五十嵐亮太40歳を目前にヤクルト復帰

ストーブリーグ

ヤクルトが獲得に向けた調査をしていた前ソフトバンク、五十嵐亮太投手(39)と来季の契約に基本合意したことが26日、分かった。

伊東昭光編成部長が「きょう『お世話になります』という電話がありました。(狙いは)中継ぎの強化になります。来年は(1軍登録枠が)29人登録できるというのもあるので」と獲得の理由を明かした。

来季40歳を迎える右腕は、海外フリーエージェント(FA)権を行使して米大リーグに移籍した2009年以来、10年ぶりの古巣復帰となる。今季は23試合に登板し0勝1敗、防御率4・50。背番号は未定で、正式契約は年明けとなる見込み。
(サンケイスポーツ引用)

先日ソフトバンクを自由契約となった寺原を獲得していたため、密かに期待していた五十嵐のヤクルト復帰は消滅したと思っていたのだが、26日に獲得が正式に発表された。これまでヤクルトが獲得に動いているとの報道も目にしていなかったため、突然の発表に驚いてしまった。それでもあの五十嵐が40歳を迎えるシーズン前にヤクルトに戻ってきてくれたことを素直に喜びたいと思う。

五十嵐のヤクルト時代といえば150キロ台後半のストレートで押しまくる豪腕のイメージである。1軍デビューしたての頃はフォークとカーブも投げていたのだが、どちらもプロレベルのボールと呼べるものではなく、武器であるストレート一本で打者と対峙していた印象が残っている。とにかく荒削りな投手だったが、底知れない魅力に溢れたスピードスターだった。「キムタク似」と呼ばれるほどの端正なマスクも持ち合わせており、当時のヤクルトではこの五十嵐と高津の人気が凄まじかったのを覚えている(実際に地元の球場で公式戦があった時にブルペンに五十嵐が入ると観客が試合そっちのけで五十嵐のブルペンに注目していたのを記憶している。)。
その後五十嵐は石井弘寿や高津とともにリリーフ陣を牽引し、毎シーズンのように登板を重ねてくれた。圧倒的に抑えるというタイプではなく、試合毎の波はあったのだが、その不安定さすら五十嵐の魅力の1つに感じるほどであった。メジャーでは思うような成績を残すことは出来なかったのだが、NPBに復帰してからは、ソフトバンクの一員としてリリーフ陣を牽引し、日本一にも貢献して見せた。ソフトバンク時代の五十嵐は、良い意味で大人のピッチングができるようになっていたと感じる。ヤクルト時代は投げていた印象がほとんどないナックルカーブやカットボールを駆使して打者と対峙する事が出来るようになっており、投球の幅が広がったように感じたし、それでいて150キロを超えるストレートは顕在だった。五十嵐がデビューした頃はこんなに息の長い投手になるとは思ってもいなかったため、この年齢でヤクルトに戻ってきてくれるということだけで感慨深い気持ちになってしまう。

今シーズンは椎間板ヘルニアにも苦しみ思うような投球が出来なかったようだが、マウンドに上がれるコンディションを作る事さえ出来ればもう一花咲かせてくれる可能性もあるはずである。90年代後半~00年代に若者を熱狂させた五十嵐とはまた違った姿で活躍する場面を是非見せてもらいたい。近藤、寺原、五十嵐の「おじさんリリーフ陣」がチームの穴を埋めてくれるだろうか?

お帰りなさい五十嵐亮太!

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コメント

  1. iraca より:

     五十嵐の加入が若手中継ぎ陣の成長を促してくれるといいですよね!!

  2. k より:

    寺原を獲得したので五十嵐はないと思ってましたが年俸も安かったのと古巣ヤクルトとの関係もそんなに悪くなかったので復帰になったのかなと。
    ただ年齢的には結果残さないとクビになるのでケガが心配ですけど、どれだけ球威とコントロールが現状あるか見ないとですね。

  3. FIYS より:

    > iracaさんへ

    そうですね。五十嵐はこれまで多くの経験を積んできていますので、若手に好影響を与える存在になってくれると嬉しいですね。

  4. FIYS より:

    > kさんへ

    怪我の状態は心配ですよね。40歳のシーズンと言うことで結果が求められますよね。

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