ヤクルト3-4巨人
今日の両チームの先発投手は小川VS菅野というドラフト同期対決となった。菅野は超一流の投手であることに疑いようはないのだが、小川もNPBでコンスタントに結果を残し続けている一流の投手である。学年で言うと菅野が1学年上ということになるのだが、これまで何度も名勝負を繰り広げてきた間柄である。ルーキーイヤーの時に比べれば両投手ともにストレートの球速は落ちていると思うのだが、元々投手としての完成度の高さ、引き出しの多さも武器に出来る投手であるため、30代中盤を迎えても、しっかり試合を組み立てることが出来ている。
今日に関しては、小川が対岡本和に苦しんだ一方で菅野は、対村上をしっかり抑えたことで勝敗が決してしまった。小川の状態が悪いようには感じなかったため、岡本和に浴びた2本のホームランが痛いゲームとなってしまった。
ヤクルト先発の小川は、初回を三者凡退で抑える完璧な立ち上がりを見せてくれた。ボールの走り、コントロールも安定していたため、ある程度長いイニングを投げることも出来るかな?と感じていたのだが、そんな小川の投球に待ったをかけたのは、巨人の4番岡本和のバットだった。1点を先制してもらった直後の2回に先頭打者として岡本和を迎えたのだが、高めのカットボールを上手く運ばれてしまった。打球はレフトスタンドへ飛び込む同点ホームランとなってしまった。しかしここから、もう一度投球を作り直し、上手くアウトを重ねていたのだが、4回1アウトから吉川にヒットを許すと、続く岡本和に2打席連続となる勝ち越し2ランホームランを浴びてしまった。この場面については、小川が岡本和相手に上手く追い込み、ホームランを打たれる前のフォークボールも良いコースに落とせていたのだが、岡本和に上手くファールで逃げられてしまった。その直後の外角低めのストレートを左中間スタンドに運ばれてしまった。このホームランは、岡本和の技術の高さを思い知らされるホームランとなってしまった。攻め方もボール自体も悪くなかったと思うのだが、その上で岡本和に上回れてしまった。小川はリズムよく投げたかったと思うのだが、リズムを作りかけた所で、2回、4回と岡本和にリズムを崩されてしまった。この回は小林にもタイムリーを浴び、小川は5回4失点でマウンドを降りることとなってしまった。調子は悪くなかったと思うだけに、小川自身悔しい思いをしているのではないだろうか?
逆に今日の菅野は、今シーズンの中では、それ程調子が良いという訳でもなかったのではないだろうか?初回は塩見、丸山和の連打でチャンスを作り、オスナの犠牲フライで先制点を奪ってみせた。塩見の負傷退場という大きなアクシデントはあったのだが、各打者が役割を果たした中での先制点ということで、非常に良い形で1点を奪ってみせた。しかしオスナの犠牲フライで一旦攻撃の流れが途切れたことによって、菅野を落ち着かせてしまった部分はあったのかもしれない。そう考えるとオスナの打球をフェンスにぶつかりながら捕球した巨人のセンター佐々木のプレーは大きかった。
4回に長岡がライトスタンドへソロホームランを放ったのだが、結局菅野を打ち崩すまでには至らなかった。その後ヤクルトのリリーフ陣が無失点で試合を落ち着かせたことによって、7回以降は、押せ押せの展開に持ち込んだのだが、7回は、1アウト1,3塁で代打青木がダブルプレー、8回は、2アウト1,2塁で村上がセカンドゴロ、9回は、0アウト1,3塁で中村がダブルプレーともどかしい攻撃が続いてしまった。昨日の試合も今日の試合もホーム神宮でのゲームということを考えると決して悪いばかりの試合展開ではなかったと思うのだが、勝ちに繋げることが出来なかった。私は、昨日のゲームは収穫の多い負けゲームだったのでは?と振り返ったのだが、競り合いで1つの勝ちを拾えないと途端に苦しくなってしまう。どんなに収穫のあるゲームでも負けてしまえば「1つの勝ち」には、どうしても及ばないのだと思う。前回の東京ドームでの巨人戦では、カード3連勝を達成したのだが、今回の神宮での3連戦は、今日で2連敗となってしまった。3タテ返しを喰らわないように明日は何とか勝利してもらいたい。
