2017シーズンFIYS的振り返り

毎年行っているので今年も昨年末に挙げていたポイントに沿って前半戦の振り返りを行ってみたい。昨シーズンの前半戦振り返り記事はこちらから→「2016シーズン前半戦FIYS的振り返り

まずは昨年末に挙げていたポイントを見てもらいたい。→「2017年シーズンのポイントは?

1つずつ私なりに点数を付けながら振り返ってみたい。

①先発陣の整備 60点
・「甘い。」と言われてしまうかもしれないが、昨シーズンに比べれば整備されていたかな?と感じており、私の想定していたくらいの成績は残してくれていると感じている。開幕時には石川、小川、オーレンドルフ、ブキャナン、山中、館山と6枚揃い、それなりの状況でスタートが切れたのだが、オーレンドルフ、館山が結果を残せず登録抹消されてしまうと開幕後エースの働きをしていた小川、まずまずの投球を披露していた山中が怪我で戦線を離脱し、一気に苦しくなってしまった。
それでもその穴を15年のドラ1原樹理と16年のドラ2ルーキーの星が埋めて、由規も中10日以上空いての登板ではあるが、安定した投球を披露し、何とか形は整ったのだが、石川、ブキャナンにそのしわ寄せが行く格好となってしまった。
特に石川に関しては、前半戦から中5日、時には中4日でマウンドに上がる中で好不調の波が大きく、好調時も打線との噛み合いの悪さから勝ち星を拾えず、ここまで4勝10敗と苦しんでいる。近年の石川の投球内容と比べて特に悪いというわけではないのだが、チーム状態の悪さもあって「勝ち」につながらない印象である。
ブキャナンも石川以上にタイトな起用法となったが、その中でも粘り強く投げ続けてくれている。威力のあるファストボール系のボールにカーブやチェンジアップなどで緩急も付けて自分のペースに持ち込むことに長けた投手である。ブキャナンは前半戦のMVPと言っても過言ではないと感じている。
後半戦は一旦リリーフに回っていた小川を先発に戻すようなので、ブキャナン、小川、石川、原樹理、星、山中に由規が加わる形が基本になるだろうか?

②リリーフ陣の整備 50点
・こちらも「甘い。」と言われてしまうかもしれないが、元々頭数が足りなかった事を考えると良く奮闘している部分もあるかな?ということで50点以下の点数は付けられなかった。
秋吉をクローザーに配置し、石山、ルーキを加えた3人で前半戦は奮闘していたし、数字自体は良くないが、近藤も厳しい場面でしっかり仕事をしてくれる印象も残してくれた。しかし頭数の少なさに加えて、リリーフで何とかチームに貢献して欲しかったパワー型の平井、杉浦が離脱してしまったため、石山、ルーキ、近藤の負担が想定以上に大きくなってしまったのではないだろうか?6月末にはついに秋吉が長期離脱となってしまい、緊急的に小川をリリーフ、クローザーに回したのだが、これが裏目に出てしまった。後半戦から小川を先発に戻すと言う事で誰がクローザーを担うのか分からないのだが、リリーフ陣に関しては、前半戦以上に苦しい状況になってしまうかもしれない。

③ベテランの奮起 15点
・若手が飛び出すまでにはもう少し時間が掛かりそうな雰囲気があるため、昨年末には「ベテランの奮起」をポイントに上げたのだが、畠山は開幕直後に怪我で離脱し、館山も1軍での登板は2試合のみに終わってしまった。松岡もここに来てようやく1軍に戻ってきた状態で前半戦はほとんど戦力になれなかった。それでも石川が数字は残せないなりに奮闘していた事から一応15点という数字を付ける事とした。
ベテランに足を踏み入れている30代中頃に差し掛かる選手達の中では坂口が奮闘しているが、バレンティン、大引、雄平と全盛期に比べれば怪我が多くなっており、離脱する回数も増えている。飯原や武内含めてこの年代の野手が後半戦どこまでチームを引っ張ってくれるだろうか?

