こまめな継投が鮮やかに決まる

ヤクルト6-1中日

小川が腰の張りで登板を回避し、ルーキーの大下が代役で先発となったのだが、大下ー中澤ー梅野ーハフー近藤ー石山と昨日に続いてこまめに繋いでしっかり勝ち切ってみせた。おそらく先発が大下となった段階から多くの投手を起用する事を想定していた部分はあったと思うのだが、それにしても見事な投手起用のマネジメントだと感じるし、ブルペン陣もいい仕事をしてくれている。

先発の大下は勝ち投手の権利を得るまで後1アウトというところまでこぎつけたのだが、2アウト3塁、打者京田という場面で中澤にマウンドを託す形となってしまった。勝ち投手にはなれなかったが、ある程度は首脳陣の期待に応えたのではないだろうか?ストレートも変化球もある程度コントロールされており、4回に高橋のタイムリーで1点を失ったのだが、その後のピンチで亀澤をダブルプレーに仕留めてみせた。オープン戦、シーズン前半戦のことを思うとこれだけ投げてくれれば十分である。即戦力としての実力は「?」が付く部分もあるかな?と思っていたのだが、様々なシチュエーションで登板を重ね、投手陣を支えることも増えている。個人的には一旦期待値が低くなっていた事も関係しているのだが、これだけ投げてくれれば十分である。

そしてリリーフ陣は各々自分の役割をこなしてみせた。
中澤はピンチでのワンポイントとなったのだが、今日は左打者の京田に粘られながらもしっかり三振を奪い、役割を果たしてくれた。ワンポイントはプレッシャーの掛かる仕事だと思うのだが、今日のような投球を期待したい。
梅野大島、ビシエド、アルモンテという打順の中での登板だったのだが、三者凡退に斬って取り、中日に反撃のきっかけさえ与えなかった。見事な仕事ぶりだった。
ハフは、2アウト後にヒットと四球でピンチを招いてしまい、近藤にマウンドを譲る形となってしまったのだが、ここのところまずまずの投球を見せているだけにこのままCSに向けてリリーフとして戦力になってもらいたい。
近藤は7回、8回と回跨ぎとなってしまったのだが、その中でもしっかり仕事をして7勝目を手にしてみせた。今日で69試合目の登板と言う事で肘の手術を経験している35歳の投手としては異例の活躍ぶりだと感じる。昨シーズンも50試合以上に投げており、勤続疲労が心配されるのだが、この年齢でこれだけの投球が出来るという事は驚きである。ちょっとした研究対象になるのではないか?と思わせるような活躍である。小気味良く、思いきり腕を振ってボールを投げ込む姿は若手投手のようである。日大三高時代、オリックス時代とはまた違った凄みを感じさせてくれる。
そして最後は5点差があったものの石山がしっかり締めくくってみせた。11連戦という事でリリーフ陣の負担も増す可能性が高いのだが、とにかく2位死守に向けて勝てるゲームは確実に勝ちに行こうというマネジメントなのだと思う。

リリーフ陣を中心に本当に良く踏ん張ってくれている。

打線は、今シーズン苦戦している吉見が相手だったのだが、3回に2アウトランナーなしから山田哲がヒットで出ると続くバレンティンに久々となる2ランホームランが飛び出し、先制点を奪う事に成功した。甘めの変化球ではあったのだがバレンティンが上手くライト方向へ運んでみせた。この一発でバレンティンの調子が少しでも上向く事を期待したい。
7回には山田哲にもタイムリーが飛び出し、中日を引き離すと8回には西浦、9回には雄平にタイムリーが飛び出し、試合を決めてみせた。西浦はここに来て再度調子を戻してきていると感じるし、雄平は雄平で低目のボール球を弾き返す雄平らしい一打を放ってくれた。若手とベテランが上手く噛み合い出してきていると感じる。
主力の調子が落ちても何だかんだで白星を拾えているのはこの時期にこの順位で戦えている事が大きいのではないだろうか?チームとしての目標がある中で戦えるということはチームの勝利を第一優先に考えながら戦えるという事なのだと思う。昨シーズンとの大きな違いである。

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コメント

  1. sabo より:

    連戦の序盤だからこそリリーフもガンガン投入して勝ちを拾うというのは理解できるのですが、勝利投手の権利あとワンアウトで大下を下げたのはちょっと首をかしげます
    左とはいえ京田には未だノーヒットに抑えていたのに……と
    個人的には大下に足りないのは精神的な部分に思えるので彼の成長のためにも任せてほしかったです

    それにしても西浦は対左に強い!

  2. k より:

    ここ数試合はリリーフ陣の好調さが勝利に繋がってますね。
    大下は緊急登板でしたがよく投げましたね、この内容ならスタミナさえつけば来年は先発ローテに入ってもおかしくはないですね。
    リリーフ陣は連戦なので少しは休ませたいのですが二位確保するまではやむ得ないですかね、11連戦中で大下を使って中継ぎ1枚減ってますから下から敗戦処理かロング要員を増やしたいですね(菊沢あたり見てみたいですね)
    気になるところでは梅野がいいですね、ほとんど相手の主軸に対しての登板ですが完璧に打たれてはないので来年以降はセットアッパーそしてクローザーとしての階段を昇り始めた感じですね。
    あと村上と吉見の対戦は今の村上の状態を見るのは絶好の相手と思ってましたが2四球は評価できますね、甘く入ると持っていかれる打者として認識されていると感じましたね(前回の菅野も割りと全力できてましたしね)
    次は石川なのであまり期待できませんが広いナゴヤドームと中日もほぼCSなくなったので、いつものように滅多打ちにあうことはないと思うので先制点がカギですね。
    相手は藤嶋ですがヤクルトは苦手にしてないので得点ある程度は取るでしょうね。個人的には村上との若い対決は楽しみですね、藤嶋から打てればこのレベルの相手投手なら今の村上には通用しないことが分かるので興味深く見たいですね。
    最後にCSはどこだとヤクルトにとってはやりやすいかなとFiysさんは考えていますか?まだ決まってないので何とも言えませんが・・・私は阪神>巨人>中日>DeNAの順でやりやすいかなと

  3. FIYS より:

    > kさんへ

    CSでやりづらさを感じるのはDeNAと巨人ですね。DeNAは神宮だとあの打線を抑えきるのは難しいと感じますし、リリーフ陣という意味でもほぼ互角かと思いますので戦いづらいですね。巨人は何といっても菅野、メルセデスの2枚が強力なため超短期決戦となる1stステージでは戦いづらそうですね。

  4. FIYS より:

    > saboさんへ

    大下は勝ち投手にはなれませんでしたが、役割は果たしていましたよね。今後の投球にも期待したいです。

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