3月29日に開幕が迫っている中で、キャンプ、オープン戦の振り返りをもう一度行っておきたい。上記の記事は、キャンプ打ち上げ時に書いた記事なのだが、その後オープン戦終了までにどのような変化があったか、キャンプ前に挙げたポイントに沿って、簡単にまとめておきたい。
①奥川恭伸
・奥川については、前回の記事で書いた通りである。1軍キャンプを離脱した際に、「今回のコンディション不良については、肩、肘以外。」との報道がなされていたが、どうやら腰にコンディション不良があったとのことである。肘、肩にも不安を抱えている中で、中々先が見通せない状況になっている。今シーズンは何とか1軍の舞台に戻ってきてもらいたいのだが、現状予断を許さない状況である。私は、奥川の投手としての才能を高く評価しているため、もう一度以前の輝きを取り戻してもらいたいと思っている。
②主力野手の調整
・野手陣に関しては、ある程度レギュラーが固定されているため、そのレギュラー陣がどのようなコンディションで開幕を迎えるか?という部分が一つのポイントになることは間違いない。現状の不安要素としては、オープン戦最終戦で負傷交代した中村の状況である。2番手捕手、3番手捕手の有力候補だった古賀、内山もコンディション不良で離脱している中で、中村も開幕に間に合わないとなるとチームにとって痛手になることは間違いない。もし中村が間に合わなくても西田、松本直という1軍での経験値がある捕手がまだ控えていることは、チームのストロングポイントの一つだと感じるが、レギュラー格の中村とその背中を追う若手2人が離脱となってしまうと厳しい部分がある。今の所、中村については大きな怪我との情報はないため、大事でないことを願いたい。
その他の主力野手、村上、山田、塩見、オスナ、サンタナ、長岡については、まずまずのコンディションで開幕を迎えられそうである。塩見については、どうしても慎重に起用していかなければならない部分もあるかもしれないが、この6人が開幕戦の先発メンバーにしっかり入ってくれそうなことは、プラス要素である。外野の残り一枠を争うベテラン青木、移籍組の西川が元気な事、並木、丸山和もオープン戦最終盤で1軍の舞台に戻ってきたこともチームにとってはありがたい。
③レフトのレギュラー争い
・前回の記事でも書いたのだが、サンタナがライトからレフトへコンバートされ、オープン戦最終盤までレフトで起用されていたため、「レフト」というよりは、「外野残り一枠」のレギュラー争いとなった。西川が打撃面とスピードという部分で以前の姿を取り戻しつつあるため、西川を軸にしながら、多くの選手に出場機会を与えていく形になるだろうか?
正直サンタナの守備については不安要素が多く、ライトに大ベテランの青木が入るという部分についても少なからず不安はあるのではないだろうか?昨シーズンは外野手同士の連携ミスが、大きな痛手となってしまう場面が何度か見られたため、その辺りは、正直不安である。広い守備範囲で投手を助けるということは、今のヤクルト外野陣には難しいかもしれないが、取れるアウトを確実に取るという部分はしっかりこなしてもらいたい。
内山が離脱し、濱田の打撃面が上向かない中で、並木や丸山和の出場機会も増えると思われる。並木、丸山和については、守備、走塁で質の高いプレーを求めたい。
④投手の新戦力は現れるか?
・まずは、移籍組の嘉弥真、宮川がリリーフとして結果を残してくれていることが心強い。高津監督就任後、投手運用に関しては、コンディショニングを重視しており、先発もリリーフもある程度の人数を使いながら、チームを回していくスタイルである。そうなると1軍で使える投手は、1人でも多い方が良いのである。嘉弥真、宮川は、その部分にしっかりマッチしてくれている。開幕からフル回転してもらいたい。
新外国人投手に関しては、先発でヤフーレ、リリーフでエスパーダという起用法に落ち着きそうである。
ヤフーレについては、圧倒する投球を期待することは難しく、打たせて取りながら試合を作ることに特徴がありそうである。しかしまだ試合によって、またイニングによってムラがあるため、個人的には、大きな期待を掛けることは止めておこうと思っている。徐々に日本の環境、野球にアジャストしていってもらえればOKという緩い目で見守っていきたいと思う。
エスパーダに関しては、オープン戦でしっかり結果を残してみせた。スプリットがしっかりコントロール出来れば、空振りも奪えているため面白い存在になるかもしれない。しかし個人的にはヤフーレ同様もう少し様子を見たい投手と捉えている。まずは、オープン戦で結果を残して開幕1軍入りをほぼ手中に収めたことを評価し、シーズン序盤でどんな投球を見せてくれるか楽しみにしたい。
ルーキーの西舘、松本健、石原については、開幕1軍入りは難しくなった。おそらくは、3投手ともに即戦力を見込んで獲得したと思われるため、多少なりともフロント、首脳陣共に誤算を感じているのではないだろうか?西舘はコンディションを整えること、松本健、石原については、プロの壁にぶち当たって、どう修正、成長していくのか見守っていきたい。
キャンプ、オープン戦で多くの登板機会を与えられた育成契約の沼田に関しては、後一歩で支配下契約という所まではたどり着いていると思う。しかし現時点で、支配下契約に関する報道は、なされていないため、もう一アピール必要になると思われる。2軍できっちり結果を残したい。
全体的に見ると、プラスポイントは、移籍組選手が戦力になりそうなこと(嘉弥真、宮川、西川)、主力野手がある程度の状態で開幕を迎えられそうなこと、ヤフーレ、エスパーダが開幕1軍の切符を確実にしたこと、辺りが挙げられるだろうか?
マイナスポイントとしては、奥川のコンディション不良が続いてしまっていること、捕手のコンディション不良が相次いでしまっていること、ドラ1~ドラ3のルーキー投手が、現状1軍の戦力として考えられないこと、(ポイントには挙げていないが小川が開幕に間に合わないことも含む)辺りが挙げられるだろうか?
開幕に向けて最悪の状態ではないと思うのだが、投手陣は苦しい台所事情にあることは間違いないのではないだろうか?
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コメント
田口がもどってきたのも助かりますね!
あとは吉村、小澤が覚醒してくれたら、、、という期待を込めてシーズンを見守ります
アームさんへ
田口は万全になるまでにはもう少し時間がかかりますかね。
吉村、小澤には期待したいですよね。キャンプ、オープン戦で結果が求められたため、早めに仕上げているのが少し気になりますが。
打撃力はリーグ上位。投手陣もリリーフは質量共に悪くない。やはり懸念は先発ですね。早々に復帰するだろう小川、小澤、吉村、高橋、サイスニードと来て残り1枠を色々な人を埋める感じでしょうか。それほど悪くないと思えますが、巷の順位予想は最下位が多いですね。ちょっと舐められ過ぎかなと。
超匿名さんへ
噛み合えば、爆発力はありそうですよね。野手陣は、層の薄さと高齢化、投手陣は軸となる先発投手が見え辛いところが低評価に繋がってしまいましたかね。
ヤクルトファンとして当然優勝を期待します!