昨年のドラフト時にはこのブログでかなり厳しい発言を記したのだが、今ドラフトに関しては、良い意味で想定の範囲内のドラフトをしてくれたと思う。ここ数年の即戦力投手かき集めドラフトによってチーム編成がいびつな形となっており、今年のドラフトに関しては、今日のような高校生を中心に獲得するドラフトをせざるを得ない状況になってしまっていたということも言えるのだが、個人的にはまずまず納得のいくドラフトとなった。それでは振り返って見たい。
昨年の記事はこちらから→「2014ヤクルトドラフト指名選手」
1位入札 高山 俊(明大) 右投左打 外野手 抽選外れ
外れ1位 原 樹理(東洋大)右投右打 投手
2位 廣岡 大志(智弁学園) 右投右打 内野手
3位 高橋 奎二(龍谷大平安) 左投左打 投手
4位 日隈 ジュリアス(高知中央)左投左打 投手
5位 山崎 晃大郎(日大) 左投左打 外野手
6位 渡邉 大樹(専大松戸) 右投右打 内野手
1位は公言通り高山を指名したのだが、阪神との重複となり、真中監督の勘違いガッツポーズもあってドタバタしたのだが、結局交渉権を逃してしまい、外れ1位で指名したのが東洋大学の原だった。高山を外した後の外れ1位で原樹理を選択したことは「お見事」だったと思う。今年のドラフトは良い意味で想定の範囲内だったという言葉を使わせてもらったが、この原の外れ1位指名に関しては、想定外だった。それでも即戦力投手を獲得したいのならこの原を獲得してくれないかな?と個人的には考えていた。2位で残っていれば…と思っていたが、ヤクルトは外れ1位で指名してくれた。2位指名が24番目の選手となることを考えると原を獲得するならここで選択するしかなかったのだろう。
この原樹理指名に関しては、おそらくいくつかの球団が「やられた。」と感じているはずである。東洋大学に入ってから苦しんできていたのだが、最終学年になり復活し、東都大学2部で圧巻の投球を披露してくれていた。シュートとスライダーをコーナーに投げ分けることもでき、ストレートにも一定の球速があるためプロの世界でも1年目から期待できると感じている。右肘の故障に苦しんだ過去を持っていること、大学4年次に連投を含めてかなりの負担をかけていることに一抹の不安は残るが、個人的には高山よりも原樹里の方が現在のチーム事情ともマッチしていると感じるので、全く心理的なダメージは感じていない。是非1年目から先発ローテーションに入ってきてほしい投手である。
2位廣岡は、思っていたよりも評価が高くて驚いたのだが、おそらく4位では残っていなかった可能性があるので3位の高橋奎含めて1つ順位を繰り上げて指名したと見て良いだろう。なので個人的には3位くらいに相当する評価の選手かな?と感じている。それでもサイズがあって軽快に動けて豪快なバッティングも持ち合わせているだけに伸びしろは十分ある選手だと思う。6位の渡邉と切磋琢磨し、腕を磨いてほしい。良い指名だと思う。
3位の高橋奎は、総合力の高いサウスポーである。右足を大きく上げる豪快なフォームからキレのあるストレート変化球を投げ込み、試合を作る技術も持っている。高校生にしては総合力の高い投手だと感じる。複数投手で勝ち取った形ではあったが、2年次のセンバツ優勝投手の実績は伊達ではない。身体が出来上がってくればそのまま1軍の戦力に成り得る投手だと思う。4位日隈、来年3年目を迎える児山がいいライバルとなりそうである。
4位の日隈はしなやかな腕の振りに特徴があるサウスポーである。3位の高橋奎とは対照的に投手としての総合力は決して高くなく、まだまだフォームも固まっていない印象だが、それでも獲得したくなるモノを持った投手なのだろう。おそらくルーキーイヤーは2軍での登板もまだまだままならないような投手だと思うのだが、じっくり時間をかけて投手としての勉強をしていってほしい。焦らずに焦らずに頑張ってもらいたい。
5位の山崎は真中監督の大学の後輩にあたる俊足の外野手である。本来獲得したかった高山とはタイプは違うが、上田、比屋根のライバルに成り得る選手だと感じる。1年目から1軍での働きどころはあるかもしれない。キャンプから注目してみたい選手である。
