ソフトバンク打線にごまかしのピッチングは通用しない。

日本シリーズ第4戦
ヤクルト４－６ソフトバンク（1勝3敗）

館山は復帰直後の制球の定まらない悪い時のピッチングとなってしまった。それでもシーズン中は大崩れしてしまうことは少なく何とか試合を作っていたのだが、ソフトバンク打線はそれを許さなかった。やはり実力差を感じさせられるゲームとなってしまった。しかし決して恥じるようなゲームではなかった。序盤でリード奪われてもリリーフ陣が良く粘り、最後の最後には見せ場も作ってくれた。セリーグを制した実力は見せてくれたと思う。それでも勝てなかったということはやはりソフトバンクが強いのだが…

先発の館山は、初回から細かいコントロールに苦しんだ。そしてソフトバンクの各打者の粘りのバッティングの前にも苦しんだ。追い込んでも簡単にアウトにならないソフトバンクの各打者はやはり技術がある。3番柳田、4番イ・デホ、5番松田、6番中村といういわゆる主役を張れる選手だけでなく、１，２番、7，8番も簡単にはアウトになってくれない。今日のような調子であったとしてもおそらくセリーグのチームとの対戦であれば館山が3回5失点で降板ということにはならなかったのではないだろうか？
それにしても四球がことごとく失点に絡んでしまった。館山としては歯がゆい思いが残る投球になってしまったのではないだろうか？
初回は2つの四球で招いたピンチにイ・デホにタイムリーを浴びてしまい、3回にはヒットと2つの四球で招いた0アウト満塁のピンチでまたもやイ・デホに走者一掃のタイムリー2ベースを浴びてしまった。カウントも悪くしてしまい投げるボールが無くなった中でストレートが甘く入ってしまった。その後は今浪のエラーも絡んでイニングを切ることが出来ず、結局細川にもタイムリー2ベースを浴びてしまった。3回表で０－５というスコアになってしまってはソフトバンクを逆転することは非常に難しい。
リリーフ陣は4回から中澤ー松岡ー久古ー秋吉ーロマンと粘りの投球を見せてくれたのだが、松岡が細川に浴びた一発が最後まで重くのしかかってしまった。それでも試合を崩さなかったことは評価したい。今シーズンのヤクルトが何故優勝できたのかを示すことは出来たのではないだろうか？

打線は序盤に大量リードを奪われる苦しい展開の中で摂津ー細川のベテランバッテリーの前に上手く交わされてしまった。もう少し試合展開が違っていればもっと食い下がれたと思うのだが、この展開では摂津ー細川のバッテリーが一枚上手だった。3回、4回でもう1，2点獲りたかったのだが、細川の裏をかく配球と摂津の抜群のコントロールの前に追撃態勢を取らせてもらえなかった。
それでも１－６で迎えた6回にようやく摂津からチャンスを作り、0アウト満塁とし摂津を引きずり降ろすことに成功した。代わった森から上田の2点タイムリー2ベースと川端のショートゴロの間に1点を返し、2点差にまで迫ったのだが、反撃もここまでだった。
昨日3打席連続ホームランを放った山田は、今日は4打数0安打と抑え込まれてしまった。チャンスでの打席でも仕事をさせなかったソフトバンクバッテリーを誉めるしかないだろう。しかし山田に関しては、最終打席でサファテ相手に粘りを見せてくれたように状態は悪くないように感じる。明日に期待したい。

それにしても神宮球場の雰囲気は素晴らしいですね。ファンの後押しがあってこその今日のゲームだったのではないでしょうか？9回にサファテを相手にしながら「もしや」と思わせる場面を作ってくれた。これはヤクルトファンがもたらしたものだと思う。明日は今年の神宮でのファイナルゲームである。ファンの応援で何とか勝利をもたらし、福岡決戦に持ち込みたい所である。

明日の先発が予想される石川の快投に期待したい。まだまだソフトバンクに食い下がってもらいたい。

P．S　ソフトバンクは本当に素晴らしい選手が多いのだが、今日はベテラン捕手細川の意外性のあるバッティング（完全に割り切って打席に入ってますよね。）とキャッチングの上手さが印象に残った。脇役勢がこれだけのプレーが出来ることにシーズン90勝を達成したチームの強さを感じました。


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