④助っ人外国人選手の出来 50点
・ブキャナンがエース級の働きをしてくれているのだが、ヤクルト球団が最も期待していたであろう現役メジャーリーガーだったオーレンドルフが1勝も出来ないまま2軍暮らしが続いている。オーレンドルフは投球フォームを見るからにランナーを許してからの投球に不安があるかな?と感じていたのだが、その不安が的中してしまっている。投げるボール自体は悪くないのだが、セットポジションでの投球を修正できなければ1軍での登板は難しそうである。これは誤算だったのではないだろうか?
ルーキは大事な場面で崩れてしまうこともあるのだが、昨シーズン同様様々な場面で良く投げてくれていると思う。ストレート、ツーシームがキレている時は難攻不落の印象を相手に与える事もあるように感じるため、もしかすると後半戦はクローザーに配置される可能性があるかもしれない。元ヤクルトのバーネットにしろ現ソフトバンクのサファテにしろ苦労しながら日本野球にアジャストしてきた選手である。ルーキもそういった投手の仲間入りを果たせると大きいのだが…どうなるだろうか?
ギルメットは開幕当初の炎上が響いてしまい、出場機会が思うように増えなかった。あの角度から投げ込まれるスプリットは非常に面白いボールなのだが、まだ結果につながっていない。
・野手陣ではバレンティンがまずまずの数字を残してくれている。昨シーズン後に去就が注目されていたのだが、ヤクルトに残留となった。WBCで大活躍したように素晴らしいバッティング技術の持ち主ではあるのだが、やはり下半身が脆くなっており、シーズン通しての活躍が見込めないため、個人的にはほぼ想定通りの数字である。出場しても全力でのプレーが難しく感じる場面も目立ち、守備、走塁面でのマイナスが大きい事も気になるところである。
グリーンに関しては、畠山が離脱時に1軍でプレーして欲しかったのだが、グリーンも肉離れで離脱していたため、1軍で試合に出場したのはすでに6月となってからだった。ハッスルプレーやベンチでのムードメーカーっぷりは個人的には好きなのだが、守備、走塁面ではバレンティン以上にマイナス面が大きく、現状ではセリーグでは厳しいかな?という印象である。それでもバッティングに関しては、日本野球の配球に慣れてくればもっと数字を残せる選手だと感じる。後半戦も出場機会があるだろうか?

今シーズンはシーズン前のポイントとして「怪我人を極力出さない。」という項目を外していたのだが、結局怪我人に悩まされてしまった。これだけ怪我人が出てしまうシーズンが続いている事に対して何かしらの対策を練らなければならない。この部分をクリアしなければいくらシーズン前にポイントとなる項目を挙げたとしても全て無意味になってしまう。
前半戦の28勝52敗2引き分けという数字は寂しい限りなのだが、ヤクルトのような決して選手層の厚くないチームでこれだけ怪我人が出てしまえばこの数字もあり得る数字だと感じる。まずは後半戦の早いうちに連敗を止めてもらいたい。今シーズンの再浮上は非常に厳しい状況である。

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コメント

  1. k より:

    ①に関しては昨年は杉浦やデイビーズが誤算でしたからブキャナン・原樹理・星が計算出来るようになったので昨年に比べたらよくなってるので60点で妥当じゃないないですかね。問題はオーレンドルフですね、毎年のように高年俸の先発外国人が活躍できない状況なのでヤクルトには億越えの外国人は必要ないですね。
    あとは小川が先発に戻ってどうなるかが心配ですね、精神的にやられていそうで勝てない予感がするんです
    が・・・・。
    ②は秋吉のケガと杉浦の離脱と平井が独り立ち出来なかったのが(ケガ?)痛いですね、あとは実力通りかなと感じているのと新戦力として風張や土肥や竹下あたりが全く出てきてないので30点ですかね。
    私的にはリリーフ陣は山中と風張に登板増やして欲しいですけどね。
    ③は15点でいいかもですね、館山と畠山に関しては戦力になってませんからね。
    特に畠山は2年仕事してませんからトレード要因か来年からは代打専門ですね。
    他では坂口は頑張ってますが雄平・大引・松岡もケガがちで世代交代が見えてきたかなと。
    ④は30点ですかね、バレンティンもホームランが出なくなっているのは下半身の粘りがなくなって差し込まれ気味ですし、オーレンドルフは論外、ルーキはもしかしたらクローザーにしたら化けるかもしれませんね。グリーンは守備がもう少し出来たら来年も残留ありかなと、ギルメットも年齢的に残留させても面白いかなと、どちらにせよ少しは長い目でみないといけないと思いますね(バーネットもメッセンジャーも最初はダメ外国人でしたからね)
    最後にケガ人の多さは神宮球場を本拠地としてる限りは変わらないのかもしれませんね。神宮球場は大学野球開催だと草野球の球場で練習とかしてますし、二軍の戸田球場の設備もソフトバンクに比べたら天と地の差がありますからね。こういう環境面から良くしていかないとプロ球団の選手としてレベルが上がっていかないのかもしれませんね。

  2. 匿名 より:

    故障者が続出する中若手で出てきたのは野手は藤井、投手は原と星くらい。
    ここ何年も言われている事ですが根本的な育成改革が必要ですよね。
    いつまでも蟹工船やっているようではねぇ
    球団はまずは選手の数を増やさないと元気な選手にしわ寄せが行っていることに気づいていないのですかね?

