杉浦のリリーフ起用は吉と出るか?凶と出るか?

オープン戦
ヤクルト3-8日本ハム

ヤクルトの開幕ローテが報道された中で杉浦はリリーフに配置されることになったようだ。今日はそのことにも触れてみたい。

ヤクルトの先発石川は、開幕第2戦目の先発が予想されている。今日は、ピリッとした投球を見せることが出来ず、4回2/3で被安打9の6失点という数字が残ってしまった。1試合の結果だけでどうこう言われる投手ではないため、開幕後の投球に期待したいと思う。5回を投げきれなかったのは想定外だったと思うし、本人なりに反省もしていると思うのだが、その分2番手でマウンドに上がった杉浦の良いテストになったのではないだろうか?

イニングの途中ランナーがいる場面から登板し、続く6回もマウンドに上がった。リリーフでの経験が少ない投手なだけにオープン戦でこのようなシチュエーションを経験できてよかったのではないだろうか?1回1/3を無失点としっかり役割を果たしてみせた。しかしまだまだリリーフ用のピッチングに切り替えることが出来ていないようにも感じるため、ここら辺は徐々に慣れていってもらいたい。

さてここからはタイトルにもした通り、杉浦のリリーフ配置について触れていきたい。先日報道のあったヤクルトの開幕ローテは小川、石川、原、館山、成瀬、デイビーズという名前が並んでいた。まあ順当な顔ぶれと見て良いのだが、個人的には結果を残せていない館山は開幕時は2軍で調整させて、杉浦か山中辺りがローテに入る可能性が高いのでは?と踏んでいた。しかし首脳陣の選択は館山を開幕ローテに入れて、杉浦をリリーフに配置するというものだった。この配置転換は「吉と出るだろうか?凶と出るだろうか?」
杉浦のリリーフ配置については、やはりチーム事情が大きく関わってきている。昨シーズンの優勝の原動力は間違いなく強力なリリーフ陣だった。そこから抑えのバーネットと便利屋ロマンが抜けてしまったため、リリーフ陣の再建を余儀なくされている。新外国人のルーキとペレスも起用しながら立て直しを図っているのだが、外国人枠の関係もあってシーズンを通して2人を同時に起用することは難しい状況である。また昨シーズンのブルペン陣を支えた秋吉、オンドルセク以外の投手がオープン戦で結果を残せなかったこともあり、素人目にも駒不足の状況が見て取れた。
そこでリリーフ陣に比べれば枚数が揃っている先発から1枚リリーフに配置転換という方法を考えたのだと思う。しかしその先発陣に関してもリリーフに回せる投手は限られていた。石川、成瀬に関しては、元々完全な先発タイプの投手だし、館山は昨シーズン長いリハビリから復帰したばかりであり、先発に比べて身体的負担が大きくなるリリーフは考えられない。デイビーズに関しても外国人枠の関係もあり、リリーフに回せるチーム事情にない。小川はリリーフ適性もあると思うのだが、現ヤクルトのエースである。この先発陣の柱をリリーフに回しては、バランスが大きく崩れてしまう。
となるとリリーフに回せるのは、実質ルーキーの原か杉浦しかいなかったのではないだろうか(山中は変則のアンダーハンドということもあり先発に残したいし、新垣は先発に強いこだわりがあるようだし…)?
原と杉浦に関しては、どちらをリリーフに回しても良いと思うのだが、両者ともに故障を経験しているため、個人的にはリリーフで登板を重ねるよりも先発として育ててもらいたい気持ちが強い投手である。しかしチーム事情を考えるとどちらかをリリーフに配置する他なかったのではないだろうか?
そうなるとオープン戦で先発として結果を残したルーキー原にリリーフという負担がかかる役を担わせるよりも3年目となる杉浦にリリーフを担ってもらうというのがベターな考え方になるのかもしれない。おそらく「上記の開幕ローテ+杉浦の中で1人リリーフに配置転換するとしたら誰を選びますか?」という質問をヤクルトファンの方々にした場合、「杉浦」と答えるファンの方々は多いのではないだろうか?私も多分そう答えていると思う。先発で投げている時は状況に応じて力をセーブして投げ、場面によってギアチェンジをするところに杉浦の投手としての総合力の高さを感じていたのだが、その反面スタミナ面に課題のある投手という印象も残っていた。リリーフとして短いイニングを全力で投げれば難攻不落の存在になるのでは?という期待感はある。
しかしスタミナ面の課題のほかにフィジカル面の課題もあるため、リリーフという激務に杉浦の身体が悲鳴をあげないか不安に感じる部分もある。プロに入ってから怪我との戦いが続いており、まだ満足にシーズンを通して結果を残したことがない投手ではあるのだが、その潜在能力の高さは誰もが認めるところである。それだけに杉浦だけのことを考えればあくまで先発としてじっくり育ててもらいたい気持ちもあるのだが…
首脳陣は杉浦をどのように起用していくのだろうか?連投、連投ということもあるのだろうか?

打線に関しては、バレンティンと畠山がいよいよ開幕戦に間に合わない可能性が出てきている。やはりこの2人が欠けるとなると迫力不足に映る部分もあるのだが、川端、山田、雄平は今日のゲームでしっかり結果を出してみせた。山田は中々結果が残せていないが、今日のタイムリーはインコースのボールを非常に上手く捌いていた。流石のバッティングである。
開幕シリーズとなる巨人戦、ホーム開幕シリーズとなる阪神戦共に相手先発は強力な布陣になりそうなため主力の活躍が欠かせない。上記の3名に是非チームを引っ張ってもらいたい。

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コメント

  1. K より:

    私も杉浦の中継ぎ転向は前向きに考えますね、先発だと5回あたりに球威が落ちて高く浮く傾向だったので短いイニングの方が制球力があるので球威も落ちなく生かせるかなと思います。不安点は同じくフィジカル面ですよね、連投は厳しいと感じます。
    それとオープン戦で投手陣の防御率が悪いのは開幕に向けて気になりますよね、バレンティン・畠山が開幕に間に合わず打線の怖さがないので投手陣の頑張りに期待ですよね(オープン戦の成績の悪さは新戦力を試す狙いが強かったのと指名打者も早い段階で使わなかったので仕方ないかなと)

  2. FIYS より:

    > kさんへ

    杉浦のリリーフ起用については、個人的には「前向き」というところまでは至っていません。しかしオリックスの平野のように先発の時とは違った顔を見せてくれる可能性はあるかな?と感じています。

    やはりバレンティン、畠山を欠くと怖さがなくなってしまいますよね。

  3. sabo より:

    杉浦のリリーフ起用は楽天松井を抑えで使うと聞いたときのような何とも言えない気分ではありますが、チーム事情としては勝つための最善策でしょう
    開幕後にリリーフ転向するよりは少しでも準備期間を作れたのは良かったかもです
    将来的には先発に戻す予定らしいし、杉浦がチームの宝であることは監督コーチが一番理解しているでしょうから連投もできる限り避けるかと、あとは怪我さえ気をつけてくれれば

    フィジカル面さえクリアできて連投もこなせるならクローザーでもいいんじゃないかと思います
    どんな場面でも冷静でいられるメンタルの強さを持ってますから


    とはいえ杉浦をリリーフに回すと今度は先発要員がギリギリに感じられるのも恐いな
    石山さえ戻れば、、、

  4. FIYS より:

    > saboさんへ

    私はオリックスの平野のイメージですね。平野のように先発時とはまるで違ったピッチングを披露してくれる可能性もあるのかな?という思いもありますが、やはりフィジカル面を考えると不安も大きいように感じます。

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