2番村上の驚き。吉村に勝ちが付いた喜び。

2024試合結果


ヤクルト5-2DeNA

試合前に大きな驚きがあった。ヤクルトのスタメンである。「2番サード村上」の表記が目に飛び込んで来た。高津監督は、監督就任以来、村上がスタメン出場したゲームに関しては、4番から動かさなかった。打線の軸として、4番村上を中心としてオーダーも考えていたはずである。選手達も4番に村上がいるのは当たり前のことと考えながら、各自自分の役割をこなしていたはずである。しかし開幕から10試合ほどが経過した中で、ヤクルトも村上も昨シーズンのような状況に陥り始めていた。このままズルズル行かないためにも高津監督は思い切って手を打ったということなのだろう。正直まだ開幕から12試合目ということで、このタイミングで村上を動かすとは思わなかったのだが、ここで動かしてくるのが高津監督流なのだろう。私は、「4番村上派」であり、4番村上を軸としながら攻撃を組み立てていくべきと考えているため、今日のようなオーダーは、一時的な気分転換なのでは?と考えているのだが、実際に明日以降はどんなオーダーを組んでくるだろうか?とりあえず、今日は、村上にもタイムリーが飛び出し、勝利に繋がったため、思い切ったオーダー変更が当たったということになるのだろう。

ヤクルト先発の吉村は、今日も安定感のある投球を見せてくれた。6回で86球を投げ、被安打7、与四死球2の2失点と先発としてしっかり試合を作ってくれた。与四球は、いずれも申告敬遠ではあるのだが、この被安打と与四球でありながら、6回で86球という球数に抑えることが出来ていることを評価することが出来るのではないだろうか?現代の先発投手にとって、出来るだけ少ない球数でアウトカウントを重ねることは、最も重要なタスクの一つと言っても過言ではない。この部分に関しては、現在怪我で離脱している奥川がNPBでもトップレベルの力を持っていたのだが、この吉村も当時の奥川に負けない程の投球を見せてくれている。2回、4回と味方のミスも絡むなどして、1点ずつ失ってしまったのだが、一歩間違えれば大量失点もあり得たイニングを最少失点で乗り切った部分にも吉村の先発投手としての能力の高さを感じることが出来た。
アベレージで150キロ近くを記録するストレートと絶対的な武器であるフォーク。そこにカウント球でも決め球でも使えるスライダー、カットボール、カーブを織り交ぜた投球は見応えがある。昨シーズンは中々勝ち星が付かない中で、疲れが溜まってしまったり、コンディション不良があったりして、勝ち星を伸ばせなかったのだが、今シーズンは、今日の勝ち星を次回以降の登板に活かしてもらいたい。1つ勝ちが付いたことで、多少なりともこれまでより、心理的に余裕を持って投球できるようになるのではないだろうか?

リリーフ陣は、7回から石山ー木澤ー清水と1イニングずつ繋いでみせた。基本的には9回は清水で固定し、その他のイニングは、直近の登板数、投球数、投球内容を見ながら、日替わりで起用していくことになるだろうか?今日はそれぞれの投手がきっちり仕事をしてくれた。

打線は、冒頭にも書いた通り、打順を大きくいじってきた。
1番塩見、2番村上、3番オスナ、4番サンタナ、5番青木、6番赤羽、7番長岡、8番中村、9番吉村という並びになった。皆さんはどう評価するだろうか?「2番村上」に関しては、本人の気分転換のためといった意味や、高い出塁率を活かしたいという意味があるだろうか?
個人的にはあまり好きなオーダーではない。どうしても上位と下位とで打線が分断されているように感じるからである。もちろんこの辺りは好みの問題であり、今日のゲームでは実際に1番~5番までの各選手が繋がった中でビッグイニングを作っているため、今日のオーダーは機能したということになる。おそらくファンの中でも私のように4番村上を軸として考えている方もいるだろうし、今日のように2番に村上を置いて、オスナ、サンタナの得点力に期待するオーダーを支持する方もいるはずである。100点満点の正解はないのである。それでも今日は、この打線が機能したということは言えるのだと思う。
正直、DeNA先発ケイに関しては、ストレートの威力があり、変化球のキレ、精度も高かったため、簡単に打ち崩せる相手ではなかった。カットボールやスライダーでバットの芯を外されたり、チェンジアップでタイミングを外されたりと6回2アウトまで攻略の糸口すら見えてこなかった。「バウアー、今永は抜けたけど、こんなに良い投手が入って来たのか。」という感想を抱いた。しかし不思議なもので、6回2アウトランナーなしから、突如としてヤクルト打線が繋がり始める。塩見ヒット、村上四球でチャンスメイクをするとここでオスナが詰まりながらもレフト前に運ぶタイムリーで1点を返し、ケイをマウンドから引きずり下ろすと、代わった上茶谷からサンタナが四球を選び、2アウト満塁という場面で、今日5番に入った青木に打席が回る。青木は、上茶谷のストレートを左手でしっかり押し込みながらレフトへ運ぶと打球はフェンス直前でジャンピングキャッチを試みた梶原のグラブをかすめる、走者一掃の逆転タイムリー2ベースとなった。青木の打撃技術の高さを証明するような見事な一打となった。
7回には、ここまで打点のなかった村上にもタイムリーヒットが飛び出し、試合の流れをがっちり掴んでみせた。
1番塩見、2番村上、3番オスナ、4番サンタナ、5番青木という並びは、相手にはどう映っただろうか?おそらく6回に関しては、ケイ、上茶谷ともにプレッシャーは感じていたのではないだろうか?それを踏まえて、明日どういったオーダーを組むのか注目である。









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コメント

  1. アーム より:

    今年はオーソドックスな戦いより、色んなことに『賭け』をしていかないと、去年の二の舞いになると思いました。

    その『賭け』が上手くいくか、失敗するかはやってみないとわからないですが、どんどんチャレンジしていってほしいと自分は思っています。

    少しチーム全体でマンネリ化している感じがするのでマンネリ化を打破するためにも新しい刺激は良いなと感じました!

    • fiys より:

      アームさんへ

      動かざるを得なくなったという部分もありましたかね?まずは思い切った采配がプラスに働きましたね。

  2. 超匿名 より:

     今季の状態からすれば、村上の打順を一時的に変えるのはアリだと思っていましたが、クリーンアップさえ外れる2番には驚きました。打点は記録したので後は一発ですね。

    • fiys より:

      超匿名さんへ

      2番村上がチームの悪い流れを一旦止めてくれましたね。ホームランも飛び出しましたね。

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