今年の甲子園大会、長野県の代表校となったのは県立校の飯山高校だった。長野県はここ30年松商学園、佐久長聖の2校を中心に私学勢が甲子園の代表切符を獲得する事が多かった。時々県立校が躍進し、古豪の丸子修学館(オールドファンには丸子実業と言ったほうがピンと来る方が多いか?)、長野商業、個性溢れる選手達のまとまりで実力校をなぎ倒した長野工業、松代などが甲子園の切符を手にしている。今年も長野県の代表争いは戦国時代の様相を呈していたのだが、そんな中で代表を掴みとったのはノーシードの飯山高校だった。
北信の雪深い地域である飯山市の高校が代表切符を獲得したことで北信地域は大いに盛り上がっている。そんな飯山高校の初戦の相手は宮城県代表の仙台育英高校である。全国的にも有名でプロ野球選手も多く輩出している高校であり、今年のメンバーもスーパー1年生と呼べるような選手が数人入っており、例年以上にタレント軍団といった印象を持っている。個の能力では間違いなく仙台育英に軍配が上がるだろう。
しかしわざわざこの記事を書いたのは飯山高校にも番狂わせを起こすだけの可能性が多少なりともあると感じたからである。主要スポーツ紙の評価は全てCランクだったようだが、私の印象ではBランクに近いCランクだと感じている。初戦の相手が仙台育英というのは厳しいし、雪国の高校が甲子園の暑さと戦うのはそれだけでハンデがあると思うのだが、飯山市民の大応援の中でプレー出来るのは選手達の背中を押すことになるはずである。岡田、常田の2枚看板を中心に仙台育英打線を5点以内に封じ、ロースコアのゲームに持ち込めばひょっとするとひょっとするのではないか?という期待感はある。決して守備が良いと言えるチームでもなく、打撃も全国レベルで見れば高いレベルにはないのだが、それでもチームのまとまりは素晴らしいし、長野県大会を制した勢いもあるはずである。
吉池監督は丸子修学館在学中にセンバツの舞台を経験している。その際は強豪智弁和歌山に対して中盤までは互角以上に渡り合った経験を持っている。アクシデントもあって最終的には大敗に終わってしまったのだが、この時のように中盤まで戦う事が出来れば非常に面白い。まずは先発するであろう岡田の出来とキャプテンでトップバッターを努める大川の打撃に注目してみたい。
今大会はここまで強いと思われた高校が勝利する事が多く、番狂わせと呼ばれるようなゲームはない。飯山と仙台育英に関しても10回戦ったら十中八九仙台育英が勝利する程の戦力差はあると思う。それでも飯山がその10回に1,2回あるであろう勝機を大舞台で掴み取る事を期待したい。
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コメント
アップセット起こすなら初戦。
サッカーのワールドカップなどもそう。
強豪校は逆に勝って当たり前っていうプレッシャーあるし、MAXでピークを合わせることもしないし、
次の試合を考えながらっていうのもある。
飯山には期待しましょう!
> タラちゃんさんへ
高校野球の記事にもコメント頂き、ありがとうございます。結果は1-20の大敗でした。柿田擁する松本工業が開幕ゲームで九州学院に大敗したときも期待感を抱いていたのですが、その時と同じような気持ちになりました。これも高校野球ですね。