ヤクルト5-3阪神
CS争い生き残りに向けてどうしても勝ち越したい甲子園球場での阪神との3連戦なのだが、初戦は高校時代の甲子園のスター鵜久森が満塁ホームランを含む5打点の大活躍でヒーローとなって見せた。このままの勢いでもう1つ勝ちたいところである。
今日は2安打1本塁打5打点の活躍となった鵜久森から触れていきたい。過去記事はこちらから→「坂口智隆と鵜久森淳志を獲得」
甲子園でのホームランは2004年、高校3年次の選手権以来とのことである。2004年の鵜久森は間違いなく世代を代表するスラッガーだった。センバツで優勝、選手権で準優勝と結果を残したチームの4番で自身も春2本、夏3本のホームランを放っている。この年代の甲子園の主役は鵜久森だった。当時の鵜久森の印象はとにかく「ひょろ長い選手だな。」という印象である。しかしその長い腕を上手く使って打球を飛ばす、日本人の高校生ではあまりいないタイプの長距離ヒッターだったように記憶している。高校野球の投手の基本としてはしっかりアウトローに投げ込むことが求められると思うのだが、この鵜久森はそのアウトコースのボールを長い腕で上手く捉えていたように感じる。相手投手からするとこれまで培ってきたアウトコースへ投げ込んでも捉えられてしまうため非常に戦い難い選手だったのではないだろうか?
しかし当時の鵜久森はあまりにも細身であり、即プロというタイプでもないのかな?という印象を持っていた。それでも日本ハムに指名され高卒即プロ入りとなった。プロ入り後も日本ハムの2軍で多くのチャンスを与えられ、少しずつ結果を残すようになってきたようにも感じていたのだが、1軍の壁を破ることが出来ず、大きな活躍のないまま策シーズン後に日本ハムを退団となってしまった。その後ヤクルトが獲得したのだが、今シーズンも久々のホームランは飛び出したものの1軍定着とは行かず、苦しいシーズンを送っていた。
しかし主力の怪我もあり、ここ最近ではあるのだが、スタメンでの出場も増え始めると大事な場面で結果を残し始めている。24日の中日戦では3ランホームランを放つなど本来の長距離砲としての輝きを徐々に取り戻す中で今日は3回の1アウト満塁のチャンスで阪神先発岩崎の変化球を上手く捉えると打球はレフトスタンドへ飛び込む先制満塁ホームランとなった。高校時代を彷彿とさせるような長い腕を上手く使ったバッティングだったと感じる。
4回にも2アウトから山田、バレンティンが出塁して作ったチャンスで同郷の後輩秋山からタイムリーヒットを放ち、リードを広げてみせた。真中監督も主力に怪我人が続出しているとはいえ、決して結果を残しているとは言えない鵜久森をここに来てよく5番で起用しようと思ったものである。その起用に応えた鵜久森も見事である。初回のチャンスで高めのボール球に手を出して三振する姿を見ているとまだまだ確実性には乏しいかな?と感じるのだが、やはり右の長距離砲は貴重である。もう甲子園のヒーロー鵜久森を覚えている人もだいぶ減ってきているとは思うのだが、ここからプロの世界で一花咲かせるようなこともあるのだろうか?今日のバッティングはお見事だった。
ヤクルトの先発デイビーズは前回の広島戦で好投していただけに期待されたのだが、今日は調子自体そこまで良くなかったように感じる。2回、3回、4回とピンチを招きながら何とか無失点で切り抜けたのだが、5回にヒットと四球でピンチを招くとルーキー高山に2点タイムリー3ベース、続く福留にタイムリー内野安打を浴び3点を失ってしまう。5点のリードを貰っていただけにこのまま楽な展開に持ち込みたかったのだが、今日のデイビーズの調子ではそこまで上手くはいかなかった。結局今日は5回で106球を要してしまい、この回で降板となってしまった。勝ち投手にはなったのだが、依然として判断が難しい投手である。
2点リードの6回から継投となったのだが、平井ー松岡ールーキー秋吉と4人の投手が1イニングずつを無失点で切り抜け、自分の役割を果たしてくれた。4投手ともランナーを出してしまい、一歩間違えば同点、逆転の場面もあったのだが、何とか凌いでくれた。平井は連投となったゲームでも150キロを超えるストレートを披露してくれたし、松岡、ルーキはピンチを招きながらも甲子園の雰囲気に飲まれることなくしっかり仕事をしてくれた。昨日のゲームで本来の仕事が出来なかった秋吉も今日はしっかりセーブシチュエーションで試合を締めくくり、チームの勝利に貢献してみせた。
4回以降得点が奪えず、追い上げた阪神にずっと流れが行っているように感じるゲームだったのだが、リリーフ陣の踏ん張りが勝利を手繰り寄せる結果となった。ルーキ、秋吉を中心に登板数が増えており、かなり苦しい時期に差し掛かっていると思うのだが、とにかくこの2人には投げてもらうしかないチーム状況である。ルーキ、秋吉以上に信頼のおけるリリーフ投手がいないだけに多少の負担は仕方ないところだろう。
P.S 鵜久森にしても坂口にしても上記に貼り付けた記事を書いた時に想像していたよりも数字を残してくれている。レギュラーとしてコンスタントに試合に出続けヒットを重ねている坂口も長距離砲としての素質を開花させようとしている鵜久森も予想以上の活躍ぶりである。この活躍の裏にはやはり杉村コーチの指導があるのだろうか?だとすれば「杉村再生工場」と呼びたいくらいである。
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コメント
鵜久森選手のホームランが出たので良かったですが、荒木の盗塁はちょっと疑問ですね…。荒木が盗塁すれば、バレンティン選手が勝負を避けられるのは明白です。そして、5番打者の併殺打でチェンジの可能性も高かったでしょう。こういう野球をやってるから、今年は負け越してるんじゃないですかね?