6位の渡邉は2位の廣岡同様サイズがあって動ける内野手である。バッティングでは廣岡に少し分があるかもしれないが、ドラフト2位と6位という順位ほどの差はないのではないだろうか?2軍で廣岡と切磋琢磨してほしい。
今年指名された6名はヤクルト球団が意図を持って指名できた6名だと思う。1位の原は1年目からの活躍を見込んだ即戦力投手、2位の廣岡と6位の渡邉、3位の高橋と4位の日隈はライバル関係を作り、切磋琢磨させ、5位の山崎は外野の層を厚くするとともに上田、比屋根のお尻に火をつけるという狙いがあるのではないだろうか?去年のドラフトに比べて個人的な満足度は高い。高校生を育成できるかどうかは現場の腕次第という所もあると思うのだが、面白い指名に感じた。特に1位の原樹理獲得は、高校時代から好きな選手だったこともあり、少し興奮している。
高山に入札するのなら去年浅間獲得に動けなかったのか?廣岡を2位で行くなら去年岡本入札は検討しなかったのか?というケチを付けたくなる気持ちもないことはないですが…
また他球団のドラフトについても時間があるときに書いてみたいと思う。各球団の戦略と思惑がぶつかりあるドラフトはやはり非常に面白いものである。
個人的に期待していた勝俣についてはどの球団も指名がありませんでしたね。何か理由があるのでしょうか?それとも実力的にまだまだなのでしょうか?
P.S 原樹理、原泉のW原は、樹理、泉とかなり乙女チックな名前ですね。何か上手く売り出す方法などないですかね(笑)?
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コメント
昨夜拙ブログで希望を書きましたが、そこまで見事に当てはまるとは思いませんでした。高卒一三塁で一番身体能力に優れているように思えるのが廣岡とコメントしたと思います。豊作の高卒左腕から2人欲しいと言ったところその通りになったですし、川瀬を先取りされたのは私の趣味であってより現実的な渡邉を最後にゲット。近年これほど楽しみなドラフトは無かったです。
強いて言えば7位で長野の小型版山崎を取るつもりで、5位を考えて欲しかったです。ソフトバンクの5位指名が誰なのか見えみえだっただけに。二軍で黒瀬、奥村、廣岡、渡邉の内野陣になれば、将来的に希望が大いに膨らむと思いませんか。
最後に真中監督のガッツポーズはそのままファンにとってのガッツポーズでしたね。少なくとも私には。
いい意味で平凡な指名になったと思います
なんといいましょうか、納得感があるというか。
しかしそれってそれだけ今の編成状況にあきらかな穴がある歪になっていたということですし、やはり去年のうちに浅間取るか岡本にチャレンジしておくべきだったような……
もっとも高山はどうしても今すぐ必要な戦力ってわけでもなかったと思うので直近の戦力的には原でパワーアップしたと思います
どうせ小笠原とか大物高卒投手はヤクルトには育てられなかった気もするし(汗
勝俣は2位までに指名が無ければ進学すると宣言あったみたいですね
廣岡よりも良さそうに見えましたが、なんでしょう。ヤクルト的に性格が合わなかったんですかね?まさか本当に阪神への嫌がらせだったりとか……
山崎も開幕1軍期待してるし早くも来年が楽しみ(日シリがまだあるけど笑)
でぶちゃん的には100点とはいかないが、昨年と違って高レベルな地域やリーグから指名したのは評価します。
ドラフトの評価って指名した時点でなく、実際はチームでの活躍度なんですけどね・・・。(過去のVTRで騙される。ミスターが松井引いた場面とか)
過去のスワローズのドラフトで後々100点だっただろうは
84年(広澤、秦)
86年(土橋、内藤、飯田)
89年(西村、古田)
90年(岡林、高津)
92年(伊藤)
94年(宮本、稲葉)
10年(山田ほか・・)かなあ
原投手は、確か巨人の二軍を相手に好投したことがありましたので、楽しみです。来年、もしミレッジ選手も復活し、ロマン投手の調子があがらなかったら、バレンティン選手、雄平選手の外野陣でしょうから、高山は獲れなくて良かったのかもしれませんね。日本通運の井口は、今年も指名なしでした…。プロに入るのはキビシイですね…。オコエは、早くも将来はメジャーに行くとか口走っていますね…。夢が大きいのはいいことかもしれないですが、あまりいい気持ちにはなれません。燕は獲らなくて良かったですよ。
