吉がピンチを招きながらもサヨナラは許さず、12回は1人1殺で秋吉、久古、松岡とつぎ込んで何とか試合を引き分けで終わらせてみせた。
このリリーフ陣がいたからこそシーズン終盤のこの時期でも優勝争いが出来ていることを改めて感じることが出来た試合となった。厳しいゲームでこれだけの投球が出来るリリーフ陣には本当に頭が下がる思いである。今日に関して言えばやはり本来は使いたくなかったであろう秋吉の粘投が印象的だった。助っ人外国人三人衆を使い切っており、仕方ない部分もあったのだが、今日も結局は回跨ぎで1回1/3を投げてみせた。本当によく頑張ってくれている。地味な役どころではあるが、夏場からの秋吉の投球にチームは本当に助けられているのではないだろうか?

打線は予想通り、好投手若松の前に沈黙してしまったのだが、それでも先制を許した6回以降に粘りを見せて何とか同点に追いついて見せた。上記の通り、正直6回裏に2点を失った時点でほぼ勝機は無くなったと思っていたのだが、7回、8回と2アウトから得点し、追いつくことに成功した。
7回は、雄平と中村のヒットで作った2アウト1,2塁のチャンスで石山の代打ユウイチがしぶとくレフト前に落とすタイムリーを放ち、1点を返してみせた。今シーズン不調が続いているユウイチだが、ここに来てようやく結果を出し始めている。今日も若松の低めの変化球によく喰らいついて見せた。このまま勢いに乗って行ってもらいたい。
8回は川端がヒットで出塁したものの山田が併殺打に倒れ、一旦はチャンスが潰えてしまったように感じたのだが、4番畠山が若松の失投を逃さず、しっかりレフトスタンドに運んでみせた。山田が併殺打に倒れてしまった後で見事な仕事をしてくれた。山田の数字に比べれば地味な数字が並んでいるのだが、現在打点はセリーグ1位であり、打率の割に大事な場面で仕事をしてくれている印象が強い。今日のホームランはシチュエーション的にも見事なホームランだった。
若松を引きずり降ろした後の9回からは逆にヤクルトの流れに引き込むチャンスがあったと思うのだが、9回は1アウト3塁から中村がスリーバントスクイズを仕掛けるが失敗に終わり、10回は2アウトから川端のヒット、山田の四球、畠山のヒットで2アウト満塁のチャンスを作ったものの雄平がセカンドゴロに倒れ勝ち越すことは出来なかった。
9回のスリーバントスクイズ決行はかなりの奇策だったと思うのだが、決めることが出来なかった。結果論で語るべき場面だったため真中監督の采配は「失敗」ということになるのだが、こういった策も仕掛けるということを相手チームに意識づける上では悪くない策だったと思う(相手投手が田島と言うことを考えるとそこまで難攻不落の投手ではないだけに最後まで中村のバットに期待するという方策もなくはなかったと思うが…)。

今日は1番上田が6打数ノーヒット、山田が5打数ノーヒットと大ブレーキとなってしまった。山田の連日のブレーキは痛かったが、来週からのゲームでは是非爆発してもらいたい。
阪神、巨人に比べて優勝争いの経験のある選手が少ないため、これからの戦いは非常に厳しいものになると思われる。それだけに山田を始めとした「個の力」で打開するしかない場面もあると思う。来週も一喜一憂して応援したいと思う。

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コメント

  1. より:

    山田ってドーム球場だと極端に打てないですよね。ナゴヤドームが打率205で東京ドームは156です。残り16試合中ドーム球場は3試合ですが巨人戦なのでそれでは困るのです。山田が打たないとチームも勝てませんから。
    それとミレッジと雄平を同時に使うのはやめてほしいです。荒木をもっと使ってほしい!

