ほんのささやかな抵抗。小川力投。山田満塁弾。

ヤクルト５－０広島

首位広島とは30ゲーム差以上離されているのだが、今日は小川の力投、バレンティンが猛打賞、山田が猛打賞に満塁ホームランと主役が結果を出した。守備のミスや拙攻と最下位らしさも見られたゲームだったのだが、首位広島相手にほんのささやかではあるが抵抗できたのではないだろうか？

今日の小川は素晴らしかった。相手の先発は薮田と言う事で1点勝負になる可能性もある中での登板だったのだが、初回からストレート、カットボール、チェンジアップともに申し分のない出来だった。強力広島打線にバッティングをさせなかった。4回に先頭の菊池に2ベースを浴び、丸の送りバントで1アウト3塁のピンチを招いたのだが、ここで鈴木をインコースのストレートで三振、松山もインコースのストレートでセカンドゴロに打ち取り先制点を許さなかった。鈴木、松山相手にこれだけインコースを突けるのは、ボールが走っていた証拠ではないだろうか？小川ー中村のバッテリーが躍動しているように感じた。
その後山田の満塁ホームランなどで5点のリードを奪った後の7回にアンラッキーなヒットと山田のエラーで0アウト満塁のピンチを招いてしまい、このまま広島打線の勢いに飲み込まれてしまうのではないか？と感じたのだが、ここから代打西川をインコースのカットボールでファーストゴロ、エルドレッドをアウトコースのストレートで三振、田中をカットボールで三振と大ピンチを自力で切り抜けてみせた。
8回には打球を受けながらも続投し、8回を被安打５与四死球２の無失点と完璧に近い投球を披露してくれた。7月7日の七夕の悪夢を少しは払拭するような好投だった。おそらく本人は9回もマウンドに上がり完封したかった気持ちもあったと思うのだが、球数もそれなりの数に達していたため仕方ないだろう。しかし7月7日の借りはまだまだ返せていない。いつの日か広島相手に完封勝利を飾ってもらいたい。
過去記事はこちらから→「発狂するレベルの大逆転負け」

打線は今シーズン絶好調の薮田の前に5回までランナーを出しながらも得点に繋げる事が出来ず、もやもやした展開が続いていた。私は今シーズンという括りで言えばセリーグの先発投手では巨人の菅野と広島の薮田が双璧だと感じている。今日の薮田はコントロールが定まっておらず、おそらく70点程度の出来だったと思うのだが、その薮田相手でも5回まで無得点に抑え込まれてしまい、嫌な雰囲気も漂っていたのだが、6回にバレンティン、山田、リベロの3連打で満塁のチャンスを作ると2アウトから中村が押し出し四球を選んで先制点を奪う事に成功した。4回の0アウト1，2塁でリベロがダブルプレー、続く大松も凡退し、チャンスを逃し、この回も3本のヒットが出たものの、大松がピッチャーゴロに倒れてしまい、中村が抑え込まれてしまえば、一気に流れが広島に傾く可能性があっただけに大きな押し出し四球となった。
7回にはピッチャー小川のヒットからチャンスを作り満塁とすると、山田が代わった中田のストレートを完璧に捉える満塁ホームランを放ち、リードを広げてみせた。昨日のブログで「山田よ打ってくれ」と書いたのだが、今日は薮田からクリーンヒットを2本、中田から満塁ホームランと山田らしいバッティングを見せてくれた。

記事冒頭に書いた通り、守備のミスや拙攻など最下位に沈んでいる原因が分かるようなゲームではあったのだが、小川が100点に近い出来の投球で薮田相手に投げ勝てたことは爽快だった。頭は冷静に心は熱くを体現する小川の好投だった。


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