出塁しているのが荒木だけなら盗塁はアリでしょうけど…。4番打者が勝負を避けられるような盗塁は、褒められたものではないと私は思いますね。
試合は勝ちましたがリリーフ陣は綱渡り状態ですね、残り試合で川端・雄平が戻って打線が引っ張っていかないと厳しいでしょうね(村中が下で復帰してるのが明るい材料ですけど)
ここにきて2番の荒木にバントやエンドランを多用するようになったのは良いことですね、山田とバレンティンの前にスコアリングポジションにランナーいた方が絶対に相手は嫌ですからね、なので川端が戻ってきても2番にせずにバントやエンドランが出来る選手を起用して欲しいですね。(下位打線に川端・雄平・西田だと相手は脅威に感じませんかね)
それと9回の攻撃はお粗末ですよね、バレンティンも見送れば四球で無死満塁になりましたし、大引は打率も250まで下がって全く期待でないのでスクイズして欲しかったし、あと1点の重要性を選手も首脳陣も必死に取りに行ってくれないと・・・・こういう野球ではやっぱりAクラスは厳しいですね。
あと山田は盗塁1個でトリプルスリーほぼ達成感ですね、2週間の休みで足腰の疲れが取れた感じで元気になってるので9月は固め打ちしてくれそうですかね。
最後に鵜久森と坂口はヤクルトに来て良かったですね、まだまだ出場機会に恵まれず埋もれる選手は沢山いると思うので飼殺しせずにトレードや自由に移籍できるように球団の配慮も必要かと感じる今シーズンですね。
この試合は鵜久森さんの日でしたね。日ハムを戦力外通告になってヤクルトに来てくれましたが、ヤクルトという環境が合ってるのだと思います。『もう僕には後がない』と言っていましたが、他の選手達も毎回この気持ちで臨んで欲しいものです(^_^;)ヤクルトは球界No.1の再生工場だと思います。
あと、今期の捕手は西田さんで良いと思うんですけど…(・・;)もちろんムーチョも大好きなのでスタメンは嬉しいのですが、あの失点を見るとちょっと不安です。
大引さんも痛いのであれば無理をせずに、休んで欲しいんですけどね(^◇^;)
今日の先発は石川さん!!150勝が掛かっているので、全力投球お願いします!!
> 久保田さんへ
イニング的にもまだ回が浅かったですし、積極的に仕掛けることは悪くなかったのではないでしょうか?盗塁することでバレンティンの併殺打の可能性がかなり低くなりますしね。
> kさんへ
川端以外の打者が2番にはいるときは2番打者にこういった揺さぶりをお願いしたいですよね。昨日の荒木、今日の三輪としっかり2番打者の仕事をしてくれましたよね。
9回の攻めは確かに褒められたものではなかったですよね。それでもCS争いに絡めるのが今のセリーグということなのでしょう。各球団の埋もれている実力者探しも面白いかもしれませんね。量も質もソフトバンクが圧倒しそうですが…
真中監督の5番鵜久森起用のセンスは凄いです
マジで鵜久森はヤクルトで開花したのでは?と期待できます
今年だけとか代打だけとかではなく正レギュラー争いに挑む挑戦権を得たのではないでしょうか
デイビースは悪すぎないけど良くもない
助っ人選手としては5番手レベルと考えます
つまり来季契約は厳しいかと
> 井野ファンさんへ
この活躍で鵜久森は来季の契約が濃厚になってきましたかね?バックアップメンバーに1人長距離砲がいるのは心強いですしね。
> saboさんへ
まだ開花したとは言いきれませんが、職人的な雰囲気が出始めましたかね?大器晩成型という可能性もありますかね?
> スワローズ愛が止まらないさんへ
鵜久森はここに来て貴重な一打を放ってくれていますよね。チームに欠かせない存在になりかけていますよね。