FIYS的2019年シーズン前半戦振り返り

毎年シーズン前に独断と偏見でシーズンのポイントをいくつか挙げさせてもらい、前半戦終了時に振り返りの記事を書くのが恒例となっている。今年もシーズン前に挙げたポイントに沿って振り返ってみたい。毎年キャンプイン前にはポイントを挙げているのだが、「それほど変なポイントは挙げていなかったな。」と感じる事が多い。
しかし今シーズンに関しては、自分が挙げたポイントはある程度合格点を与えられるのにチーム成績は低迷してしまっているという印象である。ポイントを見誤ってしまったと言うことも出来るのかもしれない。
とりあえずポイントに沿って振り返っていきたい。
過去記事はこちらから→「2019年シーズンのポイントは?

①ベテランVS若手(野手陣) 85点
・今シーズン1番のポイントはここだったのだが、若手の底上げが進んだため85点という数字を付けさせてもらった。シーズン前は塩見、廣岡がブレイクに最も近いと考えていたのだが、大ブレイクしたのは、高卒2年目の村上だった。オールスター前にホームランの数は20本に達し、打点王も狙える状況である。まだまだ粗さも目立つのだが、これだけの数字を残してくれれば十分である。村上ばかりが目立っているのだが、前半戦は太田がチームの好調を支える活躍をしてくれたし、ここにきてルーキー中山もバットで結果を残してくれている。そして前半戦大いに苦しんだ廣岡にも当たりが出始めている。その他にも「らしさ」を存分に発揮してくれている奥村、非凡なセンスを感じさせてくれる宮本、外野の一角に食い込もうとしている山崎など多くの選手が結果を残し始めている。最も期待値の高かった塩見が1軍の戦力になれていない部分に寂しさは感じるのだが、塩見の穴を他の選手で十分に埋めてくれていると感じる。
ベテラン選手が高い壁として君臨する事が出来なかったり、若手にももっと数字を残してもらいと感じたりする部分もあるのだが、野手陣の未来予想図が描けるようになっただけでも高得点を付けるに値すると思っている。若手野手がこれだけ揃ってきているというのはいつ以来になるのだろうか?最下位に沈んでいても若手野手の躍進には希望を感じる事が出来る。

②リリーフ陣の整備 70点
・石山の離脱や6月以降の梅野の不振などマイナスポイントはあるのだが、リリーフ陣もハフ、マクガフ中心に思った以上に奮闘してくれている印象があるため、70点という得点を付けさせてもらった。ハフ、マクガフに関しては、過去の記事でも何度も触れているのだが、様々なシチュエーションで投げまくっており、本当に頭の下がる思いである。この2人がいなければ、おそらく2017年シーズンと同様の下降曲線を描くことになったのだと思う。今シーズンのチームを支えてくれているのは間違いなくこの助っ人外国人投手2人だと感じている。
層の薄さは気になるところではあるのだが、首脳陣が勝ちパターンのリリーフ陣を割り切って使う事が出来れば何とかやり繰り出来る可能性もあるのではないだろうか?

③捕手の起用法 75点
・シーズン前は、誰が正捕手の座を確保するのか分からない状況だったし、捕手をローテーションする可能性もあった。開幕直後は松本直が先発マスクを被る試合もあったし、古賀、井野も先発マスクを被っている。しかしその中でここ数年正捕手として実績を残していた中村が打撃面でようやく復調し、今現在でははっきりとメイン捕手としての座を確保している。下半身のコンディション不良などもあり、決して万全の状態ではないと思われるのだが、これだけの数字を残してくれれば、他の捕手をメインに据える必要はないと思われる。個人的には中村の復調を願っていただけに、その中村を中心に捕手の起用を考えられるという部分はプラスに捉えている。中村のコンディション不良があった分と大型連敗中の起用法に多少ブレがあったため得点をマイナスしたが、それでも75点くらいの数字を付けられると感じている。

④VS広島 85点
・対広島戦はここまで8勝6敗と勝ち越している。ここ2シーズンのことを思えば上出来の数字である。すでに昨シーズンの勝ち星を上回ることに成功している。両チーム共に大型連敗を喫するなどチーム状態安定しないため、シーズン前に思い描いていた状況とリンクしていない部分もある(広島とある程度戦えれば首位争いも期待できると感じていたため)のだが、鬼門となっていたマツダスタジアムでもしっかり勝ち星を積み上げる事が出来ており、昨シーズンまでのような苦手意識は払拭出来ているように感じる。広島の状態の悪さもあるため、多少得点を差し引いた部分もあるのだが、80点以上は付けられる戦いを披露してくれていると感じる。