しかし、そんなチーム状況の中で、今日は初回に塩見が負傷退場するというアクシデントが起こってしまった。内野安打を放った際に一塁ベースを踏んだ後に膝を捻るような格好となり、そのまま転倒し、起き上がれず、担架で退場するシーンは、見ていて辛くなる程だった。塩見と言えば身体能力抜群の選手であり、その能力の高さは球界でもトップクラスだと思うのだが、その反面、自分の動きに、身体が付いていけず、怪我が多くなってしまっている。今シーズン含めて離脱を繰り返してきた選手なのだが、今日の怪我に関しては、テレビで見た印象では、長期離脱になってしまう可能性もあるかな?という印象が残った。塩見自身腰の張りからスタメンを外れ、ようやくスタメンに名を連ねるようになったばかりである。そのタイミングで担架に乗せられて退場するほどの怪我をしてしまったということで、心身両面でのダメージが心配である。そして塩見離脱となった場合には、チームへのダメージも大きくなってしまう。今いるメンバーで戦う他ないのだが、苦しい状況になりそうである。
私は、シーズン前に「2024年シーズンのポイントは? | ヤクルトファンの日記 (ysfan-nikki.com)」という記事を書き、その中で今シーズンの一番のポイントに「村上、山田、塩見のスタッツ」というものを挙げさせてもらった。その記事の一部を最後に貼り付けておきたい。
「①村上、山田、塩見のスタッツ
・21年、22年シーズンの連覇に大きく貢献したのがこの3選手である。しかし23年シーズンは、村上が不振に苦しみ、山田、塩見はコンディション不良で出場数を大きく減らしてしまった。この3人の成績が大きく落ちてしまったことが、チームの低迷に繋がってしまったことは間違いない。もちろん、穴を埋めるような選手が現れれば良いのだが、村上、山田は、すでにNPB史に名を残すようなスーパースターだし、塩見も走攻守三拍子揃ったアスリート型野手のトップに位置するような選手である。そんな選手の代役を務められる選手が簡単に表れることは、ほぼありえないことである。そうなるとこの3選手には、ある程度の数字を残してもらう必要がある。
村上には、全試合出場も視野に入れてもらいたいし、山田、塩見にも最低でも120試合以上(出来れば130試合以上かな…)は確実にゲームに出場してもらいたい。それだけゲームに出場出来れば、自ずと数字は付いてくるはずである。
昨シーズン、打撃面でも守備面でもメカニックに多少なりとも狂いが生じているように見えた村上には、何とか2024年シーズン開幕までにズレを修正し、22年シーズンとまでは行かなくても3割40本くらいを期待したいし、山田にも2割7分台~8分台辺りの打率を期待したいし、塩見にも走攻守でチームに貢献してもらいたいと思っている。脇を固めるメンバーという意味では、オスナ、サンタナの両助っ人がいたり、扇の要に中村がいたり、守れる遊撃手長岡がいたりと、ある程度のメンバーが揃っているため、それだけに村上、山田、塩見のスタッツは重要になると思われる。この3人がシーズン通して活躍するようであれば、相手チームからすると脅威になるはずである。」
中々上手くいかないものですね…。
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コメント
塩見については一塁を駆け抜けるような、なんでもないプレーで故障するなら首脳陣は頭が痛いでしょうし、ファンの側もがっかりしてしまいますね。
岡本にある程度やられてしまうのは仕方ないでしょう。
抜群の実績と高い技術のある青木ですが、併殺打が多いですかね。チャンスで起用される場面が多いので、ある程度は仕方ないのでしょうが打って欲しかった。
超匿名さんへ
塩見にとってもチームにとっても非常に痛い怪我になってしまいましたね。戻ってくるまでにはある程度の時間が必要そうですよね。
ダブルプレーに関しては、仕方ないかと思います。青木自身決して出番が多くない中で気持ち的にのり切れない部分はあるかもしれませんが…・
塩見、、、
単独事故の怪我は周りから見ていて何でも無いようなことでも、かなり重症だったりするので今季の復活は厳しいかもしれませんね
左膝内側靭帯損傷かなー
これから田口、清水が戻ってきそうな時に誰かが抜ける
うまくいきませんねー
アームさんへ
塩見は、左前十字靱帯損傷、半月板損傷ということですね。想定しうる最悪の診断結果でしたかね?ショックは大きいですよね。