季のプロ野球でトリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)を達成し、セ・リーグ最優秀選手に輝いたヤクルトの山田哲人(てつと)内野手(23)が8日、1億4000万円増の年俸2億2000万円(金額は推定)で契約更改した。背番号も「23」から「1」に変わることも決まった。
(毎日新聞引用)
上記のとおり来シーズンから山田哲人がヤクルトスワローズの背番号「1」を背負うこととなった。ヤクルトスワローズの背番号「1」は特別な背番号である。
タイトルの通りなのだが、「ミスタースワローズ」と呼ばれた小さな大打者若松勉が長年背負って以降、選手としてかなりの実績を残し、ヤクルトスワローズを引っ張っていけると認められた選手のみに与えられる特別な背番号となっている。選手として弱小スワローズを支え、球団初のリーグ優勝、日本一を経験し、監督としてもリーグ優勝、日本一を経験した若松氏が背負っていたからこそ価値が高まった背番号なのだが、それだけではなく、おそらく若松氏の野球に取り組む姿勢や真面目な人柄もあったからこそここまで特別な背番号になったのではないだろうか?
若松氏の次に背番号「1」を継承したのは池山隆寛だった。私がプロ野球を見始めた頃のスワローズのスタープレーヤーといえばこの池山氏だった。当時は背番号「36」を背負っており、「ブンブン丸」と呼ばれた豪快なバッティングとショートでの華麗な守備に特徴のある絵になる野球選手だった。その池山氏がチームリーダーとして覚悟を決めるように背番号「1」を背負ってからいわゆるヤクルトスワローズの「黄金期」が始まった。背番号「1」の価値をより高めたのがこの池山氏だったのかもしれない。
池山氏の次に背番号「1」を継承したのはその池山氏からサードのレギュラーを奪取した岩村明憲だった。走攻守三拍子揃った岩村氏もスワローズのスタープレーヤだった。若松氏同様決して身体のサイズが大きかったわけではないのだが、力強いバッティングに特徴があり、シーズン本塁打40本以上を記録したシーズンもあったほどである。メジャーリーグに渡ってからも存在感を発揮し、日本人内野手がメジャーでも通用することを証明して見せた。
岩村氏の次に背番号「1」を継承したのは、来シーズンからシアトル・マリナーズでプレーする青木宣親だった。右投左打の稀代のヒットメーカー青木は、タイプ的には最も若松氏に近い選手だったのかもしれない。背番号「1」を背負っていた時期は2シーズンのみということで非常に短い期間だったのだが、2011年シーズンの優勝争いの中で気持ちを表に出して戦っていた姿が忘れられない。2000年代を代表する外野手の1人である。
その青木から背番号「1」を継承するのがご存知山田哲人である。昨シーズン大ブレークし、今シーズンはトリプルスリーを達成し、チームをリーグ優勝に導いて見せた。年齢はまだ23歳という若さなのだが、背番号「1」を背負うに値する「ヤクルトの至宝」である。
今日は青木から直接背番号「1」のユニホームを授与されるというサプライズ演出があった。すでにメジャーリーグに在籍している青木がこういった場に登場してくれるというのがヤクルトスワローズというチームの良さなのではないだろうか?
来シーズンから背番号「1」を背負う山田にはそれなりのプレッシャーものしかかってくるとは思うのだが、ヤクルトスワローズの背番号「1」に恥じない活躍を期待したいと思う。歴代の背番号「1」を背負ってきたヤクルトのレジェンドと呼ばれる選手と比べても山田の実力は全く劣っていない。今以上にヤクルトの背番号「1」の価値を高めてくれるのではないだろうか?
やっぱりヤクルトの背番号「1」は特別である。
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コメント
後ろ3人は今だに若松と池山は超えてない。あの9回裏ツーアウトから、同点ホームラン打ってくれるドキドキ感は忘れられない。成績だけじゃない何かを持つ人が若松や池山だった。
> 違うさんへ
コメントありがとうございます。
若松氏池山氏あっての背番号「1」ですね。
山田は背番号1似合そうですよね。
又、新入の廣岡も36を背負って大きく育ってほしいですね。
> -さんへ
山田の1番はすでに似合っている印象ですね。
廣岡も楽しみな選手ですね。