CSファーストステージ第1戦
ヤクルト1-4巨人(ヤクルト0勝巨人1勝)
退任が決まっている巨人高橋監督の積極的で大胆な采配が次々と当たってしまった。ポストシーズンならではの思い切った采配だと思うのだが、これだけ当たってしまうとは…菅野、メルセデスを残した状態の巨人相手に先勝を許してしまうという非常に厳しい状態に追い込まれた。
高橋監督の思い切った采配は先発今村から始まっていたのだが、ここに関しては、それ程気にする必要はないのかな?と思っていた。しかし初回に四球で出塁を許した田中俊にいきなり盗塁を許し、その後岡本の犠牲フライで先制を許してしまった事で試合全体のペースも握られてしまった。盗塁を決められたときに嫌な予感はしたのだが、それでも先制点さえ許さなければこの流れも止められるとも感じた。しかしマギーに2ベース、岡本に犠牲フライと中軸にしっかり仕事をされてしまった。
それでもヤクルトは2回に大引の四球からチャンスを作ると2アウト2塁という場面で中村に同点タイムリー3ベースが飛び出した。この時点ではこの1点は試合の流れを引き戻す非常に大きな1点だと感じた。巨人側からすると中村を歩かせても良い場面で敢えて勝負し失った1点であり、嫌な失点の仕方だったと思うし、ヤクルト側からしても打撃面では期待薄だった中村にタイムリーが出たという事でチーム全体が乗って行けるのではないか?と感じる一打となった。
こうなると小川の投球に期待したくなるのだが、その小川が直後の3回に1アウトランナーなしから坂本に勝ち越しホームランを浴びてしまう。外角低目の変化球で上手くタイミングを外したのだが、坂本が泳ぎながらも上手くボールを拾い、打球はそのままスタンドインしてしまった。坂本の技術の高さを感じると共にやはりCSの怖さを感じる一発となった。
そして終わってみればヤクルトにとって痛いイニングとなったのだが、3回裏の攻撃だった。先頭の坂口がイレギュラーバウンドによる内野安打で出塁し、ここから山田哲、バレンティン、雄平と続いて行くという絶好の場面を作ったのだが、山田哲がセカンドゴロダブルプレーに倒れてしまった。今村のスローカーブに上手くタイミングを合わせたのだが、打球はセカンドの正面に飛んでしまった。そして続くバレンティンの打球も打った瞬間は同点ホームランか?と思われるような打球だったのだが、高く上がり過ぎたのと逆風に押し戻され、フェンスギリギリで陽に捕球されてしまった。1番坂口、2番山田哲、3番バレンティン、4番雄平と並べた打線は「この4人で何とかしてもらいたい。」という打線であり、この回に同点、逆転という形を作りたかったはずである。しかし運も味方せず、チャンスを逃してしまった。
ここからは高橋由伸ショーと言っても過言ではない展開の前に成す術がなかった。5回に2アウトから坂口が2ベースで出塁したのだが、ここで巨人ベンチは今村から上原にスイッチし、山田哲が三振に倒れると、6回も上原に完璧に抑えられてしまった。「ここで上原を使ってくるか!?」という驚きと上原の老獪なピッチングの前に完全に流れを持っていかれてしまった。
それでもこのまま1-2のスコアで進めば何が起こるか分からなかったのだが、7回にはランナー長野、バッター陽の場面でエンドランを決められ1点を追加されるとその後のピンチでは小川からマウンドを引き継いだハフが代打亀井にほぼダメ押し点となるタイムリーヒットを打たれてしまった。
第1戦の先発に今村を持ってきたこと、初回の田中俊のスチール、5回の上原投入、6回のエンドラン、代打亀井のタイムリー、8回、9回の山口俊がパーフェクトピッチングと高橋監督のやる事なす事が当たりまくってしまった。
ヤクルトも小川の調子が特別悪かったわけでもないし、山田哲、バレンティンも内容は悪くなかった。それでもCSのような短期決戦はシーズン以上に結果が大事なゲームである。試合後山田哲が「内容が良かったは一番いらないやつ。」とコメントを残したようだが、その通りである。崖っぷちで菅野に一泡吹かせる事が出来るだろうか?相当厳しくなったが、最後まで全力で戦ってもらいたい。原の状態がどこまで上がってきているだろうか?8月頃の原の投球であればロースコアの接戦に持ち込めるはずである。そして打線はこうなると上位打線はいじるべきなのではないだろうか?守備、走塁がある程度の状況にあるようであれば2番川端の起用は考えても良いはずである。小川監督がどんな決断をするのか見守りたいと思う。
P.S 今日はヤクルト側にとってはCSの怖さを感じる1戦となりましたね。しかしこの短期決戦のヒリヒリ感はやはりファンにとっては心地よいものである。応援しているチームがこういった状況下で戦えている事が幸せである。この幸せな時間が少しでも長く続く事を願いたい。
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コメント
正直屈辱的な敗北でした。。。でもこれを糧に明日勝つしかないですね
上原と山口の二人に回跨ぎを成功させられてしまうとは……
小川は調子に関してはむしろ調子良いくらいに見えました。ストレートの球速こそいつもよりは出てませんでしたがそれでも145は安定して出してたし、何よりストレートも変化球も制球は抜群でした
それなのにこうなるとは……
ことごとくツキが巨人にありましたね
とはいえ「まさか」があるスポーツだというのは承知のうえで試合をしているわけで明日に急に山田が絶好調になるかもしれませんからね
とにかく山田バレンティン雄平の奮起に期待します
お疲れ様です。
試合の流れの怖さを感じすぎた試合でした。まさかの上原跨ぎで完全に抑えられ、勝負ありの感じでした。
また7回の小林の送りバントの時、荒木が打球を採り3塁に投げることが出来ればタイミングはアウトだったと思うので亀井のタイムリーは生まれなかったと思います。記録に残らない痛いミスでした。
そして審判が右バッターからすると外角のコース(左バッターは内角)が回が進むにつれてストライクの判定が広くなっていったように感じましたが…私だけですかね?
