ヤクルト7-5中日
球団のシーズン最多敗戦記録に並ぶなどヤクルトファンにとっても苦しい日々が続いているのだが、今日はそんな中でもドラ1ルーキー寺島のデビュー戦と言う事で久し振りに楽しみのあるゲームとなった。皆さんの寺島の評価はどんな感じでしょうか?
過去記事はこちらから→「寺島成輝」
チームが最下位に沈んでいるからこそこの時期に先発のチャンスが巡って来た寺島だったのだが、結果としては、3回0/3を被安打5(被本塁打1)与四死球3の5失点でKOされてしまうというホロ苦デビューとなってしまった。相手の中日も下位に沈む中で若手中心のメンバーに切り替えており、寺島以外のヤクルト投手陣がノーヒットに抑えた事からも分かるように、決して1軍レベルと呼べるような打線ではなかったのだが、それでも失点を重ねてしまった。現時点での寺島の実力がはっきりと分かるゲームになったのではないだろうか?
ハイライト映像と一球速報で確認しただけなので分からない部分も多いのだが、履正社高校時代の寺島がそのままプロの1軍のマウンドに上がっている印象を受けた。ストレートは130キロ台後半~140キロ台前半をコンスタントに記録し、コントロールという面もストレート、変化球ともに高卒1年目ということを考えればまずまずのレベルに達していると感じた。しかしプロの1軍レベルのボールではなかったということである。
キャンプ中に左内転筋を痛め、その後実戦登板にこぎつけたのはすでに夏も後半に差し掛かってからだった。いくら完成度の高い寺島と言えども長期離脱によるブランクの影響は大きかったのではないだろうか?プロ仕様の身体を作り、自身のピッチングのレベルも上げて行きたかった時期にそれが出来なかったのだから、いきなりの1軍登板で結果を残すことは難しい。
それでも2軍での登板、今日の中日戦と「寺島らしさ」は見せてくれている。総合力の高さを評価されていた投手だけあって、まだまだ1軍レベルとは行かないが、制球力もまとまっているし、質の良いボールを投げ込むことも出来ている。やはり履正社高校時代の評価が間違いではなかったことを示すだけの投球は披露出来ていると感じる。失点を重ねてもマウンドでの佇まいは落ち着いており、ふてぶてしさのようなものも感じる事が出来た。
キャンプでしっかりと身体をいじめ抜いて、寺島のピッチングの生命線になるであろうアウトローへのストレートをしっかり制球出来るようになれば、1軍でも通用する投手になれるはずである。まずは厳しい練習に耐えられる身体作りが必要になるのだが、元々センス抜群の寺島だけにその身体作りが出来上がった時にはヤクルトの先発ローテーションに入れるはずである。「秋季キャンプ、春季キャンプを順調にこなせれば」という条件は付くのだが、私は来シーズンは1軍である程度の数字が残せる投手になるのではないか?と踏んでいる。良い投手を獲得してくれた。
寺島が序盤で5点を失ってしまったのだが、今日は打線が寺島の失点をカバーして見せた。4点ビハインドの3回に坂口、山崎、山田の3連打で1点を返すとバレンティンに同点3ランホームランが飛び出した。強くコンタクトした打球はそのままライトスタンドに飛び込むバレンティンらしいホームランとなった。その後1点を勝ちこされてしまうのだが、4回には坂口の犠牲フライで追い付き、終盤8回には久々に1軍に戻ってきた廣岡のヒットなどでチャンスを作ると坂口の決勝2点タイムリーで試合を決めてみせた。
同点ホームランを放ったバレンティンがその後退場処分を受けるなど色々な事があったゲームだったのだが、最後は坂口が良い仕事をしてくれた。
今日のゲームは寺島に注目が集まったゲームだったのだが、7月以来の1軍となった廣岡も若者らしいハツラツトしたプレーを見せてくれた。徐々に1軍レベルの投手のボールに対応出来るようになってきているし、守備、走塁も打撃同様粗さは残るのだが、大型でスピードのあるプレーヤーはそれだけで魅力的である。背番号「36」と言えば私の世代はやはり池山隆寛なのだが、豪快なスイングと加速する走塁は池山と重なる部分がある。守備については池山の方が上だと感じるのだが、どのような選手に成長していくのか楽しみな選手である。
P.S 今シーズンの土日最後の神宮でのゲームとは言え、最下位に沈むヤクルトと5位の中日のゲームでこれだけお客さんが神宮球場に足を運ぶことは驚きである。選手たちは本当に感謝しなければならないと思う。ファンが声援を送るからこそ、神宮では実力以上の力を発揮できたゲームがあったのではないだろうか?最後までファンのためにも全力プレーをお願いしたい。
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コメント
寺島はケガの影響で投げ込み不足ですね(あまり腕も振れてなかったような)、変化球ばかりで真っ直ぐもコントロールがあまり出来てなくスライダーも高かったですね。ただ方針として無理させてないのは分かったしマウンド度胸や顔付きは既に一軍の投手と変わらなかったので菊沢や梅野といった新人と比べたら格上と感じましたね。一軍と二軍をいったり来たりする投手ではないのは分かったので来年も下半身の強化と、しっかり投げ込みして1年間ローテを守れるスタミナを付けて3年目から一軍でフル活動して欲しいですね(間違いなく一軍で経験を積ませれば良くなりますね、ただ体力を付けてから万全の状態になってから勝負でしょうね)。
それと試合の方は寺島や廣岡もスタメンだったせいか珍しく試合に緊張感があり集中力あって良い試合でしたね。
廣岡はショートよりサードの方が合ってるのかもしれませんね、来年は彼みたいな若手が元気にプレーしないと勢いつかないので我慢して使うべきですね(投手ドラフトの偏りのせいで30オーバーが多すぎて20代中盤の野手が空洞化してしまって躍動感がないので)
あとこちらでも取り上げてましたが消化試合なのに球場に見に来てる人が多かったですね、昔なら考えられない光景ですね。
フロントはこの光景を見てチームをどの方向に進めていきたいのか気になりますね(管理される強いチームなのか、あくまでも体質であるファミリーチームなのか、首脳陣の組閣で分かると思いますがファンの大勢が納得する人選をしてもらいたいですね)
寺島は豊作の年のドラ1でしたね。寺島には投手としてかなりの総合力があると思います。さらに成長して来季はローテンションの一角を担って息の長い活躍をしてほしいものです。
それにしてもここ近年のドラフトは茂木、源田、京田といういいショートが現れましたね。茂木と源田はドラフト3位ですもんね。スカウトの目が光ります。ヤクルトに欲しいですねえ…
寺島は雰囲気ありますねー
球種も沢山見られたし来年が楽しみです
それにしても廣岡、山崎といいスイングしてるじゃありませんか!
特に山崎は苦手コースとされているインハイの速球を引っ張ってかなりいい感じです
今シーズン3度目の10連敗の可能性が無くなりました!
これだけでもめでたいです。
> kさんへ
寺島、廣岡と将来のヤクルトを担って行ってもらわなければ困る人材ですよね。寺島はまずは怪我をしない身体作りが必要になってきますかね?
> ネコ サカナさんへ
そうですね。寺島には是非息の長い投手になってもらいたいですね。
茂木、京田、源田と大学社会人出身のショートがルーキーイヤーからこれだけの数字を残したのはプロ野球が新たな時代に突入した事を感じさせてくれますよね。
> まるふくさんへ
ちょっと情けない話題ではありますけどね…
> saboさんへ
寺島はプロの舞台でも新人らしからぬ雰囲気をまとっていましたね。楽しみな逸材ですよね。