  2. k より:

    試合展開からすれば引き分けで御の字でしたね。畠山とユウイチがよく打ってくれました(ここにきて畠山の状態が上がってきましたね)
    山田に関してはチームを背負ってるので彼が打てなければ負けるのは必然ですから今日の引き分けは中継ぎ陣に感謝ですね(特に秋吉の登板試合数はチームのMVPものですよ)。
    石山は、ここ数試合はゲームを作ってるのですが援護がなく勝ちが付かないですね。
    今は序盤で崩れるより内容はともかく6回投げてくれるだけいいかもですね。
    火曜日から下位のDeNAで、おそらくビロウと三浦だと思いますが山田次第のところがありますしロースコアで1点差ゲームよりは先制点を取って攻めて点を取りに行く姿勢は必要ですね(ここにきて1番の比屋根・上田が重要なポイントになりそうですね、特に比屋根が初回に出ると得点に結びつく確率が高いですからね)
    あとミレッジは左投手の時は期待が出来るですが右投手は打ててないのと肩のケガがあるので、このDeNA戦までの起用でしょうね。あれだけ投げれないのはバレンティンとの入れ替えは仕方ないですね。
    広島がホームランの誤審で流れがきてそうな雰囲気を感じますね、ここにきて投手中心でロースコアの展開に持ち込んで勝つパターンが確立されつつあるのが怖い存在になりそうですね。

  3. ケマル より:

    よく引き分けてくれたという思いと、
    勝って欲しかった、という気持ちが半々です。

    広島が後ろからついて来ているのが不気味に感じますね。
    優勝争いをしているつもりが、気がつくとクライマックスシリーズ争いに、
    持ち込まれかねません。

    過度な期待は禁物ですが、どうしてもバレに期待してしまいますね。
    シーズン通したら、2割8分、30本並の成績を残して欲しいです。
    お願いするしかないですね。

  4. 久保田 より:

    ブログ主さんの書かれているとおり、本当にスゴイ中継ぎ・抑え陣のおかげで引き分けにできた試合でしたね。阪神が負けてくれたのも良かったです。ただ、広島が不気味な存在になってきました。燕の打線に関しては、早くミレッジ選手を見限ったほうがいいでしょう。荒木選手か、飯原選手を上げてくるか、はたまた本当にケガが治っているならバレンティン選手を早く上げてほしいです。あと、山中投手・杉浦投手が戻るという噂もありますね。今週末から来週前半のローテーションは厳しいですから、山中投手・杉浦投手が戻れたら助かりますね。

  5. FIYS より:

    > sさんへ

    山田はドームでそこまで打ってないんですね。巨人戦ではどうしても山田の力が必要ですけどね…気になりますね。

    ミレッジは抹消されましたね。

  6. FIYS より:

    > kさんへ

    そうですね。出来るだけ先行逃げ切りのゲームが見たいですね。リリーフ陣の負担は気になりますよね。

  7. FIYS より:

    > ケマルさんへ

    ミレッジの状態が上がらなかったのでバレンティンに期待する他ありませんね。どちらかというと不安の方が強いですが…

    広島はしぶといですね。

  8. FIYS より:

    > 久保田さんへ

    リリーフ陣は本当によく頑張っていますよね。

    ミレッジは抹消されましたね。

    山中、杉浦は戻ってこれますかね?

  9. sabo より:

    中日との2連戦は中村がキーだったと思います
    小川は球のキレは悪くともコントロールは良かったのに、バッテリーともども弱気になりすぎたと思います。おそらく中日打線は待球指示だったのかもしれないほどじっくり攻めてきてたのでもう少し内角や高めがあっても良かったかもです
    あとパスボールもあったり中村らしくなかったです
    あまりマウンドに声かけにも行かなかった気がするし、もしかしたら体調を崩してたのかも。

    とはいえ、このシーズン終盤に1敗1分けが中日でむしろラッキーだったと考えた方が良いかもしれません
    常に好調を保てる選手なんてほとんどいませんし、どうせなら阪神巨人戦で好調期が来る方が良い
    どんな強いチームでも6割しか勝てないし、どんなに弱いチームでも4割は勝てるのがプロ野球です(今年のSBは例外)

    2年連続最下位だったヤクルトが首位に立っているなんて開幕時は信じられませんでした
    チャレンジャーのヤクルトに負けられない試合は無く、常勝巨人阪神こそプレッシャーがある立場のはず
    まだ優勝は五分五分だと思います
    (週末はショックでしたけど汗)

  10. FIYS より:

    > saboさんへ

    個人的にはまだまだヤクルトは苦しい立場にいると思っていますが、全力で応援したいと思っています。

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