今日は菅野ですが今シーズンで魅せた底力で頑張ってもらいたいですね。
管理人さん同様、短期決戦の独特の雰囲気は良いですね。
毎度精神論で恐縮ですが、チームとしての試合に臨む姿勢の差が出た試合だと思います。
受けに回らず積極的に動いた由伸さんと、ベテラン起用に終わった我が軍。ただでも劣勢な状況でこれでは致し方無いと思います。
ただポジティブな要素はあります。
それは昨日が完敗であったが故に開き直るチャンスが巡って来たこと。相手が菅野という先方にとって絶対的な存在であること。(是が非にでも勝ちたいこと)そしてその菅野が中4日と万全では無いことです。そう、先方に昨日までの我々のような気負いや焦りが生まれ、逆に我々が昨日までの先方のようにチャレンジング・スピリットを持って挑めればチャンスはあると思います。なんとか菅野を5回までに引き釣り降ろして欲しいところです。
その意思と姿勢を示す上でも是非塩見と村上のスタメンをお願いしたいところです。(私は川端推しですが、今年の川端には正直青木の代役は荷が重いと思うので、若さに賭けて欲しいと思います。)
ライアンで落としたのはかなりショックでした。でもそれなりに試合は作れてたし、むしろ野手で負けたかなと思います。
荒木ではなく川端の方が良かったかなと。
次は菅野相手でメディアは厳しいとよく言いますが、菅野も神宮では意外と攻略できているし、今の原はブキャナン並みに強いので勝てる可能性も充分にありますから。
今日はいくらクライマックスでも井野とバッテリー組んでもらいたいです。
一番の望みは井野が逆王手をかけるタイムリーとかしてくれればいいなと思います。そしてヒーローインタビューで、
「俺が井野卓だ。ヤクルトファンの皆さん、絶対にヤクルトは日本シリーズに行くぞ‼」
と叫んでもらいたいです。
青木不在が響いたのと高橋監督の辞任で巨人との結束力の差が出たかなと感じましたね。
あとヤクルトはシーズン終盤に得点力が落ちていたので打線が下降してたのとは逆に巨人はここにきて坂本が絶好調で投打のバランスがよく陽や長野あたりが下位で繋がるようになってますよね。
次は菅野ですから今のヤクルト打線では誰が出ても連打は出ないでしょうね(ここにきて打線の湿りは致命的ですね)
勝つには原が完封するか伏兵がホームラン打つかしかないぐらいかなと、この試合に代打の1番手に西田を起用してるのを見ると川端も青木も状態悪くて使えないということでしょうね(奥村を落としたり村上を上げなかったのでラッキーボーイもいないですね)
良かった点はリードした状態でリリーフ陣に繋げれば勝てる唯一のチャンスですね。
それでも勝てる確率はかなり低く菅野に球数を6回で110球以上は投げさせてリリーフ勝負で尚且つ同点か勝ち越して7回以降に迎えないと厳しいですね。
ちょっと奇跡を期待したいですね(センター上田あたりがやってくれると面白くなりそうですが)
> saboさんへ
巨人にやられっぱなしのCSになってしまいましたね。初戦を落としたのがあまりにも痛かったですね。
> 南国燕さんへ
ファースト荒木起用は上手くいきましたよね。確かにバント処理でのミスはもったいなかったですが…
今シーズンCSに進出できた事をプラスに捉えるしかないですね。
> JEF九郎さんへ
青木不在は痛かったですね。そう言う意味では青木が戻ってきたからこそのシーズン2位という部分も大いにあったということでしょうね。
> 井野ファンさんへ
CSでは結果が出ませんでしたが、原ー井野のバッテリーは今シーズン大きく飛躍しましたよね。井野ファンさんにとってはたまらないシーズンだったのではないでしょうか?
> kさんへ
菅野は流石でしたね。このCSは完敗でしたが、リリーフ陣を中心に試合を壊さなかったと言う部分では今シーズンのヤクルトの良さも多少は見えましたね。