私的にはドラフトの点数は50点かなと思ってます。指名した選手はまずまずかなと思ってますが(ヤクルトは高校生の遊撃手を獲得して別なポジションでも成功してるので、広岡は外野手転向もありかなと思いますけどね)6年連続でくじ引きで負けてるのと7位まで指名しても良かったかなと思ってます、残っていた慶大の谷田・法大の畔上など指名候補だった左打者を取っても良かったのかなと思いますね(ユウイチも引退ですし左の代打が不足してますからね)
それと原樹理は2位指名の最後では取れなかったので高山を外した時点で仕方なしですね、プロ向きだと思うので一年目からそこそこ活躍すると思います。
詳しい事は分かりませんが東海大菅生の勝俣は指名上位の条件の他に在京球団の希望もあったのかもしれませんね。
あと来年は創価大の田中の指名になると思いますが当然7・8球団の競合になると思うので真中監督の空振りガッツポーズが予行練習になって来年は本当にくじ引きが当たりそうな予感がしてきました(7年連続はさすがにないような・・・(笑))
関係ないですけど巨人は賭博問題の影響で競合を避けてドラフトを遠慮した感じでしたね、やっぱり問題が起きるといろんな面でマイナスになるのでヤクルトの選手達も社会人の振る舞いに気を付けて欲しいですね。
大学生の場合、四年秋の成績がすごく重要ですね。
これが良いほど競合の可能性も高くなりますが。
地味ながら良い指名だったと思いますね。
本当に良かったかどうかは原くんの活躍次第でしょうが。
上田や比屋根がブレイクすれば、それも原効果でしょうね。
なぜ原なのか考えてみると「マウンド捌き」でしょうか。
このところ即戦力といいながら大学社会人の素材型ばかり獲得。
未完成の投手が多いのが現状で、投球センスの高いといわれる
原や高橋を獲ったように思います。先発として考えているようですね。
ケガから回復して成績を残しているのも、ケガに弱い選手の多い
ヤクルトには心強いことかも知れません。
フェニックスでも、中継ぎに使えそうな投手は何人かいるようですが、
野手には新たな戦力は…、そもそもいません。
廣岡の2位はちょっと評価が高いと思いますが、高山がなくなったので
確実に指名出来たのなら、大事にして欲しいですね。
打力を活かすための外野はもったいない。
今はユーティリティ-プレーヤーばかりなので、三塁でも遊撃でも本格的な
内野手を目指して欲しいです。
山田のように打撃がよければ使われます。それは渡邉も同様です。
外野では、オコエくらいじゃないとスターになれませんよ。
山崎は監督がどうしても欲しかったでしょうから、結果オーライではないですか。
すぐには使えなくても、代走や守備固めに起用されたらいいですね。
6人指名を予想しましたが、高山を指名できたら7人でしたかね。
野手の3人は戸田の試合に多く出て欲しいです。
高卒の投手2人は体作りを入念にして欲しいですね。
勝俣は注文が多いようですね。面倒な選手は無理に獲らない方がいいでしょう。
時期が時期ですから。
> trefoglinefanさんへ
trefoglinefanさんの希望するようなドラフトになって良かったですね。廣岡はまだまだ粗けずりですが、4,5年後を楽しみにしますかね。
> saboさんへ
ほぼ予定通りのドラフトでしたかね。
勝俣は大学で腕を磨いてほしいですね。
> でぶちゃんさんへ
そうですね。実際はチームへの貢献度ですからね。
1人でも多くの選手が活躍することを願っています。
> 久保田さんへ
ドラフト時にメジャー志望を語ったヤクルトの選手としては、高井雄平を思い出します。それでも今の高校生はメジャーが当たり前の世代なんでそんなコメントも仕方ないと思いますよ。
> kさんへ
中途半端に谷田、畔上を指名するのは難しかったんじゃないでしょうか。
確かに巨人のドラフトは少し大人しく感じました。賭博問題の影響がありましたかね?
> わしさんへ
原、山崎は4年の秋はまずまずでしょうかね?
> パインさんへ
私も原に関しては、「マウンド捌き」「投手らしさ」が1位指名の決め手だったかと思います。
他の5人は1つずつ順位を繰り上げて獲得したと見て良いかもしれませんね。