  3. trefoglinefan より:

     まだ序盤だった頃、まうでトーナメントでも戦っているような起用をして、選手をどんどん駄目にしていきました。序盤は無理させないで、駄目もとで新戦力の発掘をやってもいいのに、どうしようもなくなってから、慌てて若手を使っても、結果など出る訳がありません。精神的に追い込まれた状況で出場させられるのですから。無事シーズンを乗り切ることを願うだけですね。

  4. 中国地方のスワローズファン より:

    ①~④は概ね仰る通りだと思います。
    しかし、個人的には⑤「真中監督を筆頭に首脳陣のミス」も挙げたいと思います。

    真中監督と伊藤コーチは小川の抑え起用、継投のタイミングの悪さ。

    三木コーチは甲子園での石川先発の試合でゲッツーコースの打球をおかしい守備シフトのせいで失点させ、逆転負けに繋げてしまいました。

    福地コーチは4月のマツダでの広島戦で中村がホームに間に合うタイミングだったのに止めてしまい、同点に追い付けず負けてしまいました。

    この他にも挙げればキリが無い程に首脳陣のミスも目立ちます。
    怪我人が続出しているのは真中監督の責任では無いかもしれません。
    しかし、チームとして、組織としての形や姿勢まで崩壊してしまっては本末転倒だと思います。

    今シーズンは再浮上しなくて良いと思います。
    真中監督と三木コーチには組織を崩壊させた責任を取って欲しいです。

  5. 井野ファン より:

    ①は昨年がひどすぎたし、今年はだいぶ良くなったと言いたいですが、小川をリリーフにしたのは失敗だったと思います。また先発に戻すそうですが、だったら最初からそこだけはいじるべきではないと思います。
    でも原が成長、星も先発転向が成功だったと思います。
    正直ブキャナンよりオーレンドルフの方が活躍するのかなと予想してましたが、予想ははずれましたね。

    ②秋吉が元気な時はこれも昨年よりはよかったと思ってましたが、前半戦最後は秋吉はおらず、エースの小川もリリーフにするくらいガタガタな状態になったのをみると、リリーフの整備はできてないと思います。
    後半戦はルーキが守護神になるかもですが、私ははまると思います。
    (ルーキは投球がサファテに、風貌がバーネットに似てます。)

    ③ベテランは坂口、石川以外はけがしやすくなってるように見えます。毎年ベテランになればなるほどけがで離脱しやすい傾向があるので、ヤクルトの場合はベテラン頼みを脱するのが課題だと思います。
    ただ、井野はどんどん起用するべきです。井野がマスクをかぶると勝ちやすくなってるし、時として井野のようなベテランを起用も必要です。
    (西田を使わないならファームで起用し、代わりに井野を第二捕手で一軍に帯同させたほうがいい。)
    大松は最近打ててないですが、いつかのサヨナラホームランの再現も充分ありえますし、あれだけの苦労を乗り越えてきた選手なので、ずっと一軍にいてもらいたいです。

    ④バレンティンは守備もよくない、けがしやすいなら、2013年並に打撃で貢献してもらいたかったですが、正直釣り合わなくなってます。来季は必要ないかと思います。
    ルーキは好不調の差は激しいが、なんだかんだで長くブルペンを支えてますし、ギルメットは私的には潜在能力はすごいと思っています。よってルーキ、ギルメットは来季もいてもらいたいです。
    ブキャナンは安心して見ていられますね。来季残留の話は確実に彼にいくでしょうから、いやでなければ残ってもらいたいです。
    オーレンドルフは厳しいな。
    グリーンは人間性が好きだから保険でも残ってもらいたいです。

    後半戦からリベロが加入らしいですが、来季も残留の話がでるくらい活躍できればうれしいです。

  6. FIYS より:

    > kさんへ

    今シーズンは大型連敗が続くなど本当に苦しいシーズンとなっている事もあり、怪我人の多さについてはクローズアップされて報道されていますよね。この課題はなんとしてでも対応方法を探ってもらいたいですよね。

    外国人に関しては、まずはルーキが化けるのを期待しますかね。

  7. FIYS より:

    > ーさんへ

    それでもここ数年ドラフトは多少は高校生の指名も増え、変わり始めそうな雰囲気もあるんですけどね。

    今年のドラフトは野手4名、投手2名くらいの思い切ったドラフトに期待したいですね。

  8. FIYS より:

    > trefoglinefanさんへ

    これ以上の離脱は避けたいですよね。それでもリリーフ投手の酷使は深刻な部分もあるかもしれないので心配ですよね。 

  9. FIYS より:

    > 中国地方のスワローズファンさんへ

    これだけ勝てないと首脳陣のミスもどうしても目立ってきてしまうし、ファンとしても目が行ってしまうかもしれませんね。

  10. FIYS より:

    > 井野ファンさんへ

    中村、西田が離脱すると言うピンチで井野は本当に良く頑張ってくれましたよね。首脳陣の評価も上がったのではないでしょうか?怪我だけはしないようにしてもらいたいですよね。

    リベロは何とか戦力になってもらいたいですよね。

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