代打福地！今日は何も起こらず

ヤクルト１－１巨人

今日の試合は、ファンによって評価が分かれる試合だったと思う。私は、ヤクルトらしいゲームを見せてくれたのではないかと考える。もちろん勝てれば１番良いのだが、負けなかったことを良しとしたい。

今年の秋田での初戦は小雨が降り、気温も低いという厳しい環境でのゲームとなった。特に投手にとっては厳しい条件での投球となったが、ロマン、内海ともに中盤まで得点を与えない。
ロマンは、初回からランナーを許す苦しい投球が続く。１，２，４回は、先頭打者に出塁を許すなどいつ先制されてもおかしくない投球内容だったが、ランナーを許してからは、丁寧な投球を続け、決定打を許さない。それでも球数が増えてきた６回には２つの四球も絡み２アウト満塁のピンチを招くが、内海を三振に仕留め、ここでも先制点は許さない。
するとその裏、ここまで内海の前に１安打に抑えられていた打線がようやくつながる。先頭のロマンがヒットで出ると、田中の打席は送りバントかと思われたが、初球を失敗するとヒッティングに切り替える。これが見事に当たり、０アウト１，２塁とする。森岡は完璧なバントを決め、１アウト２，３塁と大チャンスを迎える。ミレッジは内野安打を放ち、１アウト満塁と内海を攻め立てる。しかし、４番バレンティン、５番飯原が内海の甘い球を捕らえられず、三振、ショートフライに倒れてしまう。
これで流れが巨人に傾く。続く７回先頭の長野に２ベースヒットを許すと、藤村の犠打で１アウト３塁とされる。ここで巨人ベンチは、坂本にセーフティースクイズを命じる。これは流石に誰も予想していなかっただろう。きっちり決められ先制点を許してしまう。ロマンは続く村田に四球を与えたところで降板となってしまう。ロマンは、厳しい環境の中よく粘ったと思う。最後の村田への四球は、余計だったが２番手日高がしっかり阿部を打ち取り、最少失点で防いだ。
何とか反撃したい打線は、その裏宮本、中村のヒットで１アウト１，２塁とする。ここで怪我から復帰した相川を代打に送るが、結果はファーストファールフライで２アウト。それでも田中浩が四球でつなぎ、２アウト満塁とすると森岡がセンター前に弾き返し、同点に追いつく。続くチャンスにミレッジはサードゴロに倒れてしまうが、１－１に追いつくことに成功する。
その後は、ヤクルト久古、押本。巨人マシソンが完璧な投球を見せ、試合は延長にもつれ込む。１０回はバーネットが、坂本のヒットと阿部の四球でピンチを招くが、高橋由、ボウカーを打ち取り、勝ち越し点を許さない。その裏代わった山口から田中浩がショートのエラーで出塁すると１アウトから代走三輪が盗塁に成功する。ミレッジショートゴロの間に三輪は３塁まで進む。バレンティンが四球で歩くと巨人は山口から西村にスイッチ。ヤクルトもとっておきの代打福地を起用する。期待は高まったが、セカンドゴロに倒れゲームセット。雨の中の試合は１－１の引き分けに終わった。

７回表までの流れは完全に負け試合の流れだったと思う。それでもロマンー中村のバッテリーが苦心しながら何とか最少失点に抑えたことが引き分けにつながったと思う。そして中継ぎ陣では久古が本調子に近付いてきていることを感じさせる投球を見せてくれた。これはチームにとって大きいことだ。大事な場面を任せられそうである。

打撃陣も１得点ながら、８回の得点は素晴らしかったと思う。特に田中浩、森岡の１，２番は、巨人からすると嫌らしく映ったのではないだろうか？足があるわけでも長打があるわけでもない、１２球団を見渡してもかなり地味な１，２番コンビだが今日はそれなりに機能していた。
もったいなかったのは、その１，２番の活躍もあり、チャンスを作った６回の攻撃である。チャンスでバレンティン、飯原が仕事をすることが出来なかった。今日の試合を勝てた試合を引き分けてしまったと見るファンの方はこの回に１点も上げることができなかったことを試合のポイントと見ているのだろう。

私は、冒頭にも書いたとおり、ヤクルトらしい試合をしてくれたと思っている。巨人の坂本のセーフティースクイズは、成功したので好采配と言えるのかもしれないが、巨人の弱気な姿勢にも映った。その後追いつけたこともあるので今シーズンも巨人とは互角以上の戦いができるのではないだろうか？
そしてキャッチャーの中村、本当によく頑張ってくれていると思う。このまま相川からレギュラーを奪い取ってほしい。今日の試合の影の立役者ではないだろうか？
そして小川監督の采配も冴えていると感じる。特に最後のチャンスに福地を残していたことに驚いた。結果は出なかったが、小川監督の試合を読む目は鋭い。明日澤村から勝利をあげるようなことがあれば、巨人はヤクルトに苦手意識を持つのではないだろうか？


にほんブログ村