山田よ打ってくれ

ヤクルト０－１広島

ブキャナンの好投もむなしく、０－１での完封負けとなってしまった。特に先週調子を戻して来たかな？と感じた山田が猛打賞の後3試合連続無安打とのことで調子が上がりきらない。それでも4番を任されている以上はどんな状況でも結果を残して欲しい選手である。

先発のブキャナンは強力広島打線を相手にしても粘り強い投球を披露してくれた。抑えていても簡単にアウトになってくれない辺りは、広島打線の凄さなのだが、その広島打線を相手にしながらもきっちり試合を作ってみせた。特に四球からピンチを招いてしまった4回を無失点で切り抜け、試合の流れを渡さなかったのは大きかった（西浦の守備も見事だった）。しかし5回2アウトから高めに入ったカットボールを菊池に完璧に捉えられてしまった。カウント３－１からの一球と言う事で、もちろん四球を与えたくない場面だったのだが、少し甘くなったところをフルスイングでスタンドインさせてみせた菊池を誉めるべき一発だったように感じる。この辺りも広島の強さを感じさせてくれる。正直菊池を四球で歩かせていたとしてもその後失点につながってしまった可能性が高いのではないか？と感じさせる場面だった。
6回で121球を擁してしまったのだが、ブキャナンらしい力投だったと感じる。

しかし打線がそのブキャナンを援護する事が出来なかった。広島の先発は高卒4年目の中村祐ということで序盤に先制点を奪ってリズムを崩しに掛かりたかったのだが、球速表示以上に伸びを感じるストレートを軸にタイミングを外されてしまった。ヒットを放ってもランナーを出してもそこから繋ぐ事が出来なかった。借金がこれだけ膨らんでしまい、真中監督をはじめとする首脳陣の采配もどうしてもブレ気味になってしまうため、攻撃の形が見え辛くなっているのだが、そんな時は主軸のバットに期待したいものである。しかし今日は山田が4タコで3三振と大ブレーキとなってしまった。
昨シーズン終盤から絶不調に陥っており、今シーズンも長期に渡って数字が上がってこないのだが、8月に入ってからはヒットも出るようになり、ようやく完全復調が近付いてきたかな？と感じていたのだが、結局直近3試合はノーヒットという事でノリ切れない状況が続いている。今日の相手の中村祐は確かにいいストレートを投げていたとは感じるのだが、まだ一流の投手というわけではなく、日本を代表するバッターの1人である山田であれば、不調であってもそれなりに対応してもらいたかったのだが、完璧に封じられてしまった。
2年連続トリプルスリーを達成した山田の活躍を楽しみにしているヤクルトファンは多い。特に今シーズンはチームが沈んでしまっているだけに今となっては、「チームの勝敗よりも山田の復調が楽しみ。」というヤクルトファンも多くなっている。山田はそれだけ期待を背負っているプレーヤーなのである。どれだけ不振でも山田がスタメンを外れることは許されない。そしていつでも結果を求められる。山田クラスの選手であれば当然のことである。今シーズンは本当にもがき苦しんでいるのだが、それでも今日のような接戦で仕事をしなければならない立場の選手であることに変わりはない。とにかく今のチーム状況では山田が打たなければ勝利は遠のいてしまう。どんな形でも結果を残してもらいたい。「頼むから打ってくれ！」それが今の私の願いである。


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