日本10-45スコットランド
前半から古豪スコットランド相手に互角に渡り合ってみせたが、得点を獲りたい時にミスが連発してしまい、試合の流れを掴むことが出来なかった。最終的には大差が付いてしまったが、それでもやはり今までの日本代表とは違う所を見せてくれた。サモア、アメリカとの残り2試合は連勝するだけの力はあると思う。期待したい。
初戦で南アフリカを破った勢いそのままにスコットランド代表と対峙した日本代表だったが、スコットランドも十分に日本の事を警戒して固い試合運びを選択してきた。スクラムハーフのキャプテン、レイドローが序盤からハイパントを仕掛け、日本を揺さぶると自陣で得たペナルティは、無理にトライを狙いに行かず、PGで確実に得点を重ねてきた。初戦で南アフリカを破った日本と戦うということに関しては、やりづらさも感じていたと思うのだが、スコットランドフィフティーンは、非常に冷静にゲームを運んでみせた。これが長年ラグビーの強豪国として試合を重ねてきたチームの強さなのだろう。
それでも日本も果敢に攻めて主導権を握りかける場面はあった。6点をリードされた前半15分には、南アフリカ戦と同様ゴール前のラインアウトからモールで押し込み、マフィがトライすると五郎丸のコンバージョンも成功し、逆転してみせた。南アフリカやスコットランドと言う強豪国を相手にラインアウトからモールを作って押し込む日本代表の姿は非常に新鮮に映る。素晴らしい攻撃だったと思う。その後は、スコットランドにPGを重ねられたり、松島がシンビンで10分間退場になってしまったりと苦しい展開が続いたが、1人少ない状態でも攻撃の手を緩めず、スコットランド陣内で試合を進めてみせた。惜しかったのは、何度か訪れたトライチャンスでノックオンやスローフォワード、アクシデンタルオフサイドなどのミスでチャンスを逸してしまったことだ。南アフリカ戦ではほとんどなかったハンドリングミスを連発してしまった。ここで1トライでも1PGでも得点を奪うことが出来ればまた違った試合展開になったのではないだろうか?
結局前半は7-12とリードを許して折り返すと、後半はスコットランドの前にトライを重ねられてしまい、ラスト20分は一気に崩れてしまった。最終的には10-45という大敗に終わってしまったのだが、点差ほどの実力差は感じないゲームだった。中3日と言う厳しい日程でのゲームだったが、日本の良さも十分に感じることが出来るゲームだった。
スコットランドに敗れてしまったことで決勝トーナメント進出は非常に厳しくなってしまったのだが、もう2試合、勝ちゲームが見たいものである。ナンバー8マフィの負傷、五郎丸のキックの精度が本来の状態ではない部分など気になるのだが、そんなことを吹き飛ばしてくれるくらい南アフリカ戦とスコットランド戦でポジティブな部分を見せつけてくれた。パワー、スピードに優れ「個の力」で勝負するサモアとの戦いも非常に面白いゲームとなりそうだ。
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