ということで私の採点では、シーズン前に挙げたポイントに関しては全ての項目で70点以上が付く結果となった。あくまでも自分で挙げたポイントを自分で採点しているため、ファンの方の中でも採点は割れると思うし、甘過ぎるという声もあるかもしれないが、私自身は上記のような点数を付けさせてもらった。
それでも最下位に沈んでいるということは他の部分に要因があるということなのだと思う。結局怪我人に泣いている部分、先発陣が試合を作れていない部分、大型連敗による首脳陣の自信喪失、采配面でのブレ、辺りが最下位に沈んでしまっている要因となっているだろうか?

正直秋田での巨人2連戦の試合内容を見て、今シーズンはもう巻き返しは難しいかな?という気持ちにもなったのだが、シーズン前のポイントを振り返ると最下位という順位ほどは悲観的にならなくても良いのかな?と感じる部分もある。私自身は若手の台頭もあり、最下位に沈んでいる割には、楽しんでヤクルトスワローズのことを追う事が出来ている。

今シーズンもブログ更新が非常に厳しい状況となっていますが、皆さんのコメントも励みに何とか更新し続けていきたいと思います。これまで以上にブログの質という部分では低下してしまっていることは否めませんが、今後ともよろしくお願いします。

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コメント

  1. 超匿名 より:

     本文で最下位でも楽しくゲームを追えていると記されていますが、全く同じ思いです。一昨年のような絶望的なシーズンを見るのはもう勘弁ですので。
     塩見は二軍では数字を残していますが、社会人出身で猶予があまり残されていないでしょうし焦りもありますかね。それとも単に重圧に弱いだけでしょうか。外野は中山、山崎の他に世代交代のためにもう一人必要ですから、次に昇格した時にどうなるかですね。
     ブログは読むだけ、短くコメントするだけの私からすれば、毎試合毎に更新し続けていることに頭が下がります。ひとまず前半戦お疲れさまでした。

  2. タラちゃん より:

    ブログ更新お疲れ様です。
    毎試合書く労力はすごいし、感謝ですし、尊敬に値します。

    昨年の好調っていうのは、
    山田哲人、バレンティン、青木に加え、坂口、雄平と好調だったのが大きい。
    今年は反動でると思ってたが、
    坂口が開幕直後のデッドボールからの早期復帰で急ぎすぎでまだ調子が戻らないのは大きな誤算で、
    GWまでは太田などで賄えたが、
    西浦までいなくなりさすがにダメになってしまいましたね。
    村上が思いのほか打っているが、ファーストにほぼ固定してしまい、サード、ショート、そして1番打者で苦労してしまっていますね。
    西浦復帰してもサード、1番の適任が見つからないのはつらいところです。
    ここは廣岡の活躍次第と太田、坂口の復帰からの村上サード起用などでどうなっていくか注目です。

    嬉しい誤算は、
    もちろん村上と中山でしょう。
    村上は言うまでもないが、中山がここまで早く活躍するとはね。
    ファームではルーキーの濱田の評判良いですし、彼らの活躍は今後注目。

    で、塩見なんですが、
    社会人でのOBであるホエールズのレジェンド平松氏が、彼の性格、精神的なものやらいろいろなところから、活躍は難しいとのこと。を言っていてその通りになっているのが悲しいです。
    オープン戦だけで2ケタ盗塁足を生かしたいところ。

    ムーチョの打撃好調など良いところあったし、
    今後、2ケタ連敗するチームまだ出てくるところ予想されますので、あきらめずにコツコツと2位とはまだ6ゲーム差。
    お盆明けには5ゲーム差以内とは言ってたが、3位まで3ゲーム差にはしたいですね。

    何とかそこを脱した感じはあるので、
    これから反撃ですね。

    あとは先発陣と梅野、中尾、大下、風張など若手リリーバーの活躍に期待したいです。彼らに今年の順位かかってます。

  3. k より:

    前半戦の更新お疲れさまでした。
    やはり16連敗という記録を作ってしまったので96敗の年と同じ大変さがあったかなと感じてました。
    ①は私的には65点ですかね、村上がここまで成績を残すとは思ってなく中山があの打ち方でここまでやるとは思わなかったのが収穫でしたね。マイナスは塩見ですよね、昨年からフェニックス・ウィンターリーグ・オープン戦と順調に打って走ってと躍進の予感をしてましたから、まさかでしたね(塩見の打撃は一軍では厳しいのかもしれませんね)。
    それと広岡の無安打記録、寺島・清水・大下・星・蔵本のドラフト上位選手が全く戦力になってないのが残念なのと後半に巻き返してもらいたいですね。
    ②は80点ですかね、ハフとマクガフは来年も残留と年俸も倍増でしょうね(球団はこの二人に最大限の評価をしてもらいですね)石山も離脱しましたが内容は悪くないですし梅野も一軍で実質1年目で来年への経験になってますし、五十嵐も年齢を考えたらよくやってますしね。後半はリリーフがいくら勝ち持ってこれるかですね(先発に期待出来ないですが首脳陣は無理な使い方だけは止めてもらいたい)
    ③は70点ですね、中村の課題である打撃向上と出塁率が高いのは評価ですよね。
    盗塁阻止率も悪くはないですしキャッチャーフライの守備も良いですかねレギュラー捕手としては合格点だと思います、ただリードに関しては投手に責任はありますが防御率が四点台後半はマイナスポイントで中村にも改善の余地はありですかね、リードで中村が存在感を示せれば投手力も上がるかなと見てます(2番手捕手に大村か松本に期待してるのですが、大村が捕手をやってないのが残念ですね)
    ④は90点ですね、丸が抜けたとはいえマツダで苦手意識あったのに6勝してるのは後半に向けてはプラスポイントですが逆にホーム神宮での負け越しが目立ってしまいましたね。
    後半戦に向けて借金14は普通に考えたら5位も厳しいと言わざる得ないですが、8月はホーム神宮での試合が多いのでカギは神宮で勝てるかですね、ヤクルトの投手は夏場は割りと良くなる傾向が多いので特に打線が昨年並みに打てるかですね(山田・青木・バレンティン・村上が打ちまくらないと)

  4. FIYS より:

    > 超匿名さんへ

    そうですよね。若手が結果を残し始めているため、最下位という順位の割りには楽しめている部分もありますよね。 

  5. FIYS より:

    > タラちゃんさんへ

    坂口の離脱は痛いですよね。年齢的にもどこまで打撃技術が戻ってくるのか気になりますよね。

    平松氏の塩見評はそんな感じなのですね…何とか巻き返してもらいたいのですが…

  6. FIYS より:

    > kさんへ

    kさんも毎試合のコメントお疲れ様です。本当にありがとうございます。

    私が上げたポイントはある程度クリアしてくれているんですよね。それだけにまだ巻き返すチャンスはあると思いたいです。

  7. JEF九郎 より:

    FIYSさん、前半戦の総括誠にありがとうございます。また、毎年鋭くも愛の溢れる考察を、楽しく拝読させていただいております。更新継続は私の想像を遥かに超えるくらい大変な事とは存じますが、ご無理のない程度に続けていただけると大変嬉しく思います。今後ともよろしくお願いします。

    ①の若手VSベテランに関してですが、個人的には若手の健闘は十二分だったと思いますが、ベテラン勢の奮闘はイマイチだったように感じます。ベテランは一人、二人が爆発的に活躍をするのは厳しいでしょうから、皆がそれぞれの役割を果たす必要があると思いますが、その意味では青木、バレンティン、雄平、荒木は次第点、石川、五十嵐が期待以上の働きでしたが、坂口、川端、畠山、近藤あたりは怪我や疲労の影響がチームの成績に陰を落とした印象です。

    あとやっぱり中堅どころのチームリーダーが居ないのがこのチームの最大の弱みと思います。山田にもう少し自覚があれば…。
    この点では後半戦は西浦に期待したいです。

  8. FIYS より:

    > JEF九郎さんへ

    こちらこそいつも暖かいコメントありがとうございます。

    山田哲、中村、西浦辺りがチームを引っ張ってくれると嬉しいですよね。

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